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10・3 役割と裏切り
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「聞いているのか、ロステリア王の弟よ」
キャスパーが声を掛けた壮年の男性が答える。
「お前が魔族だったとはね、王妃に尽くしてくれることを感謝すらしていたのだが、意外とはこの事だな」
その会話が交わされたのは今から十八年ほど前、ナミアがロステリアに嫁いで三年後のことだった。
その日、シヴァテアはキャスパーが魔族であることを聞かされると同時にある計画への協力を強要されていた。
「簡単なお願いであろう、王を殺しお前がロステリアの王になればいいだけだ」
「何がどう簡単なんだか、悪いが兄ほど民を思える王はいないし、そもそもオレは王なんてごめんなんでね」
「殺せぬと言うのか」
「あぁ、絶対にごめんだね」
「では、代わりに私が王を殺してやろう、お前はその後釜に座るだけで良い」
「いやいや、だからオレの話聞いてた? 王になんてなりたくないんだってば」
「確かにお前の方が王としては無能だろうが、だがそれが我々にとっては都合がいいのだから王を殺す協力くらいしてやろう」
「いや、全然オレの話聞いてないな本当に! そもそも魔族と人族は休戦中だろ、お前のその勝手な行動でお前こそ魔王に消滅させられるぞ!」
「確かに、今は私が表立って騒ぎを起こすのはまずいな、まぁだからこそお願いとやらをしてるのだが、分からぬか」
「全然分からんって、大体オレがこの事を王に伝えればどうなるか想像付くだろ?」
「逆に想像が付かぬのかお前は? この事が知れればロステリアの王は魔族を敵対視して魔族、いや魔王の討伐へと方向を転換せざるを得まい」
「いや、分かってんじゃん」
「ふっ、残念ながらそれは我々にとっては好都合なのだよ、魔族にも色々な意見があってな、我々と今の魔王は話が通じなくてな」
「だーっ、面倒くさい事になってんな魔族も、勝手にしろ、オレを巻き込むな、うちの兄がお前ら如きに殺されると思うな!」
それだけ言うと、シヴァテアは部屋を出て行った、それからその日が来るまでロステリア城に戻る事は無かった。
シヴァテアは自分がいる限り魔族が王の交代を目論んで兄の命を狙うだろうという判断と、この休戦協定をないがしろにする魔族の黒幕を見つけられるのは事情を知った自分だけだという事実を背負って王族の身分を捨て黒幕を探した。
そして魔族に関する情報を探っているうちに魔族に育てられたオルタスと出逢い、恋に落ち、子を授かった。
しかし、自分が王族だったということも、ロステリアの王の命が狙われ、その黒幕を探していることもオルタスに話す事は無かった。
それは魔族と人族の争いを再燃させかねない事柄であるためロステリア王が生きてる間は自分一人で波風を立てぬよう収拾させる必要があると考えていたからだった。
そして、二人の息子であるスネーテが三歳を迎えたその夜、再びキャスパーがシヴァテアの前に現れた。
「王を殺す覚悟はできたか?」
スネーテへの贈り物を抱え家路に急いでいたシヴァテアの目の前にキャスパーが闇夜から溶け出すように現れ問う。
「久しぶりだな、答えは前と同じだ、急いでるから失礼させてもらうぞ」
キャスパーの横を通り過ぎようとするシヴァテアの両足が奇妙にうごめく触手に捕らわれる。
「近いうちに、勇者と聖女が消える」
「は? どういうことだ」
「あの方が崇高な目的を果たすために動き始めた」
