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三章 精霊姫 側妃になる

安定期そして...

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 皆さん、私今妊娠5ヶ月なんです。

 そう!安定期!

 安定期といえば?・・・ヴァン様!
 あ、間違えた。

 閨です。閨。ヴァン様との閨が解禁されました。
 お医者様から「激しくしない!1回だけ!優しく、ゆっくり!」と、ヴァン様は厳命されていました。

 ・・・妊娠3ヶ月から約2ヶ月ぶりの閨。
 ヴァン様が暴走しないか心配です。
 正直な所、久し振りなので、私も嬉しい。

 閨解禁された時用に、妊婦用のベビードール作っちゃおうかな?とか思ったんだけど、妊婦相手に理性飛ばされても困るので、妊娠期間中は、清楚でお淑やかに見える様な夜着にした。

 この2ヶ月、閨を禁止されて、ヴァン様が添い寝だけで済んでたのか?
 いやいや、あの絶倫ヴァン様ですよ?
 深く口付けられ、貪られ、手と口で、体を愛撫される日々。

 (挿れなきゃ良いってもんじゃないんだぞー!)

 流石に2ヶ月禁欲は可哀想なので、私も手や口でヴァン様にご奉仕させて頂きました。
 まぁ、ヴァン様ご満悦で、目がギラギラしてヤバかった。
 よく2ヶ月我慢出来たものだと思いました。
 絶対途中で、我慢出来ずに抱かれちゃうんじゃ無いかなって思ってました。

 閨解禁した日・・・確かにヴァン様はお医者様の言いつけを守っていた。

 『1回だけ。優しく。ゆっくり』

 お気付きですか?
 ここでお医者様の注意が足りないことを!

 『短時間で』

 はい。これが、足りませんでした。

 もー、ヴァン様・・・優しく、ゆっくり大事に抱いて頂きましたよ?
 ただ、長い!中々離して貰えず、ひたすら快感を味合わされて、もーグッタリです。

 翌朝、アニーがお医者様を呼びに行き、『側妃様のご負担をお考えくだされ。せめて30分・・・むー・・・1時間以内にして頂きたいですな。後、言い忘れておりましたが、毎日はなりませぬ。二日は開けて下され』とお叱りを受けていた。

 お医者様の忠告を守り、変わらぬ日々を過ごし、4月程経った頃。

 お腹がじんわりと熱を持ち始める。
 痛みは特に無く、陣痛というものはない様だ。

 「アニー、お子が産まれそうな気がするの。侍医を呼んでくれるかしら」

 「すぐ呼んで参ります」

 「側妃様お待たせ致しました。お身体に触れさせて頂きます。・・・もう出てきたそうにしておりますね。それでは、魔力を体から押し出すイメージで力を入れて見て下され」

 ・・・流石異世界。出産も意味不明。
 えーっと、イメージ、イメージ。むむむむーーーー。
 
 ずるんっ。

 「え?」

 ????なんか出た?え?赤ちゃん?
 なんか魔力の膜に覆われた赤ちゃんが、ずるっと出てきたんですけど!?
 泣かないけど良いの!?

 侍医が、膜に触れ、パチンと割れる。

 「ふぇっ、ふぇぇーっ」

 おぉ、膜を割らないと駄目なのね。
 もっと大きな声を上げるのかと思ったけど、少し弱々しい感じで可愛い。
 ふふっ。私とヴァン様の赤ちゃん。可愛いなー。

 「側妃様。おめでとうございます。お身体に問題なく、元気な王子で御座います」

 「ありがとう。誰か、ヴァン様に王子の誕生を知らせてあげて」

 「既に、知らせを行かせておりますので、すぐにいらっしゃると思います」

 「ふふっ。流石、アニーね。抜かりないわ」

 ばんっ

 「リア!・・・・・・おぉ、我が子か。小さいな」

 「ヴァン様、抱いてあげて下さい」

 「私と同じ髪色か、目を閉じているから、瞳の色までは分からないな。・・・リアありがとう。ご苦労だった」

 ヴァン様は、我が子の頭に口付けを落とし、私にも触れる程度の口付けを落とした。
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