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二章 精霊姫 人間界に降りる

清めるとは・・・

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 馬車に居る時から、膝の上に乗せられ、そのまま抱き抱えて馬車から降り、そのまま別荘内を歩く。
 別荘に到着すると、まずはロイ義兄様の為に準備した部屋に案内する。
 
 別荘に入ったときに靴は脱いで貰ったが、その時はロイ義兄様も「え?」と思わず声が漏れて驚いていた。
 自分の部屋でも靴を履いているのが普通のロイ義兄様からしたら、エントランスで靴を脱ぐことは驚くだろうなと思っていた。

 此方にきた初日に、ロイ義兄様は転移してきていたので、別荘内を殆ど歩いていない。
 初日は、部屋に転移してきてすぐに露天風呂まで直行し、その後は私の部屋で過ごしたので、ロイ義兄様の為に準備した部屋は殆ど見ていないとのこと。

 ロイ義兄様の瞳の色が緑なので、部屋に使うクロスは抹茶色とかの方が良いかな?と思ったけれど、ロイ義兄様は濃いめの青色が好きだと聞いたので、藍色をアクセントとして取り入れていた。

 そして、私の別荘は此方の世界ではない、障子が貼られた引き戸だ。

 「変わった扉だね。これでは中の光が漏れてしまったり、声が漏れてしまったりしないのかな?」

 障子に指を滑らせ、疑問を口にする。

 「そうですね。光も声も漏れてしまいますが・・・この別荘には私とロイ義兄様しかいませんから、問題ないですよね」

 「・・・確かにそうだね。部屋も中々落ち着いた色合いで、居心地が良さそうだし、この和紙と言っていたクロスも素敵だね。ゆっくり部屋を見たいところだけれど・・・」

 そういうと、ロイ義兄様は私をベッドに降ろし、顔の横に手をつく。
 ロイ義兄様の瞳は未だに濃く、いつもの穏やかな瞳とは違い仄暗さを感じる瞳だ。
 
 (んー・・・そんなに嫌だったかー・・・予想外だわ。ロイ義兄様は初めからオズさんに敵意剥き出しだったから・・・)

 ロイ義兄様の機嫌を取るべく、首に手を回し引き寄せ、私からロイ義兄様に口付けをする。
 リップ音を響かせながら、角度を変え、何度も唇を重ねる。

 ロイ義兄様は、それを目を細めながら受け入れ身を任せていたが、私が唇を離そうとしたところで、後頭部に手を回され離れない様に固定され、舌が口内に侵入してくる。

 優しく口内を愛撫され、時にはきつく吸われ、快感を引き上げていく。
 いつまでも続く口付けに頭は朦朧として、早く触れて欲しくて、身体をロイ義兄様に押し付けてしまう。

 いつもであれば、既に服は脱がされ、喘がされているが・・・今日に限って服は乱されることなく、ロイ義兄様の手は私の腰と後頭部に当てられたまま動くことはない。

 ただただ、口付けをされるだけで焦ったく、早くロイ義兄様が欲しい、持て余した身体の熱を発散したい、その一心でロイ義兄様の服に手を掛けていく。

 口付けをされながら、ロイ義兄様のシャツのボタンを外していく。
 鍛え上げられた身体が晒され、更に煽られる。
 早く欲しい・・・。

 するりと腹筋を撫で上げ、指を滑らせ熱く滾っている物に触れようとしたところで、手を掴まれる。

 「・・・リアは本当に悪い子だ」

 そういうと、下半身をぐりぐりと擦り付けられ、熱い息が漏れる。

 「ロイ義兄様っ。どうしてっ」

 ロイ義兄様は、私の唇に指を当てて、にこりと妖艶に微笑む。

 「今は、リアの唇を清めているんだよ。ほら、今朝君の唇があの男に触れてしまっただろう?」

 「あれはっ・・・」

 「しっ」

 言い訳をしようとしても、唇に添えられた指に力が入り黙らされる。

 (唇を清めるって・・・お仕置きの間違いでは・・・)

 もう何も言うことが許されず、ロイ義兄様に身を任せ、ただただ口付けを受け入れる。
 この日は、身体の熱を上げさせるだけ上げさせて、その熱を発散させては貰えなかった。

 (ロイ義兄様だって、あんなに硬くしておいて、何もしないなんて!!恐ろしい精神力だわ・・・)

 悶々としたまま、ロイ義兄様に抱きしめられながら、眠りに・・・全然眠れなかったけれど、翌朝寝起き早々にロイ義兄様に抱き潰されたのは、納得行かなかった。

 「昨日抱けなかったから今日は一日ベッドで過ごそうね」と朝から爽やかな笑顔で何を言っているのかと思った・・・。

 そんなこんなで、ダンジョンから出た翌日はベッドから出ることが出来なかった。



 __________________
 
 R18指定じゃないので、お仕置きが難しかったですー!
 こういうお仕置きって、普通えっろいですよね。

 番外編な感じで、えっろいの入れるか考え中。
 だけど、エロ描写って難しいね。
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