今世は精霊姫 〜チートで異世界を謳歌する。冒険者?薬師?...側妃!?番!?〜

Ria★発売中『簡単に聖女に魅了〜』

文字の大きさ
上 下
82 / 106
三章 精霊姫 側妃になる

嬉しい報告

しおりを挟む
 ちゅっ。ちゅく。

 「ん、ふ・・・ぅん」

 (ん、何?あれ?)

 ぱちっと目を覚ますと、ヴァン!?
 また寝込み襲われてるー!?

 「おはよう。リア。寝起きも可愛いな。ちゅっ」

 「・・・おはようございます。ヴァン様」

 「リア、まだ時間があるから、1回だけ良いだろうか?」

 (???1回だけ?何が?・・・え!?朝からヤル気!?また!?あ、ガッツリ抱き込まれた・・・逃げられないやつー!)

 「~~~~~~っ!んーっ!んんんーっ!!」

 (諦めが肝心。もうこのまま流されよう)

 朝からガッツリ貪られ、グッタリ疲れちゃったので、大人しくヴァンの膝の上に座り、給餌されている。

 (日を跨ぐ前にやめても、朝から抱かれるのか。夜しっかり寝れるだけマシなのかもしれない。うん。そう言うことにしよう。深く考えちゃダメだ)

 そんな日々を送っていると、初夜から一月経った頃から、お腹に違和感を感じ始めた。

 んんん?魔力欲しがってるのかな?
 私の魔力なら沢山あるけど・・・あー、私の魔力は足りてるから、父親であるヴァンの魔力が欲しいのか。
 特に何も言わなくても、今夜も来るはずだから、問題ないか。
 いつまで、我が子がヴァンの魔力を欲しがるのか。これまた様子見かな。

 実は、初夜の翌日には子を身籠った事が分かったが、普通の人間であれば、まだ分かる段階では無かったので、誰にも伝えていない。

 大体、自覚症状が出るのが、妊娠3ヶ月ごろの為、それまで黙っている予定だ。

 それにしても、あんなに毎日抱かれて居るのに、ヴァンの魔力を欲しがるなんて、食いしん坊な我が子だー。

 丁度、明日は公務が休みだから、朝までコース。
 これでたっぷり魔力を注がれるから、満足してくれるかな?

 そんなこんなで、妊娠3ヶ月になる頃まで、お腹の子がヴァンの魔力を定期的に欲しがると言う事があり、毎週、週に1度は、ベビードールを着て、朝までたっぷり抱いて貰った。

 満足したのか、子が落ち着いてきたので、そろそろ診察して貰っても良いのでは無いか?と思い、ヴァンに相談することに。

 ヴァン様と朝食を食べてる時に、ご相談。

 「ヴァン様。最近、日中眠くなったり、少し吐き気があったりする様になりまして、もしかしたら、お子が出来ているのではと思うのですが・・・」

 ガタンッ!

 私を抱えたまま立ち上がり、侍女に声をかける。

 「誰か!今すぐ侍医を連れて参れ!リアを診てもらう!」

 ヴァンは、そのまま私をベッドまで連れて行き、横にならせる。

 「リア、侍医はすぐ来るから大丈夫だ。心配することは無い」

 手を握り、励ましてくれる。

 (うん。特に心配はしてないよ。吐き気や眠気も特に無いからね・・・)

 「殿下、ルド様がいらっしゃいました」

 「通せ」

 「王太子殿下。ご機嫌「挨拶は良い。早くリアを診ろ」畏まりました」

 「側妃様。お初にお目にかかります。王宮にて、侍医をさせて頂いておりますルドと申します。今からお体に触れ、診察致します。宜しいですか?」

 「はい。宜しくお願い致します。」

 (診察ってどうやるんだろう)

 夜着の上から腹部に触れると、魔法陣が浮き上がる。白い光から、黄色に変わり、最後は青色に変わって、消えた。

 (今ので、妊娠したか分かるのかな?)

 「殿下!おめでとうございます。男児を宿しておられます」

 「リア!我が子だ!世継ぎだ!ありがとう!」

 ヴァンは、私を抱きしめ、歓喜に震えていた。
 4年待った我が子。嬉しさもひとしおなのかもしれない。
 私は、初夜の翌日には知っては居たけれど、嬉しいものは嬉しい。

 「ヴァン様。待望のお世継ぎですわ。側妃としてお役目を果たせて嬉しいですわ」

 「リア。愛してるよ」

 ちゅっ。ちゅっ。

 「んんっ。ごほんっ。殿下には気をつけていただきたい事が御座います」

 「ん?なんだ?」

 「安定期に入るまでは、閨はなりませぬ」

 「・・・・・・」

 「お子様の為です」

 「・・・・・・分かった。抱かなければ良いのだな?」

 「・・・殿下。側妃様のお身体を労わる様お願い申し上げまする。安定期に入れば、閨を共にしても大丈夫ですので、今だけ辛抱下され」

 「はぁ、わかった」

 「ヴァン様三月ほど我慢頂ければ良いだけですわ。私たちの子の為に頑張りましょうね」

 「我が子の為に我慢しよう。抱きはしないが、今まで通り、後宮には通う。添い寝をしても良いであろう?」

 「ふふっ。添い寝して頂けるのですか?嬉しいです」

 (本当に添い寝で我慢出来るのかな?流石に世継ぎ宿してるから、馬鹿なことはしないと信じたい)

