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第2章

第23話 ケイトの依頼

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フェロニア神殿に所属している修道女の神聖娼婦テクニックはレベルが高い。最初はアリサとボニーというお互いの関係性からぎこちない雰囲気だったものの、快楽が強くなってくると共にそれも消えた。次第に快感を貪るように69の体位を取り、陰部を舐め合いだす。

そして頃合いを見計らって双頭型ディルドを《クリエイトシリコン/創造》で作り修道女たちに渡した。ディルドとは男性器である陰茎をかたどった淫具であり、両側の先っぽが亀頭の形になっているのだ。その亀頭を女性同士の陰部に挿入し、お互いにパンパンと狂ったように腰を振り続けて快楽を貪りはじめた。双頭型ディルドの陰茎にあたる部位には、オレの陰茎と同じようにゴツゴツした突起物をたくさんつけた。そのゴツゴツが膣内で擦れ、感度が高まり息を弾ませて何度も何度も喘いでいた。

その後、ついに我慢の限界を迎えたオレとパックが介入し、《性愛魔法マカ/精力絶倫》と《インファティリティ/避妊》をパックにかけてもらった。
修道女2人は自我を保てなくなるほどに何度も何度もイキまくり、途中から瞳孔が開きっぱなしであった。10回ほど絶頂をむかえさせると2人の体に痙攣がはじまってしまったので、そろそろ限界だと夜伽を止めようとした。

だが高レベル聖騎士である2人の体力は凄まじいものがあり、「気持ちいいもっと!」と夜伽の延長を希望してきたので安心してその後も責めた。最後は神液吸収をさらに5回ほどすると、本当の限界を迎えた修道女は折り重なるようにして失神してしまう。良いものを見せてもらいました。ご馳走様です。ぐふふふふ♪

朝はホリーが作ってくれた朝食をみんなで食べ、修道女たちはエロース神殿にふらつきながら帰っていった。アリサは神聖娼婦で誰かに遣わされたことがあり処女ではなかったが、ボニーは処女で初めてだったのに責めすぎただろうか? 初の夜伽で気持ち良すぎちゃうと次に誰かの神聖娼婦で遣わされた時に、男のテクニック不足で欲求不満になっちゃうかもな。

「店長……今日の朝食は……どうでしょうか?」

「うん、だいぶ料理の腕が上達してきたぞ。なあ、パック」

「そうだね! セシルにはまだ追いついていないけど十分にお店に出せるレベルだとオイラは思うよ。朝早く起きて密かに頑張っているのをオイラは知っているよ!」

「……パック……それは言わない約束じゃ?」

「あっ! ごめんホリー。オイラ口が軽いのが欠点だよ! この口が悪い! この口が悪い! ペチペチペチッ」

「…………………………………………もう、パックったら」

パックは自分を罵ると口を軽く引っ叩いた。自分の欠点に気がついていたのは意外だったな。絶対に気がついていないと思っていたのだ。それにパックが口を滑らさなくても、実はとっくに朝練のことは知っていたのだ。

夜伽をしない日や、空いた時間を利用してホリーは練習をしていた。《探査マップ/神愛》で汗を垂らしながらせっせと努力しているのが映ってたからね。
まあ、ホリーは料理などしなくとも、エキストラスキル、《ヘリングロゥシーリング/数の子天井》で十分すぎる活躍なのだが、本人にはその事を一切知らせていない。自分の穴が超特別性などということを知り、ショックでもうけたら可哀想だからな。45歳のオッサンなオレと違い、まだ16歳の敏感な年頃だし、気を使ってあげないといけない。

それに意外だったのが、ホリーはパックからデザート作りのノウハウを学んでいたことだ。こう見えてパックはデザート作りにやたらと詳しいし、体のサイズが大きかったら相当なパティシエになっていたのではないかと思う。
だからホリーにデザート作りを教えており、師匠のようになっていた。パックはオレからデザート作りを教わったとはいえ、すぐに完璧に覚えられたのが不思議なのだ。もしかしたら、パックはデザート作りの天才なのではないかと思うことが多々ある。
どちらにせよ料理の腕が合格ラインにまで来たので、今日から食事はホリーが作ることになった。彼女は少しでもオレの役にたちたいということのようだ。

その後、冒険者ギルドに行き、ルーファス護衛の任務完了を知らせて報酬を貰うことにする。アルベールが土地を譲ってくれたおかげでラヴィアンローズの目の前に冒険者ギルドの入り口があるのだ。職場が近いって便利だね。

