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二章 精霊姫 人間界に降りる

それから数ヶ月後

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 色々な打ち合わせが終わり、一段落したところで一度マグニート辺境伯領に帰ったり、リッドラン辺境伯領に戻ってきたりと、慌ただしく過ごし、リッドラン辺境伯領に滞在して1ヶ月が経った時に、マグニート辺境伯領に帰ってきた。

 その後も、進捗は手紙でやり取りをし、時には鳥籠を通ってリッドラン辺境伯まで行き、打ち合わせをするなどしてきた。

 そして、あれから数ヶ月経ち、今は孤児院と冒険者ギルド、宿屋、飲食店は完成した。
 街並みはまだ途上なので、チグハグな感じは否めないが、大通りを中心に変えていっているところだ。
 
 孤児院は、建ってすぐに子供達を移動させた。
 服もリメイクが間に合ったので、子供達にはそれらの服を着てもらっている。
 思ったよりも可愛く仕上がっていて、子供達も喜んでいたので良かった。

 そして・・・ここで重要なのは・・・

 冒険者ギルドとその周辺が整ったこと!

 これで、ダンジョンを創っても問題なし!
 観光客はまだ呼び込めないけど、冒険者はウェルカムだ。

 午前中にダンジョンを作ろう。そうすれば、午後には様子を見に騎士団か冒険者ギルドの人が見に来るはずだ。
 そこで、ダンジョンに気付き・・・ランドール様から冒険者ギルドにダンジョンの調査依頼が出る筈。
 数日、誰が調査に行くかなど話し合いが行われ、冒険者に依頼したりなどして、1週間後位に、調査隊がダンジョンに潜ることになるだろう。

 調査完了後に、冒険者へダンジョンを解放するから・・・2、3ヶ月は掛かるかな。
 50階層あるし、初めて入るダンジョンだから探り探り慎重に進めて行くとすれば、時間はいつも以上に掛かる。

 調査団が、ダンジョンから戻ってきたら、私もリッドラン辺境伯領に行って、情報収集し魔獣の本を作らないと。始めはとりあえず簡単に出現する魔獣の情報一覧を作って、魔獣が使う攻撃とか聞き取りして、少し情報に肉付けしておこう。

 それ以上の詳細は、ダンジョン攻略に行った冒険者に、その都度話を聞いて情報を精査していき、本を仕上げて行こう。

 後は、上級冒険者でないと最下層に行けないから、上級冒険者を少し優遇して、期間限定で宿代を無料にするとかにしても良いかな。

 ダンジョン発生記念ってことにして、1ヶ月上級冒険者の宿代を私が負担しようか。
 そうすれば、一時的にでも上級冒険者を誘致出来る。そして、この領にまた来たいと思ったり、拠点にしたいと思って貰えれば、儲け物。

 初級と中級冒険者にも何か特典がないと寂しいかな。
 折角ダンジョン攻略に来てくれてるのに・・・。

 んー・・・体力回復ポーションと魔力回復ポーション、解毒薬、麻痺回復薬をセットでプレゼントすることにしようかな。

 これは私が作れば良いだけだから、大勢来ても大丈夫な様に大量に作ってストックしておけば良い。

 ーーさぁ、ダンジョンを創りに行こうか

 ◇◇◇

 以前、ランドール様に地図を貸して貰った時に目星をつけていた場所に来た。

 周りは鬱蒼と木々が茂っている。
 ダンジョンを作る周りの木を引き抜いて、広場を作ろう。
 街へ戻らずとも、ダンジョン前にテントを張っておけるように。

 引き抜いた木は、切って乾燥させ焚き火用の木にして販売する。
 ダンジョンの前に出店・・・って、祭りじゃないんだからそれはちょっと微妙かな。

 ダンジョンの広場をキャンプ場みたいにするのも良いかも。
 なんかちょっと楽しそう!ワクワクする。

 近くに川を通して、魚とか泳がせちゃおうか。

 テーブルとベンチを幾つか置いておくのも良いかな。
 地べたに座って、食事するのも辛いだろうし。
 
 キャンプ場・・・前世ではインドアだったので、その辺の情報に疎いんだよね。
 私がするなら・・・グランピングだけど、流石にダンジョンの前の広場にそれはないな。

 あ、ロッジを建てて救護室にするの良いかも。

 ダンジョンで怪我しちゃった人とかの手当てが出来る様に・・・いや、誰かを待機させていなければいけないから人件費やらを考えると・・・この場合誰が出すことになるんだろうか?

 領主?冒険者ギルド?
 んー・・・、人を待機させるのは現実的じゃないから、とりあえずロッジを建てて、薬品棚とかを置いて、ベッドを幾つか置いておく感じにしようか。

 薬品棚は、冒険者カードを翳すとお金が引かれてポーションとか出せる様にするとかね。

 きっとパーティーメンバーとかが面倒見てくれると思うしね。 
 ソロだったとしても、周りの冒険者達が肩とか貸してベッドに寝かせてくれたり、助けてくれると思うんだよね。
 一応手当出来る環境だけ作っておけば良いだろう。これをするだけでも、随分親切だと思う。
 他のダンジョンの周りなんてそんな環境はない。まぁ、基本的に冒険者は自己責任。
 自分のことは自分でしろ。そうで無ければ生きてはいけない。甘い世界ではないのだから。

 ってことで、これだけやってあげるこの領は随分と親切だなって思って貰えるはず。
 目指せ!冒険者に優しい領!

 自動販売機見たいなのを作って、虫除けや魔除けとかも売っておくかな。
 テントで寝る場合は必須アイテムだしね。

 マグニート辺境伯領にダンジョンは創らないけど、魔獣の森の中にテントを張ってキャンプをしやすいスペースを作るのは良いかも。

 今は、木々の間にある少し開けたスペースにテントを張る感じだし、スペースそこまで広くないから、1パーティがテント張ったら、他の人は張れないから他のスペースを探しに行かなければならないし。

 森は広いから、適度な間隔で広場を作ってあげて、その内の1つにロッジを建てて、救護室代わりにして貰うのも良いかも知れない。 

 
 
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