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第3章

第10話 神の化身、奴隷となる

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ーーー次の日、奴隷オークション広間

「オラ、早く起きろ! 飼い主を待たせるんじゃねぇ」

『ドカッ』

朝になり、兵士に背中を蹴られて起こされた。そしてそのまま、トイレも顔を洗うこともさせてもらえず首輪に巻かれている縄を引かれて応接間に連れて行かれる。

おお! 奴隷とはこんなにも自由がなくぞんざいな扱いなのだな。パルミラ教皇国では神として扱われ、ステュディオス王国ではルーファスたちオーディン傭兵団の連中には一目置かれて高待遇だったからとても新鮮だ! 奴隷は命の値段がとても安く、ほぼ無いに等しいのだ。ただオレの値段は奴隷オークションで高値がついたがな。

応接室に入ると、部屋は落札者が購入した奴隷を受け渡すだけなので、テーブルとイスが6脚あるだけのシンプルな応接室となっている。

『ガチャッ』

応接室でしばらく待っていると、公爵令嬢メアリーとメイドのララがドアを開けて入ってきた。朝早くから受け取りに来るとは、よほどオレに会いたかったのだろう。部屋に入ってくると近づいてきて、2人はとても嬉しそうにオレの顔を見つめてきた。

「モンスターに襲われていた所を救っていただいてから、ずっと会いたいと願っていたあなたにようやく会えたのね。うふふ」

「そうですね。メアリー様はガイエスブルグ市に戻られてから、巨額の懸賞金をつけてまであなたを探されていらっしゃいました。……まさか奴隷にされ、オークションで売られていたとは見つからないわけです」

予想通りガイエスブルグ市でオレのことを探していたのだな。懸賞金までつけていたとは上級貴族の金持ちはやる事が違う。
オレがメアリーの前で片膝をつくと彼女は右手を出してきた。アレをやれという事か。はいはい、分かりましたよ。貴族的なアレね。

「メアリー様、私の名はジークフリード(嘘)と申します。この度はあのような高額にてお買い上げいただき感謝いたします。この命をかけて誠心誠意尽くすことをお約束いたします、チュッ」

服従宣言をするとメアリーはオレの言葉に満足し、16歳で成人したばかりの幼さの残る笑みを口元に漏らした。キスを右手の甲にすると彼女の頬が微妙に赤くなり、口角が上がった。
モンスターバスターのクリエイトキャラクターで作成された顔は女性に好まれるから、とても好感が持たれるのでやりやすいというものだ。ただし、男性には疎まれるので女性限定だがな。

「改めて自己紹介をしますね。妾はグルノワール公爵家の長女メアリーといいます」

「私はテシェイラ準男爵家の三女ララといいます」

2人の貴族令嬢は丁寧な挨拶をした上、頭を下げた。帝国の常識が分からないが、奴隷にここまでやるものなのか? と考えていると、横で立っていた奴隷商人が口を大きく開けて驚いている。やはり貴族が奴隷に丁寧に挨拶をすることは珍しいのだ。オレが命の恩人だから、ここまでするのだろう。

「メアリー様、ララ様、頭をお上げください。それに奴隷の私には勿体無いお言葉です」

「いいのよ。ジークフリードは……長いからジークとこれからは呼ぶわね。ジークは妾たちの命の恩人なのだから当然のことですわ。ねぇ、ララ」

「はい、メアリー様。あなたにはメアリー様と私、護衛の女の子2人もとても感謝をしているのよ。ジーク、これからはよろしくお願いいたします」

奴隷商人から契約書をララが受け取り魔法カバンに入れると、応接室から3人で出ていった。上級貴族も訪れるので装飾で施された高級な奴隷商館の玄関を出ると目の前には、以前に見たものとは別の高級そうな馬車が横付けされており、護衛の女騎士2人が立っていた。獣耳族の女の子が話しかけてくる。

「一昨日は助けていただきありがとうございますにゃん! 私の名はクリスタといいますにゃ。この娘は妹のフルビアですにゃ」

「護衛のフルビアっす。この間は助けてもらい感謝っす」

「ジークフリードです。これからよろしくお願いします。妹のフルビアさんには猫耳がないのですね」

「そうっす。クリスタ姉さんとは孤児院で一緒だったんで、血を分けた肉親ではないんっす。でも本当の姉妹のように仲良いっすよ」

3人で頭を下げ、挨拶もそこそこに馬車に乗り込んだ。オレもやろうと思えば敬語が出来るものだなと感心した。敬語を口から発したのはパティシエ時代、フランス人の師匠に使ったきりだ。

「ぷぷぷぷっ」

「あら? 誰かが笑っている声が聞こえたような気がするわ」

「き、気のせいですよ。……きっと」

先程からパックが肩口で吹いているのが聞こえる。オレが敬語を使っているのが面白いのだろう。魔法で姿を消しているといっても、メアリーたちにバレたらどうするんだよ! 笑うなパック!

