136 / 238
お久しぶりです。
しおりを挟む
「だから、あのステータス表なんだ‥‥‥‥」
ざっくり適当に付けた、と言われて納得しかない。いろいろ漏れすぎだし、今いち精度に欠けるとか‥‥‥‥。
『あの者なら、なんとかするだろう。と「御大」が』
「あの者」とは私の事か?─────何、その過分な期待値。身に余る光栄とでも言えばいいのか?
ぶん投げられて、何の説明も無しに「あと、よろ」と言われてる感じが‥‥‥‥。
『ナビ』ちゃんの言葉にスンっとなってしまう。
「見たい」
「─────なにを?」
「リオさんのステータス表。─────もちろん、差し支えなければだけど‥‥‥‥」
「別に姫さんなら見せてもいいけど、見たいの?」
個人情報だし‥‥‥‥と言い淀むお姫さん。別に私はこの子になら見せてもいいと思ってる。むしろ他の人の意見もぜひ聞きたいところだ。
「見たいっ!─────あ、でもリオさんだけ見せるのはあれだから、私のを先に見せるね」
「ステータス」姫さんが唱えると、ふわっと想像通り半透明の、表示が浮かび上がる。
表示されているのも、名前や種族、スキルや加護が表示されている。なにより、とっても見やすい‥‥‥‥。
「想像通りのステータス表示だわ‥‥‥‥」
─────うん、これぞザ・異世界仕様のステータス表よね。ちょっと感動するわ。うん、そうだよね。普通?はこうだよね。あ、姫さんちゃんと『聖女』だわ。自分にも何かついてるのかな‥‥‥‥いや、あんまり知りたくないかも。
「‥‥‥‥うん。じゃあ私のも見せてあげるけど、その前に─────シロ君」
知ってる知ってると言わんばかりに、さささっとシロ君は、こちらから見えない物陰に隠れた。自分も姫さんが座っている椅子の裏に身を潜める。
「─────え、リオさん?なんで?「ステータスオープン」─────うわあぁぁぁぁ」
『は~いっ!待ってた!?待ってた!?お待たせしました~っ!』と言わんばかりに、盛大に立ち上がる画面表示。
『はいはいはいはい~』と相変わらず、ビカンビカン光り出す画面。そして相も変わらず、高速で走り回る文字達‥‥‥‥。
─────だからお前ら、見えないんだって‥‥‥‥。
「で、どうだった?何か気付くことあった?」
室内に陽が存在するのか、と言わんばかりに光り輝いて存在感まる出しの画面を消して、物陰からのそのそと這い出てくる私とシロ君。
自分のステータス表なのに、他の人に聞くという何ともおかしな状況だ。
「う、う目が目が」と、某お方の台詞をブツブツ唱えているお姫様。
「うぅ~~まだ目がチカチカします‥‥‥‥。‥‥‥‥文字酔いもしました」
‥‥‥‥うん、ごめん。
─────効くかどうか分らないが、『桃ちゃん』をアイテムボックスから取り出して、姫さんに献上した。
ざっくり適当に付けた、と言われて納得しかない。いろいろ漏れすぎだし、今いち精度に欠けるとか‥‥‥‥。
『あの者なら、なんとかするだろう。と「御大」が』
「あの者」とは私の事か?─────何、その過分な期待値。身に余る光栄とでも言えばいいのか?
ぶん投げられて、何の説明も無しに「あと、よろ」と言われてる感じが‥‥‥‥。
『ナビ』ちゃんの言葉にスンっとなってしまう。
「見たい」
