1 / 238
お呼びでない
しおりを挟む
「ということでぇ~貴方には剣と魔法の異世界へ行ってもらいますぅ~」
「やった~待ってました!」
「現地で貴方はぁ~『聖女』としての役割をしてもらいますぅ」
「まあ当然よねっ!」
‥‥‥‥‥ なんの会話をしてるんだろう‥‥‥‥
痛い女と思われる声と、妙に間延びするイラッとする喋り方の女の声。
声はするけど姿が見えない。なんだかぼんやりした、ふわふわした感覚だけがある。
‥‥‥‥あれ?私ここで何してるんだろう?
‥‥‥‥私どこにいるんだろう?
「能力は申し分ないようにしてあるのでぇ~思う存分『聖女』活動してくださぁ~い。その際『アンヘ・ファータ』様の加護と宣伝してくれるとぉ~なおいいですぅ~」
「いいわっ!この私にまっかせなさいっ!」
‥‥‥‥えぇ~なんかこの痛い子、安請け合いしすぎじゃない~?だいじょうぶかぁ~
あれ?なんか私もへんな喋り方がうつったみたい~夢かなぁ~
「待ってなさいっ剣と魔法の異世界よっ!この私が救ってあげるわ!」
‥‥‥‥ますますヤベーよこの子。 世界は一人じゃ救えないよ~
「ビルから飛んだかいがあったわっ!これで逆ハーレムでウハウハねっ」
「はい~いってらっしゃ~い。その際は『アンヘ・ファータ』『アンヘ・ファータ』をよろしく~~」
‥‥‥‥‥‥は?今 なんて いった ‥‥‥‥
「は~~行った行った。まったく、あの世界の人間は単純で助かるわぁ~ちょっと囁くだけでホイホイこの世界に来るんだからぁ~まあこれで私の女神ポイントが上がるってことですわぁ~なんって人族ってのは単純なんでしょっ!」
さっきと打って変わった声色で人間を格下扱いしているのがわかる
女神ポイントって何だ?いやそれよりも‥‥‥‥
‥‥‥‥ビルから 飛んだ‥‥‥‥
「さてと、『聖女』は送り込んだけどコレはどうするかな~まったく面倒なことしてくれるよね~」
フワフワした感覚が突然不自然に傾いた。背中をどつかれた感覚にびっくりするが痛みは来ない。
「あの子一人で来てくれればよかったのに、予定外の人間巻き込むとかないわ~送り込む魂の数には決まりがあるのにさ~」
今度は右に飛ばされる。え、何これ?
「余分な魂来ちゃった事がバレると減点よね~どうしよっかな~」
今度は左に転がされた‥‥‥‥なんてことだ。手足の感覚がない、ただ浮いているような丸い玉のような事に気が付いた。
それとともに、ここに至る最後の記憶が思い出される
私は仕事終わりに駅へ急いでいたはずだ。
はやる気持ちを押さえこんで、待ちに待ってたこの日を待ち望んで、残業を頼みそうな上司の声かけも今日は見事な程にスルーして、早く会場にたどり着かねばっ!と一心不乱に駅に向かって‥‥‥‥
「あはははは! これから私の時代がはじまるのよ─────!」
どこか遠くで誰かが叫ぶ声がする。だいぶ病んでるようだが今の私には関係ないっ!
「あっあぶないぞ─────っ!」
見知らぬサラリーマンの男が上を見ながら叫ぶ。
「え?」
釣られて見上げようとした私は次の瞬間、地面に叩きつけられた。
────暗転。
「やった~待ってました!」
「現地で貴方はぁ~『聖女』としての役割をしてもらいますぅ」
「まあ当然よねっ!」
‥‥‥‥‥ なんの会話をしてるんだろう‥‥‥‥
痛い女と思われる声と、妙に間延びするイラッとする喋り方の女の声。
声はするけど姿が見えない。なんだかぼんやりした、ふわふわした感覚だけがある。
‥‥‥‥あれ?私ここで何してるんだろう?
‥‥‥‥私どこにいるんだろう?
「能力は申し分ないようにしてあるのでぇ~思う存分『聖女』活動してくださぁ~い。その際『アンヘ・ファータ』様の加護と宣伝してくれるとぉ~なおいいですぅ~」
「いいわっ!この私にまっかせなさいっ!」
‥‥‥‥えぇ~なんかこの痛い子、安請け合いしすぎじゃない~?だいじょうぶかぁ~
あれ?なんか私もへんな喋り方がうつったみたい~夢かなぁ~
「待ってなさいっ剣と魔法の異世界よっ!この私が救ってあげるわ!」
‥‥‥‥ますますヤベーよこの子。 世界は一人じゃ救えないよ~
「ビルから飛んだかいがあったわっ!これで逆ハーレムでウハウハねっ」
「はい~いってらっしゃ~い。その際は『アンヘ・ファータ』『アンヘ・ファータ』をよろしく~~」
‥‥‥‥‥‥は?今 なんて いった ‥‥‥‥
「は~~行った行った。まったく、あの世界の人間は単純で助かるわぁ~ちょっと囁くだけでホイホイこの世界に来るんだからぁ~まあこれで私の女神ポイントが上がるってことですわぁ~なんって人族ってのは単純なんでしょっ!」
さっきと打って変わった声色で人間を格下扱いしているのがわかる
女神ポイントって何だ?いやそれよりも‥‥‥‥
‥‥‥‥ビルから 飛んだ‥‥‥‥
「さてと、『聖女』は送り込んだけどコレはどうするかな~まったく面倒なことしてくれるよね~」
フワフワした感覚が突然不自然に傾いた。背中をどつかれた感覚にびっくりするが痛みは来ない。
「あの子一人で来てくれればよかったのに、予定外の人間巻き込むとかないわ~送り込む魂の数には決まりがあるのにさ~」
今度は右に飛ばされる。え、何これ?
「余分な魂来ちゃった事がバレると減点よね~どうしよっかな~」
今度は左に転がされた‥‥‥‥なんてことだ。手足の感覚がない、ただ浮いているような丸い玉のような事に気が付いた。
それとともに、ここに至る最後の記憶が思い出される
私は仕事終わりに駅へ急いでいたはずだ。
はやる気持ちを押さえこんで、待ちに待ってたこの日を待ち望んで、残業を頼みそうな上司の声かけも今日は見事な程にスルーして、早く会場にたどり着かねばっ!と一心不乱に駅に向かって‥‥‥‥
「あはははは! これから私の時代がはじまるのよ─────!」
どこか遠くで誰かが叫ぶ声がする。だいぶ病んでるようだが今の私には関係ないっ!
「あっあぶないぞ─────っ!」
見知らぬサラリーマンの男が上を見ながら叫ぶ。
「え?」
釣られて見上げようとした私は次の瞬間、地面に叩きつけられた。
────暗転。
269
お気に入りに追加
938
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