「そうね。きっと気のせいね。ところでジークは職業やレベル、スキルはどうなっているのかしら? あ……でも言いたくなかったら言わなくてもいいわよ」

前にレベル5神聖魔法は見せているから、聖騎士と言いたいところだ。だが状況によっては暗黒魔法も使うことがあるかもしれない。メアリーは上級貴族なのに性格が良いので嘘をなるべく言いたくはない。

「はい、問題ありません。私はレベル445の賢者で、アイテムボックスのスキルを持っております」

「「「えええええええええええっ!?」」」

驚くのも無理はない。前に誰かが言っていた。上級職の中でも賢者は最もレベルをあげにくい職業なので、歴史上レベル50を超えた賢者はいなかったと。しかもラティアリア大陸の最高レベルを誇る剣闘士王クラウス・オルドリッジでさえレベル112だ。

「ほ、本当なの! レベル445の賢者って……しかもアイテムボックス持ちですか!?」

「はい、ララ様。前にお見せした私の剣は今も持っております……見てみます?」

『フォンッ』

オレのお気に入りである自作の野太刀を出すと、みんなの前に出してみせる。

「メアリー様、ジークはあの落札金額では、安すぎたのでは? もしかしたらジークは白金貨百万枚……いえ、お金ではとても買うことの絶対にできない人材です」

「そうね。70レベルを超える聖騎士やサムライならば国家に1人か2人くらいはいるけど、レベル400超えなんて信じられないわ! ジークがうちの子になって貰えてとても嬉しいわ。全員ジークのレベルについては絶対に漏らしては駄目よ。世界中を巻き込んだ大変な騒ぎになってしまうから。いいわね」

「「「はい、メアリー様」」」

ここまで喜んでもらえると悪い気はしない。メアリーは公爵令嬢という地位の高いヒューマンであるのに一般人のような優しさを持っている。通常の貴族ならばやってもらって当たり前、奴隷などゴミのような扱いが普通だからだ。奴隷オークションでの扱われ方をみれば一目瞭然だ。
部下を守るため、自ら人質になったアリシアクラスの良い娘だ。オレの中でメアリーの株がドンドン急上昇している。

「お嬢様、私はどのような仕事を任されるのでしょうか?」

「…………………」

「ん? どうかされましたか、お嬢様」

メアリーはオレの言葉に何故かムッとし、頬を膨らませて横を向いた。

「ジーク、妾のことはメアリーと呼んでくださらないと、返事はしません!」

「お嬢様、私は奴隷ですので、そのように気安く呼ぶことは難しいかと……」

「………………………………………」

メアリーは、知りません! という雰囲気で再び目をつむって横を向き、黙り込んでしまった。

意外なメアリーの反応に困ってしまい、助けを求めてララをチラッと視線だけ動かして見た。彼女も眉を八の字にして「メアリー様ったら」という表情で彼女を見ている。オレの視線に気がつくと、困った顔のまま愛想笑いを浮かべて頷いた。オッケーサインが出たので、メアリーと呼んでやるとしよう。

「それではメアリー様……とお呼びすれば良いでしょうか?」

「ジーク、何かしら?」

ムスッとした表情から、満足そうに顔をほころばせてすぐさま返事をした。まったく反応の可愛い女の子だ。みんなもいるのに一物が少し勃起しちゃっただろ! あのこぼれる笑顔をアヘ顔に変えてみてぇ~。

メアリーはヴァルビリス帝国の公爵令嬢だ。そんな彼女を奴隷のオレが抱き、しかも周囲の者にバレてしまったら彼女はメンツを失う。通常の国家ならば奴隷に抱かれた女として結婚相手にも困ってしまうかもしれない。

だが事前の情報でヴァリビリス帝国の貞操観念はほぼ無いといっていいとナディアから聞いていた。ヴァリビリス帝国は他の国家と比べても異常なほど人口が多い。その原因が国が推し進めている性の開放制だという。ヴァリビリス帝国は国の強さは人口であるという事をよく知っている。
そのような事から、貴族も平民も気軽に性を楽しむという国民性に変わっていったという。出会って気が合うとすぐに個室に入ってHをするそうだ。

そんな国民気質から公爵令嬢メアリーと夜伽をしても大事には至らない可能性が高い。なにせ童貞も処女もほとんど成人した者にはいないのだからな。ただし、後継者問題に関わるような事になった場合は別だろう……つまり孕ませたりしなければ問題がないということだ。

「私の任される仕事は何でしょうか?」

「ジークのお仕事? それはすでに決まっているわ。妾と一緒にずっといてもらえればいいわ。この間のトウコツの件もあるので護衛兼任ね」

一緒にいてくれれば良いって、相当オレの顔が気に入ったのか。モンスターバスター制作部、グッジョブ!