「─────なにを?」
「リオさんのステータス表。─────もちろん、差し支えなければだけど‥‥‥‥」
「別に姫さんなら見せてもいいけど、見たいの?」
個人情報だし‥‥‥‥と言い淀むお姫さん。別に私はこの子になら見せてもいいと思ってる。むしろ他の人の意見もぜひ聞きたいところだ。
「見たいっ!─────あ、でもリオさんだけ見せるのはあれだから、私のを先に見せるね」
「ステータス」姫さんが唱えると、ふわっと想像通り半透明の、表示が浮かび上がる。
表示されているのも、名前や種族、スキルや加護が表示されている。なにより、とっても見やすい‥‥‥‥。
「想像通りのステータス表示だわ‥‥‥‥」
─────うん、これぞザ・異世界仕様のステータス表よね。ちょっと感動するわ。うん、そうだよね。普通?はこうだよね。あ、姫さんちゃんと『聖女』だわ。自分にも何かついてるのかな‥‥‥‥いや、あんまり知りたくないかも。
「‥‥‥‥うん。じゃあ私のも見せてあげるけど、その前に─────シロ君」
知ってる知ってると言わんばかりに、さささっとシロ君は、こちらから見えない物陰に隠れた。自分も姫さんが座っている椅子の裏に身を潜める。
「─────え、リオさん?なんで?「ステータスオープン」─────うわあぁぁぁぁ」
『は~いっ!待ってた!?待ってた!?お待たせしました~っ!』と言わんばかりに、盛大に立ち上がる画面表示。
『はいはいはいはい~』と相変わらず、ビカンビカン光り出す画面。そして相も変わらず、高速で走り回る文字達‥‥‥‥。
─────だからお前ら、見えないんだって‥‥‥‥。
「で、どうだった?何か気付くことあった?」
室内に陽が存在するのか、と言わんばかりに光り輝いて存在感まる出しの画面を消して、物陰からのそのそと這い出てくる私とシロ君。
自分のステータス表なのに、他の人に聞くという何ともおかしな状況だ。
「う、う目が目が」と、某お方の台詞をブツブツ唱えているお姫様。
「うぅ~~まだ目がチカチカします‥‥‥‥。‥‥‥‥文字酔いもしました」
‥‥‥‥うん、ごめん。
─────効くかどうか分らないが、『桃ちゃん』をアイテムボックスから取り出して、姫さんに献上した。
211
お気に入りに追加
939
あなたにおすすめの小説
王太子様に婚約破棄されましたので、辺境の地でモフモフな動物達と幸せなスローライフをいたします。
なつめ猫
ファンタジー
公爵令嬢のエリーゼは、婚約者であるレオン王太子に婚約破棄を言い渡されてしまう。
二人は、一年後に、国を挙げての結婚を控えていたが、それが全て無駄に終わってしまう。
失意の内にエリーゼは、公爵家が管理している辺境の地へ引き篭もるようにして王都を去ってしまうのであった。
――そう、引き篭もるようにして……。
表向きは失意の内に辺境の地へ篭ったエリーゼは、多くの貴族から同情されていたが……。
じつは公爵令嬢のエリーゼは、本当は、貴族には向かない性格だった。
ギスギスしている貴族の社交の場が苦手だったエリーゼは、辺境の地で、モフモフな動物とスローライフを楽しむことにしたのだった。
ただ一つ、エリーゼには稀有な才能があり、それは王国で随一の回復魔法の使い手であり、唯一精霊に愛される存在であった。

