今世は精霊姫 〜チートで異世界を謳歌する。冒険者？薬師？...側妃！？番！？〜

二章 精霊姫 人間界に降りる

別荘を建てる準備をする

　【4日目】

　昨日、馬で領地を周って、別荘を建てる場所を決めた。
　今日は、その土地に東京ドーム5個分程の大きさの森を作りに行く。
　乾燥して、雑草も生えていない乾涸びた土地。
　先ずは、掘り起こして腐葉土を混ぜ、聖水をたっぷり掛けて、土を整えて整地する。

　結界を張った範囲に、木々を植えて行く。
　結界の近くには、リッドラン辺境伯領に普通に生えている木を植えて、中央に向かうに従って、精霊樹を植える。
　ただ、別荘の周りには、新緑が美しい楓かえでを植える。
　いつもは、結界内は、温度調整してあるが、今回それはしない。
　雪景色を楽しむのと、紅葉する楓かえでを楽しみたい。

　小さめの湖を作り、その近くには、桜を植えて、春は花見をするのも良いかもしれない。
　湖の周りには、ふかふかの芝生にしてシートを敷いて座っても痛くないようにしたいな。

　別荘は、和風旅館の離れな雰囲気にして、畳を敷くのも良いなー。
　畳に炬燵を置いて、まったりのんびりも良い。
　あ、囲炉裏も良いかも。魚焼いたり、汁物作ったり。おでんとかも良いね。

　香皿や香炉も作って、お香を空薫そらだきするのも良いかも。
　和風な別荘だし、香りも和風を意識して・・・なんか想像しただけで良い！
　練香と線香も準備しないと。虫除け用の香袋も準備して・・・あ、これ魔物避けの香袋とか作れちゃうんじゃない？

　あ、また脱線しちゃう。商品になりそうなのは、メモをしておいて、後で考えよう。

　寝室は、天蓋付きの大きなベッドにして・・・。
　広めの縁側を作り、庭園を眺めながら、お茶を楽しめるようにしたい。

　庭は、雑木林風にして、春は桜を、夏は新緑を、秋は紅葉が楽しめるようにしたいな。
　冬は、雪うさぎ作ったりして遊ぶのも良いな。

　和風な四阿あずまやを建てて、緑茶や和菓子を楽しむのも良いな。
　あー！想像しただけで楽しい！早く建てたい！

　多分私の魔法でイメージ通りに、ちゃちゃっと建てれちゃうと思うんだけど、それじゃダメなんだよねー。

　領民に依頼して、お金を使って行かないと。
　お金貯め込んじゃダメ。お金は使うべし。

　リッドラン辺境伯領の技師さんは、4日後にお会いして、孤児院を建てて貰うので、その時についでに、別荘もお願いしたいなと思ったけど、流石に4日で図面は仕上がらないか。

　因みに、この世界では、家を建てるのも魔法を使う。
　設計士が、詳細な図面を起こし、その図面を基に技師が魔法を使って、家を建てる。
　技師は魔法を使って家を建てるので、作業自体は1時間もあれば終わる。
　
　時間が掛かるのは、詳細な図面を起こす設計士の作業と、材料を揃えるのに日数が掛かる。
　今回の場合は、私が材料を提供出来るので、時間を要するのは、設計士の図面を起こす作業のみとなる。

　簡単に希望の間取りも書いてるし、どうして欲しいかも箇条書きでメモしているので、図面を起こす作業も捗って、図面が出来上がるのも早いのではないかなと予想している。

　ランドール様に、設計士さん紹介して貰って、図面を起こして貰おう。

　それにしても、和風な別荘に金髪碧瞳のロイ義兄様って、ミスマッチな気がする。
　日本に観光に来た外国人感が凄そう。
　あ、でも、私の今の見た目も考えれば、私もロイ義兄様と同じ様なものか。
　うん、気にしない。気にしたら負けだ！