「だから、それが何だ、オレには関係ないだろう」
「確かにな、関係ないと言えば関係ないな」
「じゃぁさっさとこいつを引っ込めて帰らせてくれ」
「関係はないが既に役割は与えられている」
「いや、その配役を決めた奴にオレは辞退すると伝えてくれ」
「残念だが、お前は我々の主の名を知ったのだろう」
シヴァテアの背中に冷たい汗が伝う。
「知ったから何だって言うんだ」
「邪魔になる、お前の女は魔族と親交があるらしいな、困るのだよ、今、邪魔をされては」
「いや、ほんと勝手だなお前は、心配しなくても、うちの嫁さんにお前らの事を話すつもりは毛頭ないから、安心して帰ってくれ」
「そうか、それを聞いて安心した」
「だろ?」
「では、心置きなく最期の役割を果たせ」
「だから、なっ」
何かを言おうとしたシヴァテアを異空間へと触手が引きずり込む。
そして次に二人が現れたのは、城内のナミアが居る寝室だった。
急に現れたシヴァテアとキャスパーに驚愕するナミア。
「どうしたの?こんな夜更けに二人とも」
シヴァテアが体勢を立て直しナミアをかばうようにキャスパーの前へ立ちはだかる。
「お逃げくださいナミア様! こいつは王の命を狙う魔族です!」
突然自分の侍女が魔族と聞いて状況が飲み込めないナミア。
「シヴァテア様、私には何を仰っているのか……」
「いいから、早く兄の元へ!」
シヴァテアの鬼気迫る表情に部屋を出ようと扉に手を掛けたが扉は固く閉ざされていた。
「ナミア様、だいぶ感情豊かになってこられましたね」
キャスパーが嬉しそうに話す。
「何が起きてるの? どういうことなのキャスパー」
「私のささやかな努力が実を結び、ナミア様の英傑の力も十分なほどに成長した」
「なぜ、その力のことを!?」
「知ってましたよ最初から。知っているからこそ、貴方を笑わせ、喜ばせ、涙を誘い、感情を揺さぶり続けたのですから」
キャスパーの背後から鋭利な鎌を携えた人程の大きな虫が姿を現す。
『希望の灯火!』
シヴァテアが虫に向かいかざした手から現れた淡い光の炎がその虫を包み込むとそのまま虫は動きを止めた。
そのまま炎は淡く揺らぎ続けている。
「無能でも一応、ロステリアの血は引いてるんですね」
キャスパーの背後からまた同じ虫が一匹。
同じように希望の灯火でその虫を閉じ込めるシヴァテア。
「こんな魔力勝負、結果は見えているでしょう王の弟よ」
キャスパーがシヴァテアに語りかけると、ナミアが強い口調でキャスパーに問う。
「キャスパー! あなたは一体に何をしてるの! どういう事なのか説明しなさい!」
「いいのですか、ナミア様、そんなに感情を表に出されると英傑の力が成長してしまいますよ」
「ふざけないで! この三年間あなたが私にしてくれたことの全てが私を利用するために吐いた嘘だったというのですか!」
「まだ何も語っていないのに察しがよくて助かりますナミア様、実は少しばかり英傑の力を借りたい事がありましてね、それで、幾分物足りなかったあなたの英傑を育てさせて頂きました」
「そんな事に私が協力すると思ってるんですか!」
「ナミア様の意思とは関係なく、協力して頂ける手筈になってますのでご心配なく」
一際大きな虫がキャスパーの背後から現れるがシヴァテアは既に魔力を使い果たしてその虫を封印することが出来なかった。
「王にしてやると言ったのに愚かな男ですね、せめて最期にナミア様の力を引き出すという役割だけは全うして頂きましょう」
「……オルタス、スネーテ、ごめんな」
シヴァテアが呟く、もうシヴァテアには為す術は残っていなかった。
ザンッ!
