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二章 精霊姫 人間界に降りる

ロイ義兄様と別荘についての話し合い

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 夜8時になり、今夜もまたロイ義兄様の部屋に転移する。

 「リア、いらっしゃい。リアの好きなライチの果実水を用意して置いたよ。今日は少しお話しようか。」

 「はい。私も別荘の事で、ロイ義兄様とお話ししたいと思っていました。」

 ロイ義兄様の横に腰を掛けて、果実水を頂く。うん、間違いない!美味しい!
 私が腰を掛けると、直ぐにサッと腰に手を回してきて、頭にチュッと軽く口付けを落とす。

 「それは、丁度良かった。私も別荘については話したいと思っていてね。」

 「では、先にロイ義兄様のお話を聞いても良いですか?」

 「分かった。我が家の別荘に、リアが魔法を施す場所というのはあるのかな?」

 「魔法ですか。えーっと、ロイ義兄様の部屋には私の別荘に転移出来る用にしますが、後は・・・何かあったかな。んー、後は、敷地全体に結界を張るだけですね。季節の変化を楽しめる様に、今度の結界は温度調整無しにします。そうしないと、雪が楽しめないですからね。」

 「なるほど。では、別荘内では私の部屋だけと言う事になるね。」

 「はい。始めは、マグニート辺境伯邸と別荘を繋ぐポータルを設置しようかと思ったのですが、他領に許可なく勝手に転移するのも如何なものかなと思いまして、やめました。別荘に行く場合は、リッドラン辺境伯領のポータルを使って、そこから馬車で別荘に移動していただく事になります。ポータルの近くには、馬や馬車、乗合い馬車などを複数用意する予定です。」

 前世で言うなれば、ポータルという駅前に、タクシー乗り場があるよってイメージ。

 「確かに、他領の別荘に直接転移はやめた方が良いね。ポータル前に馬車が待機しているなら、スムーズに別荘まで行けて良いね。リアは、良く考えているね。」

 「ふふっ、ありがとうございます。」

 「では、次はリアの話を聞こうかな?」

 「私の方は、私の別荘にロイ義兄様の部屋を作るので、どんな内装が良いかもお聞きしたかったのです。其方の別荘のロイ義兄様のお部屋はどんな感じにするか決めましたか?」

 「私は、リアと同じ部屋で十分なのだけどね?我が家の別荘の私の部屋ね。白を基調として、濃紺の壁紙を所々使って、落ち着いた雰囲気にするつもりだよ。」

 「ロイ義兄様は、濃紺が好きな色なのですか?」

 「濃紺が好き・・・まぁ、好きと言えば好きかな。落ち着いた色合いが好きかな。色味を落とした濃いめの緑や赤といった色も好きだが、んー、やっぱりその中でも濃紺が一番かな。」

 「なるほど。それでは、私の別荘でも濃紺色の壁紙で考えてみます。」

 えーっと、和風な別荘だから、和紙風な壁紙で色味が濃紺で・・・

 ハラリ

 手元にイメージ通りの壁紙のサンプルが落ちてくる。

 「ロイ義兄様、この様な壁紙は如何でしょうか?」

 「・・・今、いきなりコレが現れた様に思うのだけれど?」

 「へへーっ、こんな壁紙はどうかなーとイメージを膨らませてみました。4面ある壁のうち1面だけこの壁紙を使うのは、どうでしょうか。残りの3面は、同じ和紙風で色は白でどうでしょう?私の別荘は、今まで見たことがない造りになるので、ロイ義兄様驚くと思います。」

 「今からどんな別荘なのか楽しみだよ。この壁紙も私好みで良いな。リアのイメージ通りでお願いしたいな。」

 「気に入って貰えて良かったです!」

 扇子と団扇も作って、可愛い帯締めなんかも作っちゃおう。
 あ、下駄も忘れない様にして、手拭いも作ろう。

 冬は、寒いから厚めの肌襦袢じゅばんを用意して、浴衣の下に着て、下駄じゃなくて、ブーツにしよう。羽織りはおりは、裏地をファーにして、余り厚みが出ないように加工しよう。モコモコだと羽織にくいからね。
 マフラーも準備しよう。久しぶりにマフラー編んじゃおうかな。
 ロイ義兄様と色違いでお揃いのを編むのも良いな。

 今は、リッドラン辺境伯領のお店は、使用人の服やら騎士団の服やらリメイクで忙しいから、浴衣はマグニート辺境伯領で依頼しよう。

 温泉旅館と娼館で使う浴衣と甚平は、時間が出来てから、リッドラン辺境伯領領のお店に依頼して作って貰おう。

 かんざしも、私のはマグニート辺境伯領で依頼し、温泉旅館や娼館で使う物は、リッドラン辺境伯領で依頼しよう。

 ロイ義兄様の浴衣、どんなのにしようかなー。
 着慣れなくて、すぐはだけて足が出ちゃったりするんだろうな。
 胸元もはだけて、鍛え上げられた腹筋が見えちゃったりなんかして・・・想像しただけで、エロい。きっと色気が凄そう。

 「・・・リア?なんか1人で楽しそうだけど、何を考えているのかな?」

 あっ、妄想を膨らませすぎて、ロイ義兄様と居るので忘れてた!

 「えっと、別荘で着る予定の服について考えてました。ロイ義兄様が着た姿を想像して素敵だろうなと。」
 
 エロそうだなとは口が裂けても言えない!

 「別荘で着る服ね。何か特別な服なのかな?リアが想像して顔がニヤけてしまう様な?」

 「えっ!?私ニヤけてましたか!?」

 「うん。ほんのり頬を染めてニヤけてた。本当に私が着た姿を想像して素敵だと思っただけなのかな?」

 「うっ・・・」

 流石ロイ義兄様。鋭い。

 「ねぇ、リア」

 私の腰を引き寄せ目元にキスを落としながら、話しかける。

 「私に抱かれたくなっちゃったかな?」

 「えっ、だ・・抱かれ・・・ん、うぁ、はっ」

 抱かれたいと思ったわけじゃないけど、少しエロいなーと思っただけだけど、見透かされたみたいで、驚いて顔を上げると、覆いかぶさる様に口付けをされる。

 相変わらず、ロイ義兄様の口付けは、気持ち良く、私を快楽の海へと沈めていく。
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