　別荘にいる間は、浴衣で過ごそうかな。
　この世界、浴衣無いんだよねー。
　これまた私が作るしか無い。浴衣の型紙作って、お店に作るよう依頼しようかな。
　浴衣用の生地を此方から支給すれば良いかな。

　あ、リッドラン辺境伯領に建てる、温泉旅館で、この旅館限定の浴衣と甚平作るのも良いかも。
　温泉上がりにきて貰ったり、お土産コーナーに置いて買って帰って貰ったり。
　浴衣なんて、この世界では需要無いと思ったけど、温泉旅館で着て、気にいる人も居るかも。

　あー！！！！
　娼館で、娼婦の子達の服を浴衣にすれば良いんじゃない？
　いや、着物か。いや、やっぱり、はだけやすく脱がしやすいのは浴衣か。
　うん。浴衣良いかも。娼館も和風ー・・・んー・・・平安時代の屋敷みたいにして、別世界を楽しんで貰って、他の娼館との違いで付加価値を付けるのも良いかも。

　洋風な顔立ちの娼婦達に浴衣・・・見慣れないだけで、そう言うものだってすぐ慣れるって事にしよう。

　頸うなじ見える様に、髪は上げる様にして、簪かんざしつけちゃおうか。

　あ、私も簪かんざし欲しい。
　これもお店紹介して貰って、制作依頼しよう。
　私も色んな種類欲しいし、娼館の子たち用にも沢山必要。お店の人には頑張って貰いましょう。

　おっと、思考がずれまくってしまった。娼館の事じゃなくて、別荘の事考えてたんだった。

　マグニート辺境伯家の別荘は、恐らく其方の設計士と打ち合わせして図面を起こす筈だから、今のうちに露天風呂の位置や造りを簡単に絵に描いて、箇条書きで説明を書いて手紙を送ろう。それを考慮して図面を起こしてくれると思う。

　昨日、鳥籠も設置完了したから、マグニート辺境伯家の鳥籠を繋がっている。
　必要な材料についても鳥籠を通して、送って貰えば問題ない。

　技師は、此方の技師に依頼しよう。

　さて、別荘を建てるだけの状態まで準備が出来たので、リッドラン辺境伯邸に戻ろう。

　◇◇◇

　戻ってきて早々に、筆頭執事のセスに声を掛けて、設計士を連れてくるように依頼する。
　付き合いのある設計士が、丁度明日は予定が空いているとのことだったので、明日の午前中に来て貰うように頼んだ。

　お庭のイメージも簡単に絵を描いて、説明出来る様にしておこう。
　赤い和傘をポイントに使いたいな。

　畳は、この世界無いから・・・私のチート力で作っちゃうよ！
　畳のふちは、着物の帯を使って、畳の色は灰桜色にしよう。
　普通の畳じゃなくて、正方形の琉球畳にして、和モダンな感じもいいかな。
　あれ、和モダンな感じに囲炉裏って合うかな？
　んー・・・まぁ、和風だし、合うって事にする。好きにしよう！

　キッチン・・・多分殆ど料理しないと思うんだよね。
　なんせ、主食が果物と木の実。魔法でパパッと皮を剥いてカットすれば食べれちゃう。
　マジックバッグ にも食べ物一杯入ってるし。

　でも、たまに何か作るかもしれないし、一応キッチンも用意しといた方がいいよね。
　わざわざ食堂は作らず、畳&炬燵部屋で、食事をしてまったりする。
　私の別荘には基本的に人は招かないので、自分の部屋とロイ義兄様様の部屋があれば良いかな。
　んー、念の為、客室1個作っておこうかな。

　此処は、のんびり過ごす為の場所なので、作業場は作らない。
　ポーションやら作るのならば、マグニート辺境伯領に戻るから、別荘に作業場は要らない。

　ロイ義兄様に、私の別荘に用意する部屋の内装も相談しなきちゃ。
　今夜聞いてみよう。