虫が振り下ろした鋭利な鎌をその腕で受け止めようとしたシヴァテア、しかし、その腕ごと体を横一線に分断されてしまう。
シヴァテアの血を浴びたナミアが叫ぶ。
「きゃぁぁぁぁ!」
「ナミア様、どんなに騒がれましてもこの部屋自体が今は遮断されておりますので、誰も助けになんて来ませんよ」
「な、なぜ、なぜ、なぜ、こんなことを」
震える声で問うナミアにキャスパーは笑みを浮かべながら答える。
「こんなことって言い方は、これから私がお前にするような非道なことに使うんだよ、ナミア」
キャスパーが声を掛けた壮年の男性が答える。
「お前が魔族だったとはね、王妃に尽くしてくれることを感謝すらしていたのだが、意外とはこの事だな」
その会話が交わされたのは今から十八年ほど前、ナミアがロステリアに嫁いで三年後のことだった。
その日、シヴァテアはキャスパーが魔族であることを聞かされると同時にある計画への協力を強要されていた。
「簡単なお願いであろう、王を殺しお前がロステリアの王になればいいだけだ」
「何がどう簡単なんだか、悪いが兄ほど民を思える王はいないし、そもそもオレは王なんてごめんなんでね」
「殺せぬと言うのか」
「あぁ、絶対にごめんだね」
「では、代わりに私が王を殺してやろう、お前はその後釜に座るだけで良い」
「いやいや、だからオレの話聞いてた? 王になんてなりたくないんだってば」
「確かにお前の方が王としては無能だろうが、だがそれが我々にとっては都合がいいのだから王を殺す協力くらいしてやろう」
「いや、全然オレの話聞いてないな本当に! そもそも魔族と人族は休戦中だろ、お前のその勝手な行動でお前こそ魔王に消滅させられるぞ!」
「確かに、今は私が表立って騒ぎを起こすのはまずいな、まぁだからこそお願いとやらをしてるのだが、分からぬか」
「全然分からんって、大体オレがこの事を王に伝えればどうなるか想像付くだろ?」
「逆に想像が付かぬのかお前は? この事が知れればロステリアの王は魔族を敵対視して魔族、いや魔王の討伐へと方向を転換せざるを得まい」
「いや、分かってんじゃん」
「ふっ、残念ながらそれは我々にとっては好都合なのだよ、魔族にも色々な意見があってな、我々と今の魔王は話が通じなくてな」
「だーっ、面倒くさい事になってんな魔族も、勝手にしろ、オレを巻き込むな、うちの兄がお前ら如きに殺されると思うな!」
それだけ言うと、シヴァテアは部屋を出て行った、それからその日が来るまでロステリア城に戻る事は無かった。
シヴァテアは自分がいる限り魔族が王の交代を目論んで兄の命を狙うだろうという判断と、この休戦協定をないがしろにする魔族の黒幕を見つけられるのは事情を知った自分だけだという事実を背負って王族の身分を捨て黒幕を探した。
そして魔族に関する情報を探っているうちに魔族に育てられたオルタスと出逢い、恋に落ち、子を授かった。
しかし、自分が王族だったということも、ロステリアの王の命が狙われ、その黒幕を探していることもオルタスに話す事は無かった。
それは魔族と人族の争いを再燃させかねない事柄であるためロステリア王が生きてる間は自分一人で波風を立てぬよう収拾させる必要があると考えていたからだった。
そして、二人の息子であるスネーテが三歳を迎えたその夜、再びキャスパーがシヴァテアの前に現れた。
「王を殺す覚悟はできたか?」
スネーテへの贈り物を抱え家路に急いでいたシヴァテアの目の前にキャスパーが闇夜から溶け出すように現れ問う。
「久しぶりだな、答えは前と同じだ、急いでるから失礼させてもらうぞ」
キャスパーの横を通り過ぎようとするシヴァテアの両足が奇妙にうごめく触手に捕らわれる。
「近いうちに、勇者と聖女が消える」
「は? どういうことだ」
「あの方が崇高な目的を果たすために動き始めた」
「だから、それが何だ、オレには関係ないだろう」
「確かにな、関係ないと言えば関係ないな」
「じゃぁさっさとこいつを引っ込めて帰らせてくれ」
「関係はないが既に役割は与えられている」