出来損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出来損ないを望む
家具屋ふふみに
ファンタジー
この世界には魔法が存在する。
そして生まれ持つ適性がある属性しか使えない。
その属性は主に6つ。
火・水・風・土・雷・そして……無。
クーリアは伯爵令嬢として生まれた。
貴族は生まれながらに魔力、そして属性の適性が多いとされている。
そんな中で、クーリアは無属性の適性しかなかった。
無属性しか扱えない者は『白』と呼ばれる。
その呼び名は貴族にとって屈辱でしかない。
だからクーリアは出来損ないと呼ばれた。
そして彼女はその通りの出来損ない……ではなかった。
これは彼女の本気を引き出したい彼女の周りの人達と、絶対に本気を出したくない彼女との攻防を描いた、そんな物語。
そしてクーリアは、自身に隠された秘密を知る……そんなお話。
設定揺らぎまくりで安定しないかもしれませんが、そういうものだと納得してくださいm(_ _)m
※←このマークがある話は大体一人称。

婚約破棄されたので森の奥でカフェを開いてスローライフ
あげは
ファンタジー
「私は、ユミエラとの婚約を破棄する!」
学院卒業記念パーティーで、婚約者である王太子アルフリードに突然婚約破棄された、ユミエラ・フォン・アマリリス公爵令嬢。
家族にも愛されていなかったユミエラは、王太子に婚約破棄されたことで利用価値がなくなったとされ家を勘当されてしまう。
しかし、ユミエラに特に気にした様子はなく、むしろ喜んでいた。
これまでの生活に嫌気が差していたユミエラは、元孤児で転生者の侍女ミシェルだけを連れ、その日のうちに家を出て人のいない森の奥に向かい、森の中でカフェを開くらしい。
「さあ、ミシェル! 念願のスローライフよ! 張り切っていきましょう!」
王都を出るとなぜか国を守護している神獣が待ち構えていた。
どうやら国を捨てユミエラについてくるらしい。
こうしてユミエラは、転生者と神獣という何とも不思議なお供を連れ、優雅なスローライフを楽しむのであった。
一方、ユミエラを追放し、神獣にも見捨てられた王国は、愚かな王太子のせいで混乱に陥るのだった――。
なろう・カクヨムにも投稿

こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく

婚約破棄された上に国外追放された聖女はチート級冒険者として生きていきます~私を追放した王国が大変なことになっている?へぇ、そうですか~
夏芽空
ファンタジー
無茶な仕事量を押し付けられる日々に、聖女マリアはすっかり嫌気が指していた。
「聖女なんてやってられないわよ!」
勢いで聖女の杖を叩きつけるが、跳ね返ってきた杖の先端がマリアの顎にクリーンヒット。
そのまま意識を失う。
意識を失ったマリアは、暗闇の中で前世の記憶を思い出した。
そのことがきっかけで、マリアは強い相手との戦いを望むようになる。
そしてさらには、チート級の力を手に入れる。
目を覚ましたマリアは、婚約者である第一王子から婚約破棄&国外追放を命じられた。
その言葉に、マリアは大歓喜。
(国外追放されれば、聖女という辛いだけの役目から解放されるわ!)
そんな訳で、大はしゃぎで国を出ていくのだった。
外の世界で冒険者という存在を知ったマリアは、『強い相手と戦いたい』という前世の自分の願いを叶えるべく自らも冒険者となり、チート級の力を使って、順調にのし上がっていく。
一方、マリアを追放した王国は、その軽率な行いのせいで異常事態が発生していた……。

異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜
青山喜太
ファンタジー
ある日、母が死んだ
孤独に暮らす少女、エイダは今日も1人分の食器を片付ける、1人で食べる朝食も慣れたものだ。
そしてそれは母が死んでからいつもと変わらない日常だった、ドアがノックされるその時までは。
これは1人の少女が世界を巻き込む巨大な秘密に立ち向かうお話。
小説家になろう様からの転載です!
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる