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二章 精霊姫 人間界に降りる
設計士とギルド新建屋の打ち合わせ
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今回は、ギルドに来るのが2回目なので、セスは連れてこなかった。
既に話はついてるので、専属侍女のサラだけを同行させた。
応接室の扉をノックする。
「おぉ、入ってくれ」
「ヨーグ様、こんにちは」
「おう、わざわざ来てもらって悪いな」
「いえいえ、私がお願いしたことなので、此方にお伺いするのは当然です」
「そうか。こっちに居るのが世話になってる設計士だ。俺の友人でもある」
「はじめまして。ウルと申します。宜しくお願い致します」
細身でひょろっとした容貌で、戦いには不向きそう。ギルド長とは真逆な雰囲気だけど、友人なのね。面白い組み合わせだわ。
オレンジ味が強い茶髪。瞳の色も髪色に似ている。
「早速ですが、ウルさんは、ヨーグ様からお話は聞いてますすか?」
「あー、俺も様ってなりじゃないんでね。ウルと同じ呼び方でいいぞ。ウルには、簡単に今より規模を大きくした建物にするとだけ言ってある」
「分かりました。では、ヨーグさんで。ウルさん、ヨーグさんが言っていたように、今より規模を大きくし、受付カウンターを増やして、人の流れをスムーズにしたいのです。これから、この領に人を呼び込む予定なので、今の建屋では手狭になるのです」
「これから人が増えるのですか?それなら確かに今の建屋では、狭いと感じるでしょう。カウンターなども配置も既に検討されているとか?」
「えぇ、依頼カウンターは1番端で、受付窓口は3、完了報告窓口も3にして、受付窓口と完了報告窓口は、時間帯により忙しさが異なるので、臨機応変に窓口を変えられる様に、プレートを裏返せば、窓口名が変えられる様にしたいです」
「なるほど。確かに、朝早い時間帯は、冒険者達が、依頼を受けにきますが、夕方になれば、狩りから帰ってきた冒険者でいっぱいになる。窓口が忙しさに併せて変えられるのは良い案ですね」
「そう言って貰えて良かったです。それで、ここからは、ちょっと私が魔法を使う場所があります。解体受付窓口の横の部屋に解体スペースを作るのですが、相当な広さが必要になるので、空間魔法を使って、部屋を拡張します」
「・・・空間魔法が使えるのですか?」
「えぇ、貴族なので魔法が得意なんです」
まぁ、貴族でも時空間魔法を使える人間は、この国には居ないけれど。
「・・・貴族だから・・・そうですか。貴族の屋敷でもない冒険者ギルドに貴重な空間魔法を施すのですか?」
「まぁ、貴重な魔法であることは否定しませんが、私がしたい事なので、気にしないで頂きたいです」
「分かりました。スティーリア様がそう仰るのであれば、何も言いません」
「ありがとう。それで、ですね。依頼掲示板なのですが、左側の壁に初級向け、右側の壁に中級~上級者向けの掲示板を設置したいと思っています。1箇所に全部の依頼を掲示すると、混雑するし、依頼を探しにくいと思うので。初級、中級~上級で分ける中でも、狩り、薬草、護衛という様に、掲示板を分けて、見やすくしたいです」
「こんな感じにしたいのですが・・・」
「あぁ、これは分かりやすくて良いですね。参考にさせて頂きます」
「あと、魔獣や薬草の本を置く予定なので、閲覧スペースを作って欲しいです。後、2階には、ヨーグさんと補佐のリーさんの執務室と寝泊まり出来る部屋を用意したいのと、応接室と2つ、客室を3つ程作りたいと思っています」
「冒険者ギルドに客室ですか?」
「えっと、宿屋として客室を用意する訳ではなく、保護が必要な人を一時的に泊められる部屋があると良いかなと思いまして」
「なるほど。分かりました」
「後、ギルド長の執務室の一面を薬品棚を造り付けしたいです。何かあった時のために、ギルド内にポーションなどの回復薬は多めに常備して置いた方が良いでしょう。緊急で必要な冒険者に売っても良いですしね」
「造り付け・・・天井一杯、横も目一杯まで収納出来る様にと言うことですね」
「えぇ。様々な種類の薬品と、包帯なども手当に必要なものも常備して置きたいので。わざわざ薬品庫を作る程では無いので、ギルド長の部屋に常備出来たら良いなと思いまして」
「確かにギルド長の執務室に置いてあれば、誰かが勝手に持ち出せないし、良いかもしれませんね。それも併せて考えます」
「宜しくお願いしますね」
「はい」
順調に話し合いは進み、取り敢えずレイアウトを簡単に描いたのを後日見せて貰い、細かく詰めていくことになった。
冒険者ギルドの裏に、訓練場作ろうかな?
