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三章 精霊姫 側妃になる

初夜

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 さら・・・

 (あー気持ちいい。んー、髪すかれてる?頭撫でられてる?)

 ふにっ。

 (ん!?口付けされた!?誰!?)

 パチっと目を開けると、金色の瞳が目の前に!?

 「ふぇ、で、殿下・・・?ふぁ、ん、あ、まって、んー!!」

 腰をガッチリ掴まれ、後頭部を固定され、クチュクチュと寝室に響く口付け。
 まさか寝込みを襲われるとは思わなかった!
 媚薬の準備必要なかったー!!
 しかも、まだ夜じゃないー!!
 仮眠取ってただけだから、まだ外は明るい・・・。
 まだ夜じゃないから、肝心のベビードールでもない。
 え、こんなことってある?
 今まで側妃断ってた人の行動とは思えないけど・・・まぁ、願ったり叶ったりだから良しとする!

 殿下に似た、可愛い赤ちゃんが欲しいなー。

 ◇ ◇ ◇
 
 殿下・・・絶倫やーん!
 媚薬なんて必要ないないなーい!
 アフタヌーンティー前に、抱かれ始め、夕食の時間を過ぎても抱かれ続けて、途中で果実水を口移しで飲まされ、水分補給しながら抱かれ、深夜0時ごろやっと開放され、気絶する様に眠りについた・・・。

 朝目を覚ますと、殿下に抱き込まれて寝てた。
 寝顔も麗しいなー。まつ毛長いなー。黒髪艶々さらさらだー。
 薄い唇も荒れたところはなく、色っぽい。

 (・・・口付けしちゃおうかなー。昨日寝込み襲われてるし、お互い様だよね?)

 ちゅっ

 (へへ。しちゃった。)

 「ほぉ、昨日あんなに相手したのに、したりなかったか?」

 「へっ!?起きて・・・あっ、いや、まっ、んーーーーーーーっ!!!」

 またしても、ガッツリ抱き込まれ、深く深く口付けからー・・・
 朝から3回も相手をさせられてぐったりです。

 次に目が覚めた時は、昼食とアフタヌーンティーの間の時間。
 殿下は、あの後すぐ部屋を出て、朝食を食べて公務をしているとのこと。
 元気だなー。

 疲れたし、湯に浸かって、マッサージして貰って、早めのアフタヌーンティーを楽しむことにしようかな。
 うん。そうしよう。

 「側妃様、湯の準備が整いました」

 「ありがとう」

 ここで、足に力が入らないとか、体が動かないとかならないところが、精霊姫ってところなのかな。
 普通の人間だったら、今日は絶対にベッドから出られなかったと思う!
 そう思うと、閨の相手しながら公務してる正妃って凄いな。

 現在、メイド達にマッサージされながら、居た堪れない思いをしている・・・。
 もー、殿下が身体中にキスマークを付けまくるから、メイド達が恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながら、マッサージしてくれてるんだよー!
 私まで恥ずかしいよー!

 という事で、ドレスは自ずと首まで隠れるデザインに。

 首まで隠れるデザインの服はそんなにないので、急遽、首まで隠れるデザインの服を沢山オーダーする事に。
 勿論、これは側妃に当てられている費用から出るので、ポケットマネーは減らない。服をオーダーする原因を作ったのは、殿下なのだから、当然の出費だよね。
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