聖女召喚に巻き添え異世界転移~だれもかれもが納得すると思うなよっ!

山田みかん

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効くのかな~

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「これはなんと!保護色の上に自動で飛び回っている代物だから、破壊工作しようとしても結構ムズイよ~」

 私の台詞を証明するように、ヒュオッヒュオッと皆の周りを高速移動し、チラチラと周りに解け込む姿も見せる。
  そしてはらりと落ちてきた木の葉を、パシュパシュッと光線で破壊して見せた。

「‥‥‥‥何だ、コレ」

「‥‥‥‥自動って」

「─────え、ちょっと待て。さっき『男性用も』って事は、これ一つじゃないのか?」
 
「当たり前じゃん。いっぱいいるよ?い~っぱ~い」

 途端全員で周りを見渡すが、もちろん目視はできない。
 視覚で確認出来ないことに、言いしれない恐怖感が押し寄せたようで、皆無意識に一歩下がる。

「風呂を覗きに来なきゃいいのよ。‥‥‥‥来なきゃね」

─────むふぅっと笑う私に、怯えた目線をくれる男達。失礼だな。
 まあ、某アニメに出で来る様な監視ロボット的な物を作ろうとして、ああでもないこうでもないとアレコレいじりまくった挙句、過剰に作ってしまった。作ってしまった物はもったいないから、すべてここの監視にと放っている。─────やりすぎ感はあるが、後悔はしてない‥‥‥‥覗きする奴とかナイナイしちゃえばいい。

「‥‥‥‥これ、砦全体の警備に充てるとかは」

「それは止めといた方がいいよ。やっぱ人の目は必要だよ」

 コレは問答無用でやっちゃうしね。砦に用があって話をしに来ただけの一般人とか、ちょっと通り過ぎただけの人とかもやっちゃう可能性もあるしね。

 あと私がメンドクサイんだよね。─────正直。   
  勢いで作成したとはいえ、砦の広さ分となったら結構大変。この砦まあまあデカイ規模で展開しているからな。まあ、砦だもんね。

 それから「ちょっと見てほしい」と言われ執務室に連れてこられた。
 シロ君はこの部屋に来たら、当然だろ。とばかりに長椅子を占拠する。
 ‥‥‥‥長椅子気に入ったんだな。
 そんなシロ君の態度はもう慣れたのか、その事にはだれも触れず、隊長さんが真ん中にヒビが入れられた丸い球を取り出した。

 ─────あれ?これって

「ギルド長から渡してもらった物だが‥‥‥‥」

─────だよね。 
 確かあやしいピンクの奴が持ってたやつだ。使えないように壊してから、ギルドのお偉いさんに渡した奴だよな。
 おっさんいつの間にもらったんだろう?と思ったら、どうやら更に解析をしたいらしく、城にある専門家に届けたいらしい。
 へ~そうなんだ~ふ~ん、いいんじゃない?でそれが私に何か、と聞けば。コレはもう復活とか再生とかしないのか知りたいらしい。─────知らんがな。
 おっさん達からすれば、届け先は陛下とか身分の尊いお方達だから、危険が及ばないか知りたいらしい。 
 割れたのだから二度と使えないじゃないの?とは思うが、そう言えばここは魔法が存在する世界だもんな。ひょっとしてあり得るのか?『ナビ』ちゃんよ。

『 ないです。無理に魔力を流して、作動させようものなら─────暴発します 』

─────おやまぁ。
 その事を皆に伝えると、「そんな事はしないはずだが‥‥‥‥」とはいうものの不安は残るらしい。 ‥‥‥‥人間だもんな~誰かがヤラカす可能性もある。陛下ってお姫さんのパパだよな。ん~とひび割れた丸石とにらみ合った結果。

「そこの紙とペン貸して」

 もらった紙を小さく短冊状にし、『封印』『不活性』と日本語で書き、端に『この紙はがすな』とこちらの文字で書いた。なぜかこちらの文字が書ける不思議。 

「─────よし出来た!」

 書いた紙を丸石に巻き付けるてみると、糊もないのにピタんと綺麗に貼りついた。
 ─────出ました、異世界不思議仕様。
 どうよ『ナビ』ちゃん!

『 字が下手ですが、まあ出来てます 』

─────うぇ。割と凹むんですけど‥‥‥‥。 
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