月に一度上級冒険者から指導を受けられたりするシステムも良いな。
んー、ただ講師代をギルドに負担させるのも難しいな。
ここはやっぱりる領主に支援して貰うのが良いかな。
これから、この領は収益が期待できるから、ランドール様もそれくらいなら良いって言ってくれそう。
これから、ダンジョン作って冒険者を引き込むけど、冒険者の為の支援がある領であれば、冒険者たちも集まりやすそう。
よし、帰ったら話してみよう。
既に話はついてるので、専属侍女のサラだけを同行させた。
応接室の扉をノックする。
「おぉ、入ってくれ」
「ヨーグ様、こんにちは」
「おう、わざわざ来てもらって悪いな」
「いえいえ、私がお願いしたことなので、此方にお伺いするのは当然です」
「そうか。こっちに居るのが世話になってる設計士だ。俺の友人でもある」
「はじめまして。ウルと申します。宜しくお願い致します」
細身でひょろっとした容貌で、戦いには不向きそう。ギルド長とは真逆な雰囲気だけど、友人なのね。面白い組み合わせだわ。
オレンジ味が強い茶髪。瞳の色も髪色に似ている。
「早速ですが、ウルさんは、ヨーグ様からお話は聞いてますすか?」
「あー、俺も様ってなりじゃないんでね。ウルと同じ呼び方でいいぞ。ウルには、簡単に今より規模を大きくした建物にするとだけ言ってある」
「分かりました。では、ヨーグさんで。ウルさん、ヨーグさんが言っていたように、今より規模を大きくし、受付カウンターを増やして、人の流れをスムーズにしたいのです。これから、この領に人を呼び込む予定なので、今の建屋では手狭になるのです」
「これから人が増えるのですか?それなら確かに今の建屋では、狭いと感じるでしょう。カウンターなども配置も既に検討されているとか?」
「えぇ、依頼カウンターは1番端で、受付窓口は3、完了報告窓口も3にして、受付窓口と完了報告窓口は、時間帯により忙しさが異なるので、臨機応変に窓口を変えられる様に、プレートを裏返せば、窓口名が変えられる様にしたいです」
「なるほど。確かに、朝早い時間帯は、冒険者達が、依頼を受けにきますが、夕方になれば、狩りから帰ってきた冒険者でいっぱいになる。窓口が忙しさに併せて変えられるのは良い案ですね」
「そう言って貰えて良かったです。それで、ここからは、ちょっと私が魔法を使う場所があります。解体受付窓口の横の部屋に解体スペースを作るのですが、相当な広さが必要になるので、空間魔法を使って、部屋を拡張します」
「・・・空間魔法が使えるのですか?」
「えぇ、貴族なので魔法が得意なんです」
まぁ、貴族でも時空間魔法を使える人間は、この国には居ないけれど。
「・・・貴族だから・・・そうですか。貴族の屋敷でもない冒険者ギルドに貴重な空間魔法を施すのですか?」
「まぁ、貴重な魔法であることは否定しませんが、私がしたい事なので、気にしないで頂きたいです」
「分かりました。スティーリア様がそう仰るのであれば、何も言いません」
「ありがとう。それで、ですね。依頼掲示板なのですが、左側の壁に初級向け、右側の壁に中級~上級者向けの掲示板を設置したいと思っています。1箇所に全部の依頼を掲示すると、混雑するし、依頼を探しにくいと思うので。初級、中級~上級で分ける中でも、狩り、薬草、護衛という様に、掲示板を分けて、見やすくしたいです」
「こんな感じにしたいのですが・・・」
「あぁ、これは分かりやすくて良いですね。参考にさせて頂きます」
「あと、魔獣や薬草の本を置く予定なので、閲覧スペースを作って欲しいです。後、2階には、ヨーグさんと補佐のリーさんの執務室と寝泊まり出来る部屋を用意したいのと、応接室と2つ、客室を3つ程作りたいと思っています」
「冒険者ギルドに客室ですか?」
「えっと、宿屋として客室を用意する訳ではなく、保護が必要な人を一時的に泊められる部屋があると良いかなと思いまして」
「なるほど。分かりました」
「後、ギルド長の執務室の一面を薬品棚を造り付けしたいです。何かあった時のために、ギルド内にポーションなどの回復薬は多めに常備して置いた方が良いでしょう。緊急で必要な冒険者に売っても良いですしね」
「造り付け・・・天井一杯、横も目一杯まで収納出来る様にと言うことですね」
「えぇ。様々な種類の薬品と、包帯なども手当に必要なものも常備して置きたいので。わざわざ薬品庫を作る程では無いので、ギルド長の部屋に常備出来たら良いなと思いまして」
「確かにギルド長の執務室に置いてあれば、誰かが勝手に持ち出せないし、良いかもしれませんね。それも併せて考えます」
「宜しくお願いしますね」
「はい」
順調に話し合いは進み、取り敢えずレイアウトを簡単に描いたのを後日見せて貰い、細かく詰めていくことになった。
冒険者ギルドの裏に、訓練場作ろうかな?
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んー、ただ講師代をギルドに負担させるのも難しいな。
ここはやっぱりる領主に支援して貰うのが良いかな。
これから、この領は収益が期待できるから、ランドール様もそれくらいなら良いって言ってくれそう。
これから、ダンジョン作って冒険者を引き込むけど、冒険者の為の支援がある領であれば、冒険者たちも集まりやすそう。
よし、帰ったら話してみよう。
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