「いや、その配役を決めた奴にオレは辞退すると伝えてくれ」
「残念だが、お前は我々の主の名を知ったのだろう」
シヴァテアの背中に冷たい汗が伝う。
「知ったから何だって言うんだ」
「邪魔になる、お前の女は魔族と親交があるらしいな、困るのだよ、今、邪魔をされては」
「いや、ほんと勝手だなお前は、心配しなくても、うちの嫁さんにお前らの事を話すつもりは毛頭ないから、安心して帰ってくれ」
「そうか、それを聞いて安心した」
「だろ?」
「では、心置きなく最期の役割を果たせ」
「だから、なっ」
何かを言おうとしたシヴァテアを異空間へと触手が引きずり込む。
そして次に二人が現れたのは、城内のナミアが居る寝室だった。
急に現れたシヴァテアとキャスパーに驚愕するナミア。
「どうしたの?こんな夜更けに二人とも」
シヴァテアが体勢を立て直しナミアをかばうようにキャスパーの前へ立ちはだかる。
「お逃げくださいナミア様! こいつは王の命を狙う魔族です!」
突然自分の侍女が魔族と聞いて状況が飲み込めないナミア。
「シヴァテア様、私には何を仰っているのか……」
「いいから、早く兄の元へ!」
シヴァテアの鬼気迫る表情に部屋を出ようと扉に手を掛けたが扉は固く閉ざされていた。
「ナミア様、だいぶ感情豊かになってこられましたね」
キャスパーが嬉しそうに話す。
「何が起きてるの? どういうことなのキャスパー」
「私のささやかな努力が実を結び、ナミア様の英傑の力も十分なほどに成長した」
「なぜ、その力のことを!?」
「知ってましたよ最初から。知っているからこそ、貴方を笑わせ、喜ばせ、涙を誘い、感情を揺さぶり続けたのですから」
キャスパーの背後から鋭利な鎌を携えた人程の大きな虫が姿を現す。
『希望の灯火!』
シヴァテアが虫に向かいかざした手から現れた淡い光の炎がその虫を包み込むとそのまま虫は動きを止めた。
そのまま炎は淡く揺らぎ続けている。
「無能でも一応、ロステリアの血は引いてるんですね」
キャスパーの背後からまた同じ虫が一匹。
同じように希望の灯火でその虫を閉じ込めるシヴァテア。
「こんな魔力勝負、結果は見えているでしょう王の弟よ」
キャスパーがシヴァテアに語りかけると、ナミアが強い口調でキャスパーに問う。
「キャスパー! あなたは一体に何をしてるの! どういう事なのか説明しなさい!」
「いいのですか、ナミア様、そんなに感情を表に出されると英傑の力が成長してしまいますよ」
「ふざけないで! この三年間あなたが私にしてくれたことの全てが私を利用するために吐いた嘘だったというのですか!」
「まだ何も語っていないのに察しがよくて助かりますナミア様、実は少しばかり英傑の力を借りたい事がありましてね、それで、幾分物足りなかったあなたの英傑を育てさせて頂きました」
「そんな事に私が協力すると思ってるんですか!」
「ナミア様の意思とは関係なく、協力して頂ける手筈になってますのでご心配なく」
一際大きな虫がキャスパーの背後から現れるがシヴァテアは既に魔力を使い果たしてその虫を封印することが出来なかった。
「王にしてやると言ったのに愚かな男ですね、せめて最期にナミア様の力を引き出すという役割だけは全うして頂きましょう」
「……オルタス、スネーテ、ごめんな」
シヴァテアが呟く、もうシヴァテアには為す術は残っていなかった。
ザンッ!
虫が振り下ろした鋭利な鎌をその腕で受け止めようとしたシヴァテア、しかし、その腕ごと体を横一線に分断されてしまう。
シヴァテアの血を浴びたナミアが叫ぶ。
「きゃぁぁぁぁ!」
「ナミア様、どんなに騒がれましてもこの部屋自体が今は遮断されておりますので、誰も助けになんて来ませんよ」
「な、なぜ、なぜ、なぜ、こんなことを」
震える声で問うナミアにキャスパーは笑みを浮かべながら答える。
「こんなことって言い方は、これから私がお前にするような非道なことに使うんだよ、ナミア」
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