神様に嫌われた神官でしたが、高位神に愛されました
土広真丘
ファンタジー
神と交信する力を持つ者が生まれる国、ミレニアム帝国。
神官としての力が弱いアマーリエは、両親から疎まれていた。
追い討ちをかけるように神にも拒絶され、両親は妹のみを溺愛し、妹の婚約者には無能と罵倒される日々。
居場所も立場もない中、アマーリエが出会ったのは、紅蓮の炎を操る青年だった。
小説家になろうでも公開しています。
2025年1月18日、内容を一部修正しました。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

聖女として召還されたのにフェンリルをテイムしたら追放されましたー腹いせに快適すぎる森に引きこもって我慢していた事色々好き放題してやります!
ふぃえま
ファンタジー
「勝手に呼び出して無茶振りしたくせに自分達に都合の悪い聖獣がでたら責任追及とか狡すぎません?
せめて裏で良いから謝罪の一言くらいあるはずですよね?」
不況の中、なんとか内定をもぎ取った会社にやっと慣れたと思ったら異世界召還されて勝手に聖女にされました、佐藤です。いや、元佐藤か。
実は今日、なんか国を守る聖獣を召還せよって言われたからやったらフェンリルが出ました。
あんまりこういうの詳しくないけど確か超強いやつですよね?
なのに周りの反応は正反対!
なんかめっちゃ裏切り者とか怒鳴られてロープグルグル巻きにされました。
勝手にこっちに連れて来たりただでさえ難しい聖獣召喚にケチつけたり……なんかもうこの人たち助けなくてもバチ当たりませんよね?

「宮廷魔術師の娘の癖に無能すぎる」と婚約破棄され親には出来損ないと言われたが、厄介払いと嫁に出された家はいいところだった
今川幸乃
ファンタジー
魔術の名門オールストン公爵家に生まれたレイラは、武門の名門と呼ばれたオーガスト公爵家の跡取りブランドと婚約させられた。
しかしレイラは魔法をうまく使うことも出来ず、ブランドに一方的に婚約破棄されてしまう。
それを聞いた宮廷魔術師の父はブランドではなくレイラに「出来損ないめ」と激怒し、まるで厄介払いのようにレイノルズ侯爵家という微妙な家に嫁に出されてしまう。夫のロルスは魔術には何の興味もなく、最初は仲も微妙だった。
一方ブランドはベラという魔法がうまい令嬢と婚約し、やはり婚約破棄して良かったと思うのだった。
しかしレイラが魔法を全然使えないのはオールストン家で毎日飲まされていた魔力増加薬が体質に合わず、魔力が暴走してしまうせいだった。
加えて毎日毎晩ずっと勉強や訓練をさせられて常に体調が悪かったことも原因だった。
レイノルズ家でのんびり過ごしていたレイラはやがて自分の真の力に気づいていく。

異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!
明衣令央
ファンタジー
糸井織絵は、ある日、オブルリヒト王国が行った聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界ルリアルークへと飛ばされてしまう。
一緒に召喚された、若く美しい女が聖女――織絵は召喚の儀に巻き込まれた年増の豚女として不遇な扱いを受けたが、元スマホケースのハリネズミのぬいぐるみであるサーチートと共に、オブルリヒト王女ユリアナに保護され、聖女の力を開花させる。
だが、オブルリヒト王国の王子ジュニアスは、追い出した織絵にも聖女の可能性があるとして、織絵を連れ戻しに来た。
そして、異世界転移状態から正式に異世界転生した織絵は、若く美しい姿へと生まれ変わる。
この物語は、聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界転移後、新たに転生した一人の元おばさんの聖女が、相棒の元スマホケースのハリネズミと楽しく無双していく、恋と冒険の物語。
2022.9.7 話が少し進みましたので、内容紹介を変更しました。その都度変更していきます。

偽物の侯爵子息は平民落ちのうえに国外追放を言い渡されたので自由に生きる。え?帰ってきてくれ?それは無理というもの
つくも茄子
ファンタジー
サビオ・パッツィーニは、魔術師の家系である名門侯爵家の次男に生まれながら魔力鑑定で『魔力無し』の判定を受けてしまう。魔力がない代わりにずば抜けて優れた頭脳を持つサビオに家族は温かく見守っていた。そんなある日、サビオが侯爵家の人間でない事が判明した。妖精の取り換えっ子だと神官は告げる。本物は家族によく似た天使のような美少年。こうしてサビオは「王家と侯爵家を謀った罪人」として国外追放されてしまった。
隣国でギルド登録したサビオは「黒曜」というギルド名で第二の人生を歩んでいく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる