215 / 236
何場所目?
しおりを挟む
事の起こりは、お母さんフェンリルの「勇者とやらより、お前らの方が強者であろう」発言であった‥‥‥‥らしい。
それを聞いたおっさんは、「ということは、ワシは勇者より強いのじゃな!」ふっふ~ん!と鼻息荒く言えば「いやいや、若い俺の方でしょ」アルヴァレスが言い、「何を言うか。お前はまだまだじゃ!」とおっさんが言い返せば「引退した人に言われても~」と言い返し「ならば勝負じゃっ─────!」とやり始めたのが、あの砂埃現象。
なにせあの森の中であればまず人がいない、破壊する恐れのある建物も無い。荒らすだけ荒らしても誰からも文句は出ない。なんなら、自分もガンガンやってましたし。
という事で、何の制約もなくなった野郎どもは、森の中でプロレスをしまくり、フェンリル親子をドン引きさせたと。
二人とも今まで色々あったのと、人の目がない『深淵の森』の中での開放感に浸ってしまい、やりたい放題はっちゃけた。
というわけで、ドン引きしたお母さんフェンリルに「 回収しろ 」とのお達しを頂戴してしまった。
プロレスをしていた二人を、木の実を投げつけ昏倒させ沈黙させたまではよかったが、二人とも相当な石頭なのかすぐに復活してしまい「勝負がついてない!」とブーイングがこちらに飛んできた。
はっちゃけた男二人に暴れられるとまた誇りが舞うので、木の枝を使って地面にでガリガリ円を描き、仕切り線を二本書き足す。
「「 なんだこれは? 」」
ハモる二人に、反論する隙を与えず淡々とルール説明をするが、案の定「なんだそれは!?」「面白くないだろ!」と文句が出たが、押し通した。
「蹴りなし!殴り無し!急所攻撃無し!もちろん魔法使用厳禁!足の裏以外土に付いたら負けよ!円から外へ出ても負け!簡単でしょ!?─────はい!いくよ構えて!『はっけよ~い』!!」
─────結果。 脳筋野郎どもは『相撲』にどハマりました。
割とすぐに勝負結果がでるのが気に入ったらしい‥‥‥‥。
そして、二人で今や何戦目かの取り組みをしている。
「帰ってきても、終わらなかったんですね‥‥‥‥」
砦に戻ってからも興奮が収まらなかったのか、二人に『土俵』の作成をねだられてしまったのだ。
そして周囲にいる隊員は、そもそもが脳筋ぞろい。
今や中庭の二人を見ようと、建物の窓からは隊員が顔を覗かせ、声援を送る。その光景はどこぞの国技館のようだ。
「いい加減体力が無くなって、終了だと思ってたんだけど‥‥‥‥あの二人なんなの?HPいくつあんのよ?」
「リオさん、この世界にHP概念はありません‥‥‥‥」
‥‥‥‥ないんだ。あの二人がおかしいだけか‥‥‥‥
「あ─────なんだよ!足をかけるの反則だろ─────!」
「な~にを言っとるんじゃ~。範囲内だろ範囲内」
おや、どうやらおっさんは『相撲』の『技』を編み出したようだ。
ざざざざざと皆の注目が、お姫さんと一緒にいる私に集まる。
「「 ─────あり 」」
男二人で始めたなんちゃって『相撲』は、その後人を替えながらしばらく続くのであった。
~~~ ~~~ ~~~
ひと手間の「エールボタン」ありがとうございます。
時間を割いてくださった事に感謝感激で、連続前転ローリングをかまします。
それを聞いたおっさんは、「ということは、ワシは勇者より強いのじゃな!」ふっふ~ん!と鼻息荒く言えば「いやいや、若い俺の方でしょ」アルヴァレスが言い、「何を言うか。お前はまだまだじゃ!」とおっさんが言い返せば「引退した人に言われても~」と言い返し「ならば勝負じゃっ─────!」とやり始めたのが、あの砂埃現象。
なにせあの森の中であればまず人がいない、破壊する恐れのある建物も無い。荒らすだけ荒らしても誰からも文句は出ない。なんなら、自分もガンガンやってましたし。
という事で、何の制約もなくなった野郎どもは、森の中でプロレスをしまくり、フェンリル親子をドン引きさせたと。
二人とも今まで色々あったのと、人の目がない『深淵の森』の中での開放感に浸ってしまい、やりたい放題はっちゃけた。
というわけで、ドン引きしたお母さんフェンリルに「 回収しろ 」とのお達しを頂戴してしまった。
プロレスをしていた二人を、木の実を投げつけ昏倒させ沈黙させたまではよかったが、二人とも相当な石頭なのかすぐに復活してしまい「勝負がついてない!」とブーイングがこちらに飛んできた。
はっちゃけた男二人に暴れられるとまた誇りが舞うので、木の枝を使って地面にでガリガリ円を描き、仕切り線を二本書き足す。