『ギィィィ』

冒険者ギルドの重い鉄扉を開けて中に入っていく。登録兼ランクG冒険者用のカウンターに行くと、1番並んでいる人数が少なかった受付嬢セレシィアの担当している列に並んだ。
流石に傭兵団同士の抗争に関わった件で有名になってしまったのか、注目度が凄いことになっている。歩くたびにジロジロと冒険者に見られている。ニートみたいに洋菓子の研究に励んできたオレにはこの注目される感じはとても苦手だ。

「あ、セシル様、ホリー様、パック、お疲れさまです。色々とご活躍は耳に入ってきていますよ」

「そうか、ルーファスの護衛では色々と巻き込まれたから、冒険者の間で話題にもなるよな。その護衛の依頼が終了したので依頼料を頼む」

依頼書をセレシィアは受け取ると、達成した証拠であるルーファスのサインを確認し、後ろにいる冒険者ギルド職員に依頼書を渡す。しばらくすると職員は袋を1つ持ってきてオレに渡した。

「これが粉砕のミョルニルの依頼達成料です、お受け取りください。それと次の依頼の件で、また指名依頼がGランク冒険者パーティー粉砕のミョルニルに入っております。……驚かないでくださいね。なんとケイト・フェレール元帥からのご依頼です」

「「「ぶっ!」」」

オレの動向に聞き耳をたてていた周囲の冒険者が、一斉に飲んでいた飲み物を吹いてしまった。横目で見ていた冒険者たちが一斉にオレたちの方向を向いた。

「ケイト様ってマジかよ」

「あいつどうやってあの天使に取り入ったんだ! あとで聞いてみようぜ」

「くっそ~、オレたちのケイト様を! ヤサガキ野郎が!」

色々と男どもの雑音が聞こえてくるが、スルー機能を使うことにした。

「依頼に関しては、受けられるのならば直接フェレール軍の駐屯地に行ってお聞きください。依頼書はこちらにありますが、報酬が……ちょっとアレなので。依頼内容を明かせないものにしては報酬が銀貨1枚というものです。受けられますか? お断りいたしますか?」

ケイトの依頼書を見ると、本当に報酬が銀貨1枚になっていた。それも目標達成報酬と書いてある。パックがこの間のケイトとの一件を思い出したのか辛そうな顔で依頼書を見ている。ホリーも依頼書を見て微妙な感じだ。あの女は早速オレたちをこき使おうと、動いてきたっていうところか。優先して引き受けると言った手前、一応内容を確認だけでもしないとパックの顔がたたないな。

「引き受けるかは確定ではないが、フェレール軍駐屯地に行って依頼内容を聞き、それで判断することにする。2人ともそれでいいかな?」

「……オイラはそれでいいよ」

「私は……店長に従います」

2人を見て頷くと、依頼書をセレシィアに返した。

「それではセレシィア、またあとで冒険者ギルドに来るから」

「はい、お待ちしております。それよりもあとでフェレール元帥とのご関係も詳しくお……」

『ゴッ!』

「痛ったぁ~」

獲物を狩る目に変わった噂好きのセレシィアが、ケイトとの関係を聞こうとした瞬間に、電光石火の勢いで隣のカウンターから先輩受付嬢リタのゲンコツが脳天に直撃した。

「またあなたは何を考えているのよ! あとでお説教よ! セシル様、大変失礼いたしました。後輩は私が責任を持ってしっかりと躾けておきますのでお許しください」

「痛った~。もうお説教以上の罰を受けているわよ~。痛たたたたっ」

関西でやっているボケツッコミの漫才みたいになってしまっているのが面白いな。その後、冒険者ギルドを出るまで男性冒険者数人からケイトとの関係性をどうやって築いたのか、しつこく声をかけられたがスルー機能を発動し無視してやった。

冒険者ギルドを出て、フェレール軍の駐屯地に向かう。駐屯地では兵士が剣の訓練をしているのが見える。兵士たちはいつ戦地に呼ばれてもいいように、毎日の訓練を欠かすことはないのだ。特に今はアルアバレル平原でオルドリッジ王が自ら兵を率いているという緊急時なのだ。いつ緊急召集がかかってもおかしくはない。

「セシル殿、お待ちしておりました。元帥閣下がお待ちです。こちらにどうぞ」

入り口にいる門番にケイトから呼ばれていることを話すと、オレたちが来ることをすでに聞いていたようだ。門番はケイトの執務室まで案内をしてくれた。

スタスタ駐屯地を闊歩して歩いていくと、オレをひと目見て恐怖のあまり膝をガクガク震わせている者、レッドドラゴンを召喚した現場に居合わせなかったのか殺気をぶつけてくる者と色々いる。昨日室内訓練場で暴れすぎたから恐れられたり、怒気を向けられるのも仕方ないか。そのような異様な雰囲気の中、赤オレンジーー攻撃色のマーカーが1つ近づいてきた。

「おい! 待てや小僧!」

来そうな雰囲気はあったがやはり来たか。今回はいつもの雑魚な馬鹿と違い、ケイトへの忠誠心からだろう。ケイトを抱かせろとか言ったのがかなりまずかった。軍内でケイトに手を出そうとした噂話が広がったのだろうか?

「……オレに何か用でもあるのか? ケイトに呼ばれているから、早く行きたいのだが」

「くっ、ケイト……だと! オレらの天使フェレール元帥閣下を呼び捨てにするったぁ~死にたいのか? ああっ!」

「お、おい! 止めておけカーソン。気持ちはオレも同じだが相手が悪い。お前ではこのお方には絶対に勝てない」

「うるせぇ~! 止めるなゲイブ! 命をかけても大恩ある元帥閣下を守らなければならないんだ! 行くぞ、オラァ!」

ぐっと肩を引いて止める仲間を振り切ってカーソンは殴りかかってきた。が、雑魚の奇襲が成功するはずもない。カーソンの拳は運良くクリティカルヒットが出たので急所である鼻を攻撃目標に仕掛けてきた。この行為は殺意のある攻撃ではなく、あくまでケイトへの忠誠心からくる拳であった。その為、あえて避けずにそのまま攻撃を受けてみることにする。

『ズガン! ボキッ!』

「ぐわっ! がぁああああああああ! い、痛てぇえ! 痛たたたたたたたっ!」

「あ~あ、手首がくの字になって折れちゃったよ! セシルにこの程度の男の攻撃なんて効かないのに馬鹿な男だね! でもオイラはケイトへの忠誠心だけは認めるよ!」

「この程度の攻撃はダメージがあるわけないからな。避ける必要もないから、そのまま受けたのだが……痛そうだな」

「い、痛そうですね……骨が手首から……出てきちゃっていますし」

骨が折れた痛みで地面をゴロゴロと転がるカーソンをゲイブが支え、オレをひと睨みをしてから救護室に向かっていった。何もしていないのだから睨まれても困るよな。
騒動を遠目で見ていた周囲の兵士たち十数人が集まって来ており、オレたちに何も言うことはないもののジッと睨みつけている。仲間が怪我をしたために一尺触発の気配であった。

「お前たち! 客人に何をしておる! そのお方たちは元帥閣下が呼ばれたのだぞ!」

ケイトの部下筆頭のレジェスが来て兵士を一括すると、全員真っ直ぐに直立し敬礼をした。さすが軍隊だ、よく躾けられている。

「セシル殿は私が案内をするから、お前たちは訓練場に戻っていいぞ」

「はっ! レジェス閣下!」

集まった兵士たちは剣の練習をするために訓練場に戻っていった。レジェスは頭を下げ、部下の粗相を丁重にお詫びを言ってきた。

「セシル殿、部下が大変失礼を致しまして申し訳ありません」

「全く気にしていないから頭をあげてくれ。カーソンも戦う時に自分とのレベル差を考えるという良い勉強になっただろう」

「セシルに仕掛けてくるなんて、無茶するよね! セシルってばマンティコアに足を噛まれても無傷なほど頑丈なのにさ!」

「!? そこまでとは凄いですな。一対一でマンティコアに勝てる者は世界にもほとんどいないですからな。Sランク冒険者かAランク冒険者6人パーティーにしかまともに戦うことができませんな。
……さ、さぁ元帥閣下がお待ちです。こちらにどうぞ」

レジェスの額からタラリと汗が出てきたので、それを拭うと、また案内をはじめる。先導する彼の背中には、動揺を隠しきれない大量の汗がびっしりと付いていた。殺そうと仕掛けてこない限り何もしないから、そこまでビビることはないのにね。

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