 ちなみに、我が子は私だけの魔力で落ち着いていて、今の所ヴァンの魔力を欲しがっていないので、安定期になるまで閨がなくても大丈夫かな。

 普通の人間の場合は、特に魔力を注がなければならないと言うことは無いらしく、安定期まで体に負担を掛けないように、寝室を分けるのが普通らしい。

 まぁ、この子は私の子だから、普通と少し違ってもしょうがないよね。
 人間として産まれるだけ良しと思わないと。

 この後は、使用人達から、お祝いの言葉を頂き、料理長もお祝いの料理を作ってくれた。

 よし!ベビーグッズを注文しよう!


しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

ダブル・シャッフル~跳ね馬隊長の入れ替わり事件~

篠原 皐月
ファンタジー
 建国以来の名門、グリーバス公爵家のアルティナは、生家が保持する権益と名誉を守る為、実在しない双子の兄を名乗り国王直属の近衛騎士団に入団。順調に功績を立てて緑騎士隊隊長に昇進するも、実父の思惑により表向き死亡した事に。更に本来の名前に戻った途端、厄介払いの縁談を強制され、彼女の怒りが振り切れる。自分を都合の良い駒扱いしてきた両親に、盛大に蹴りを入れてから出奔しようと、策を巡らせ始めたアルティナだったが、事態は思わぬ方向に。飲み仲間の同僚と形ばかりの結婚、しかも王太子妃排除を目論む一派の陰謀に巻き込まれて……。稀代の名軍師の異名が霞む、アルティナの迷走っぷりをお楽しみ下さい。

皇帝の番~2度目の人生謳歌します!~

saku
恋愛
竜人族が治める国で、生まれたルミエールは前世の記憶を持っていた。 前世では、一国の姫として生まれた。両親に愛されずに育った。 国が戦で負けた後、敵だった竜人に自分の番だと言われ。遠く離れたこの国へと連れてこられ、婚約したのだ……。 自分に優しく接してくれる婚約者を、直ぐに大好きになった。その婚約者は、竜人族が治めている帝国の皇帝だった。 幸せな日々が続くと思っていたある日、婚約者である皇帝と一人の令嬢との密会を噂で知ってしまい、裏切られた悲しさでどんどんと痩せ細り死んでしまった……。 自分が死んでしまった後、婚約者である皇帝は何十年もの間深い眠りについていると知った。 前世の記憶を持っているルミエールが、皇帝が眠っている王都に足を踏み入れた時、止まっていた歯車が動き出す……。 ※小説家になろう様でも公開しています

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

私、のんびり暮らしたいんです!

クロウ
ファンタジー
神様の手違いで死んだ少女は、異世界のとある村で転生した。 神様から貰ったスキルで今世はのんびりと過ごすんだ! しかし番を探しに訪れた第2王子に、番認定をされて……。

こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果

てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。 とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。 「とりあえずブラッシングさせてくれません?」 毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。 そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。 ※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。

セリオン共和国再興記 もしくは宇宙刑事が召喚されてしまったので・・・

今卓&
ファンタジー
地球での任務が終わった銀河連合所属の刑事二人は帰途の途中原因不明のワームホールに巻き込まれる、彼が気が付くと可住惑星上に居た。 その頃会議中の皇帝の元へ伯爵から使者が送られる、彼等は捕らえられ教会の地下へと送られた。 皇帝は日課の教会へ向かう途中でタイスと名乗る少女を”宮”へ招待するという、タイスは不安ながらも両親と周囲の反応から招待を断る事はできず”宮”へ向かう事となる。 刑事は離別したパートナーの捜索と惑星の調査の為、巡視艇から下船する事とした、そこで彼は4人の知性体を救出し獣人二人とエルフを連れてエルフの住む土地へ彼等を届ける旅にでる事となる。

異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?

すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。 一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。 「俺とデートしない?」 「僕と一緒にいようよ。」 「俺だけがお前を守れる。」 (なんでそんなことを私にばっかり言うの!?) そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。 「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」 「・・・・へ!?」 『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。 ※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。 ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。

転生したらチートすぎて逆に怖い

至宝里清
ファンタジー
前世は苦労性のお姉ちゃん 愛されることを望んでいた… 神様のミスで刺されて転生! 運命の番と出会って…? 貰った能力は努力次第でスーパーチート! 番と幸せになるために無双します! 溺愛する家族もだいすき! 恋愛です! 無事1章完結しました!

処理中です...