「「 なんだこれは? 」」
ハモる二人に、反論する隙を与えず淡々とルール説明をするが、案の定「なんだそれは!?」「面白くないだろ!」と文句が出たが、押し通した。
「蹴りなし!殴り無し!急所攻撃無し!もちろん魔法使用厳禁!足の裏以外土に付いたら負けよ!円から外へ出ても負け!簡単でしょ!?─────はい!いくよ構えて!『はっけよ~い』!!」
─────結果。 脳筋野郎どもは『相撲』にどハマりました。
割とすぐに勝負結果がでるのが気に入ったらしい‥‥‥‥。
そして、二人で今や何戦目かの取り組みをしている。
「帰ってきても、終わらなかったんですね‥‥‥‥」
砦に戻ってからも興奮が収まらなかったのか、二人に『土俵』の作成をねだられてしまったのだ。
そして周囲にいる隊員は、そもそもが脳筋ぞろい。
今や中庭の二人を見ようと、建物の窓からは隊員が顔を覗かせ、声援を送る。その光景はどこぞの国技館のようだ。
「いい加減体力が無くなって、終了だと思ってたんだけど‥‥‥‥あの二人なんなの?HPいくつあんのよ?」
「リオさん、この世界にHP概念はありません‥‥‥‥」
‥‥‥‥ないんだ。あの二人がおかしいだけか‥‥‥‥
「あ─────なんだよ!足をかけるの反則だろ─────!」
「な~にを言っとるんじゃ~。範囲内だろ範囲内」
おや、どうやらおっさんは『相撲』の『技』を編み出したようだ。
ざざざざざと皆の注目が、お姫さんと一緒にいる私に集まる。
「「 ─────あり 」」
男二人で始めたなんちゃって『相撲』は、その後人を替えながらしばらく続くのであった。
~~~ ~~~ ~~~
ひと手間の「エールボタン」ありがとうございます。
時間を割いてくださった事に感謝感激で、連続前転ローリングをかまします。
185
お気に入りに追加
899
あなたにおすすめの小説
転生騎士団長の歩き方
Akila
ファンタジー
【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】
たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。
【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。
【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?
※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?
甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。
友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。
マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に……
そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり……
武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位
悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
転生幼女の怠惰なため息
(◉ɷ◉ )〈ぬこ〉
ファンタジー
ひとり残業中のアラフォー、清水 紗代(しみず さよ)。異世界の神のゴタゴタに巻き込まれ、アッという間に死亡…( ºωº )チーン…
紗世を幼い頃から見守ってきた座敷わらしズがガチギレ⁉💢
座敷わらしズが異世界の神を脅し…ε=o(´ロ`||)ゴホゴホッ説得して異世界での幼女生活スタートっ!!
もう何番煎じかわからない異世界幼女転生のご都合主義なお話です。
全くの初心者となりますので、よろしくお願いします。
作者は極度のとうふメンタルとなっております…
次は幸せな結婚が出来るかな?
キルア犬
ファンタジー
バレンド王国の第2王女に転生していた相川絵美は5歳の時に毒を盛られ、死にかけたことで前世を思い出した。
だが、、今度は良い男をついでに魔法の世界だから魔法もと考えたのだが、、、解放の日に鑑定した結果は使い勝手が良くない威力だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる