上 下
10 / 81

10  ※※R18※※

しおりを挟む


…………は?……え?なん、……ちょ、え?…えっ?………はぁっ?!

何だっ?俺の口にメシ粒でも付いてたのか?!
お腹が空いて思わずパクッてか?!アン○ンマンかよ!!
いや、俺の顔米粒で出来てねぇわ!メシもまだ食ってねぇ!
そもそも付いてたら俺なら指で取って食うわ!
あ!あれか?!突然意識が無くなったとかか?!
倒れたところに俺の顔が!キャッ!とかか?!
いや、ちっっげぇだろっ!!
メッチャしっかり立ってるし!
ほっぺもがっちりホールド受けてたわ!!


理解不能な状況に軽くパニック状態に陥る。頭が追いつかず、身動きが取れない。
なんの反応も返さない俺に何を思ったのか、ギルは俺の腰に腕を回して抱き寄せ身体を密着させる。
その動きに気を取られていると、合わさったままの唇にぬるりとしたものが触れ、それが舌だと分かった。
その感触に弾かれたように頭を仰け反らせて唇を話す。幸い、頭は自由に動かせた。


「ぎ、ギル?!どうしたっ?俺何かやらかしたかっ?」


ギルの意識を逸らそうと声をかけ、脱出を試みる。鍛えられた厚い胸板に両腕を付いて目一杯押す。多少身体を離す事は出来たが、腰を抱く腕に力が込められ再び密着する。更には俺の後頭部に手が回されると、仰け反らせていた頭が引き寄せられて再び唇を塞がれた。
咥内にすぐさま舌を入れられ、俺の舌に絡み付く。


「…ん?!…っ……ふ…ッ」


腕に力を込めて離れようともがくが、ビクともしない。抵抗する俺には構わず、舌が咥内を蹂躙していく。絡め取られた舌の奥から先へと丹念に舐め上げられ、歯列をなぞられて上顎を擽られると腰がぞくりと震え、自分のアレが少し反応した気がした。


「っ…は、……ぁっ」


抵抗するのに夢中で、息をするのを忘れそうになる。鼻からの呼吸では間に合わず、酸素を求めて自ら唇を開いてしまうとその隙間から吐息と共に僅かに声が漏れた。
俺の反応に気を良くしたのか、腰を支えている腕に更に力が込められ下腹部まで密着する。

ぎ、ギ、ギルさんや…。ナニか…熱くて硬いナニかが!お、お、おお俺の腹に当たってイルノデスガ!!!?

グリグリと押し付けるような動きで俺の下腹部に当たる熱を持った硬いソレ。更には咥内を犯す相手の行動に頭が混乱する。


「……シン…すまない…。……ッ、嫌だったら言ってくれ…」


腰の拘束が解かれるとその腕は前に回って僅かな反応を見せる俺自身を握り込む。ゴツゴツとした手が快感を与える為に上下に動く。ゆっくりとした動きで刺激を与えられると、反応しかけていたソレは直ぐに芯を持ち硬く勃ちあがっていく。


「はっ、ん…っ……んん…っ」


耳に届く普段よりも甘さを含んだ自分の声に、羞恥心が強く湧き上がる。知らず唇を噛み締めると、何度目かの唇の感触。噛むな、と言われているようで大人しくキスを受ける。
その間も、俺に与えられる刺激は続く。根元から亀頭にかけて何度も扱き上げられる。括れを軽く引っかかれると腰が跳ねた。その反応に気を良くしたのか、何度も同じ場所を弄られると先端から透明な雫が零れる。


「ぁ、はっ…それ、…すげぇ…イイ…っ」


先走りを手に纏わせ滑りが良くなると扱き上げる動きが早まる。
いつの間にかギルの肩に頭を預け寄り掛かるように身体を預けていた。
ふと視線の先に、勃ち上がって先走りを滲ませるギルのソレが。
指先でそれに触れてみると一瞬、ビクリとギルの肩と共にソレが震えぬるりとした感触と共に先走りがとろりと竿を伝って流れ落ちていく。そのまま、自分とは一回りほど大きさの違うモノを握り込む。指が回らないソレを自分がされたように根元から亀頭へ扱き上げ、ぬめりを全体に馴染ませるように手を動かす。
途端に噛み付くようなキスをされ、舌が絡まり俺の舌を引きずり出す。


「は、んむ…っ…んんッ」


甘噛みされ唾液を混ぜ合わせて再び絡まる。
それと同時にギルの手の動きが段々と速くなっていく。俺も負けじと両手で握り直し、亀頭を指で擦りながら扱く手の動きを速める。
そろそろ、限界が近い。


「ん、んんっ…はっ、ギルっ手、離…ぁんっ」


顔を離して訴えようとするが、逃がさないとばかりに引き寄せられ再び唇が重なる。舌を吸われて甘噛みされ一際強く扱かれると、堪らず握る手とギルの腹に白濁を放った。


「ん、んっ!ん、ぁアっ!」


「…シン…っ、…く…ッ!」


それと同時に俺の手に握られていたモノも一層硬く膨らむと、俺の胸や腹を白く汚していった。



くたりとギルに寄り掛かる。肩で息をし、脱力しそうになるのを堪える。
息が整っていくにつれて、頭が冴えていく。

………………やっちまったぁっ!
いくらギルが溜まってても俺がノってどうすんだ…。
パッと身体を離して恐る恐る様子を窺う。


「………ギル…?」


「っ!す、すまない…!」


射精の余韻からハッと我に返った様子のギル。みるみるうちに落ち込んでいく。
何故そこで落ち込む?
あ、俺相手に擦り合いしちゃったからか?
俺が調子乗ってやっちまったのがいけないだけで、ギルが落ち込むことないんだぞっ?


「ま、まぁ気にすんなって!それより、早く洗っちまおうぜ?腹も減ったしなっ?」


純粋?なギル青年の傷付いた心をこれ以上粉々にしない為にも、ここは精神年齢年上の俺が引っ張らんと。
努めて明るく振る舞って言うと、お互いの身体を汚している白い液体を流そうと手桶を強引に手渡す。
自分も手桶を手にして湯を掬う。ざばざばとわざと大きな音を立てて湯を浴び、胸や腹を擦る。
おぉう…ぬるぬるするぅ…。
チラチラと様子を窺ってくるギルに、俺は気にしてマセンヨーという態度を取る。
背後で、パシャパシャと控え目な水音が聞こえる。
よし、何とかギルのピュアハートは砕けずに済んだな。

その後、再び挙動不審に逆戻りしたギルと共に夕食を済ませ、それぞれ部屋に戻る。
擦り合いとかこっちの世界じゃしねぇのか…?
などと疑問に思いつつ、ギルの挙動不審に目を瞑る。
うん、しないなら挙動不審も仕方ねぇわ。
そう結論付けてベッドに潜り込む。
色んな意味の運動をした後、ふかふかベッドの気持ち良さも相まって俺は直ぐに夢の中へと旅立った。



余談だが、ヒースに用意してもらった新しい服は、小さめサイズにも関わらず腰回りがぶかぶかだった。
解せん。

しおりを挟む
感想 33

あなたにおすすめの小説

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜 ・不定期

小悪魔系世界征服計画 ~ちょっと美少年に生まれただけだと思っていたら、異世界の救世主でした~

朱童章絵
BL
「僕はリスでもウサギでもないし、ましてやプリンセスなんかじゃ絶対にない!」 普通よりちょっと可愛くて、人に好かれやすいという以外、まったく普通の男子高校生・瑠佳(ルカ)には、秘密がある。小さな頃からずっと、別な世界で日々を送り、成長していく夢を見続けているのだ。 史上最強の呼び声も高い、大魔法使いである祖母・ベリンダ。 その弟子であり、物腰柔らか、ルカのトラウマを刺激しまくる、超絶美形・ユージーン。 外見も内面も、強くて男らしくて頼りになる、寡黙で優しい、薬屋の跡取り・ジェイク。 いつも笑顔で温厚だけど、ルカ以外にまったく価値を見出さない、ヤンデレ系神父・ネイト。 領主の息子なのに気さくで誠実、親友のイケメン貴公子・フィンレー。 彼らの過剰なスキンシップに狼狽えながらも、ルカは日々を楽しく過ごしていたが、ある時を境に、現実世界での急激な体力の衰えを感じ始める。夢から覚めるたびに強まる倦怠感に加えて、祖母や仲間達の言動にも不可解な点が。更には魔王の復活も重なって、瑠佳は次第に世界全体に疑問を感じるようになっていく。 やがて現実の自分の不調の原因が夢にあるのではないかと考えた瑠佳は、「夢の世界」そのものを否定するようになるが――。 無自覚小悪魔ちゃん、総受系愛され主人公による、保護者同伴RPG(?)。 (この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています)

【完結】父を探して異世界転生したら男なのに歌姫になってしまったっぽい

おだししょうゆ
BL
超人気芸能人として活躍していた男主人公が、痴情のもつれで、女性に刺され、死んでしまう。 生前の行いから、地獄行き確定と思われたが、閻魔様の気まぐれで、異世界転生することになる。 地獄行き回避の条件は、同じ世界に転生した父親を探し出し、罪を償うことだった。 転生した主人公は、仲間の助けを得ながら、父を探して旅をし、成長していく。 ※含まれる要素 異世界転生、男主人公、ファンタジー、ブロマンス、BL的な表現、恋愛 ※小説家になろうに重複投稿しています

一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?

たまご
ファンタジー
 アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。  最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。  だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。  女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。  猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!! 「私はスローライフ希望なんですけど……」  この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。  表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている

迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。 読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)  魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。  ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。  それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。  それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。  勘弁してほしい。  僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。

処理中です...