今世は精霊姫 〜チートで異世界を謳歌する。冒険者?薬師?...側妃!?番!?〜

Ria★発売中『簡単に聖女に魅了〜』

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三章 精霊姫 側妃になる

二日目の夜

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 よし!昨日着そびれたベビードールを着てベッドで待機!

 でも、昨日普通の夜着だったのに、長時間離して貰えなかったんだよね・・・。
 ヴァン相手に、ベビードール着てたら、不味いんじゃないかな?
 普通の夜着に着替えようかな・・・

 そろっとベッドから降りて・・・コンコン、ガチャ。

 「・・・・・・」

 (タイミングー!!!着替える前に来ちゃったよ!せめてノックしたら返事聞くまでドア開けないで!)

 「ヴァン様・・・お仕事お疲れ様です。何か飲まれますか?ヴァン様の好きなお酒なども用意してありますが・・・」

 (うわぁー、見過ぎ!見過ぎ!恥ずかしい!)

 そろーっと後退り、ベッドに戻り、シーツを巻き付ける。
 恥ずかし過ぎて、ヴァン様から顔を背ける事しか出来ない。

 ぎしっとベッドが軋む音がし、頬に手を添えられる。
 金色の瞳が、欲情してギラギラと獲物を狙う獣の様だと思った。

 「リア・・・」

 するすると巻いたシーツを剥ぎ取られ、ベビードールに手を這わす。

 「とても、煽動的な夜着だな。もしかして、これは初夜で着る予定だったものか?」

 「・・・はい」

 「それは、勿体無い事をした。昨日は、眠っている其方が余りに愛らしかった故、夜まで待てずに手を出してしまった。今夜は初夜のやり直しと行こうか。朝まで離してやれぬ。・・・リア」

 名を囁かれ、深く口付けし、夜着を脱がす事なく、朝までたっぷり可愛がられた。
 ヴァンが淡白って言ったの誰ー!?絶倫過ぎるんですけどー!

 起きた時には、昼食の少し前の時間。勿論ヴァンは既に公務中。
 私は・・・もう恒例になりつつある、起きたら湯に浸かり、侍女達から体を解され、体を労わる。
 まぁ、私の体はそんな事せずとも動けるけれど、気持ちの問題かな。
 リラックスして、疲れが取れる気がするし、気持ちいいのでやめられない!

 ちょっと、毎日抱き潰されるのは、精神的に疲れるので、程々にして貰いたい。
 まだまだベビードールは用意してあるけど、ヴァン相手にベビードールはヤバいと言うことが分かったので、今日は清楚系可愛い夜着にしよう!
 これで、落ち着いてくれる事を願う!

 今日は、辺境伯領で作っている、ライチを使ったお酒を用意した。
 二日続けて、長時間閨を共にしているので、ヴァンの睡眠不足が気になっている。
 体に負担が掛かっているのではないだろうか?
 精霊界にある、果物でもあるライチを使ったお酒なので、体にも良く、疲労回復効果もある。
 ライチは私も好きな味なので、一緒にお酒を飲みたい。
 そして、朝まで抱き潰すのは無しにして欲しいと伝えなければならない。

 「リア。今日は、昨日とは異なり淑女然とした夜着だな。これはこれで、乱れるのを想像すると滾るものがあるな」

 (・・・えー?滾っちゃうの?んー、結局ヴァンは、私が何を着てもいいんだな)

 「ヴァン様。本日は、一緒にお酒を楽しめればと思い、ライチ酒をご用意致しました。如何ですか?」

 「ライチ酒か?聞いたことがないな。それも辺境伯領で造っているのか?」

 「はい。数が少ない為、身内で楽しむ程度の量しか無いのです。ただ、私の好きなお酒なので、嫁ぐ際に何本か持って参りました」

 「そうか。それは楽しみだ。リアの好みの味も知りたいしな」

 「ヴァン様どうぞ」

 「甘みもあるが、くどくなく飲みやすいな。リアが好んで飲むのも分かるな」

 「ふふっ。お気に召して頂いて良かったです」

 「リア・・・」
 髪を一房掬い、口付けを落とす・・・

 (まずい!先に言わなければいけない事が!)

 「ヴァン様!お願いが御座います!」

 「ん?どうした?何でも言うがいい」
 
 私の髪を指に絡ませてながら、私の唇を指でなぞる。

 (エロい・・・)

 「あの、閨についてなのですが、日をまたぐ前に終わらせたほうが良いと思うのです。ヴァン様も翌日公務がありますし、睡眠時間を削れば、体調不良にもなりやすいですし、ヴァン様の御身が心配です。これから毎日の事になりますでしょう?」

 「リア・・・私の事を心配してくれているのか。優しいな。確かに、毎日抱き潰してしまうのは、リアの体にも悪いかもしれぬな。では、公務が休みの前日は時間を気にせずにし、公務のある日は、日をまたぐ前までにしよう」

 (・・・うーん・・・うーん・・・これ妥協案としてどうなんだろう?毎日朝まで抱き潰されるよりはマシなのかな?)

 「わ、分かりました。あの、それで良ければ、朝食は一緒に此方で召し上がっていきませんか?日を跨ぐ前にやめて頂ければと、私も朝から起きられますので」

 「それはいいな。明日からは一緒に朝食を取ろう。楽しみだ。さぁ、リア。ベッドへ行こうか」

 サッと抱き上げ、ベッドに連れて行かれ、嬉しそうに夜着を中途半端に残した状態で抱いていた。
 ヴァンは、全部脱がすより、夜着が乱れた状態を好むのかもしれない。
 今夜は、約束通り、日を跨ぐ前にやめて貰えたので、ホッとした。

 因みに、昼食は公務の合間に執務室で食べ、夕食は、仕事の報告も兼ねて、正妃様とご一緒しているとの事。
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