「はい、承知いたしました。そういえばトウコツ……発生してましたね。あの辺りではよく出るのですか?」

「街道沿いはヴォルブスブルグ要塞とガイエスブルグ市の衛兵が見回りをしているから、大型のモンスターは出たことはないので、とても珍しいことなの」

「そうですね。出たことがないので、メアリー様をあの護衛数でお連れしたのですけど……まさか脅威度が高ランクのモンスターに襲われるとは」

「メアリー様は誰かに狙われているという事はないですか? 実は、レベル5魔法フライで立ち去る時、あの場所には怪しい2人組がガイエスブルグ市方向に向かって走っていたのですよ。しかも街道ではなく、森の中を」

「ま、まさか……メアリー様!」

「レイブルバッハ公爵ね。まさか高ランクモンスターを領内に引き入れてまで妾を襲わせるとは驚いたわ。グルノワール公爵家の一人娘である私を亡きものにすれば、帝国を牛耳れるとでも思ったのかしらね」

トウコツはどうやら政治抗争で放たれた刺客だった可能性が高そうだ。このオレに100億円も出した分は、しっかりとメアリーに返してから帝国を去ることにするか。彼女の敵対勢力を潰すという、帝国でやる事がワイナルデュム暗殺の他にもう1つできたな。

馬車は市街を抜け、走り続け、どこかで見たことがある建物の前で止まった。エロース神殿だった。

『カチャッ』

馬車の扉が開くと、クリスタが顔を出した。

「メアリー様、神殿に着きました。どうぞ、お降りくださいにゃ」

クリスタはそう言い、手をメアリーに差し出すがメアリーは横を向いてその手を握らない。なぜエスコートの拒否をしているのかが分からないという顔をクリスタがしている。だが気づかいのできる女性らしく、ハッと何かに気がつくとオレを見てウィンクをした。

ああ、そういうことね。オレにエスコートをしろということか。オレはサッと馬車を降り、メアリーに手を差し伸べた。

「メアリー様、どうぞお手を……」

「ええ、ありがとうジーク」

メアリーは頬を赤らめながらオレの手を取って馬車を降りた。そして神殿の入り口に向かい歩いていく。国一番の神殿だけあり、歩道が石畳でしっかりと舗装されており、道沿いには豪華な白い石像がところ狭しと飾られている。パルミラ教皇国神都ベネベントのサン・ルステラ大聖堂ほどではないが、随分とお金がかかっている。

豪華な像が立ち並ぶ中、途中に破壊された石像が6体あり放置されている。その石像は恨みでもある者がハンマーなどで叩き壊したのだろうか? 美しい筋肉美の石像であったのだろうが、すべての部位が粉々であった。

「メアリー様、あの石像はなぜ破壊されているのですか?」

「!? し~! あれを大きな声で触れては駄目よジーク。あの6体の石像は千年前にラティアリア大陸で建国の父と呼ばれている伝説のパーティーだった者たちを記念して建てられていたの。偉大なる建国の6英雄と歴史では称賛されていたわ。
だけど現皇帝陛下はなぜか6英雄を憎み、ヴァルビリス帝国を建国した聖ヴァルビリスの石像でさえ破壊されたわ。破壊することに反対をする学者たちを粛清してね。皇帝陛下は近々、帝国の国名の変更をするそうよ」

対立している他国の聖人なら石像を破壊することも分かるが、自国の建国の父の石像も許さないとは不思議な話だ。

メアリーのあとについて神殿の中に入ると、礼拝堂へと続く回廊には多くの信者がいた。熱心に祈りを捧げている。神殿は内部も外部もエロース神殿と同じ構造をしていた。この異世界の神殿はどこも似たような造りなのだろうか。

「ジークはステュディオス王国出身だったわね。この神殿がエロース神殿に似ているから驚いたでしょう。
ここは今はブライデン神の神殿なのだけれど……数年前に新皇帝が即位してから、帝国の国教がエロース神信仰からブライデン神信仰に変わって、その時にエロース神殿は全てブライデン神の神殿に変わったのよ」

「なるほど、だからステュディオス王国で見たエロース神の神殿に似ていたのですね……神殿を追われたエロース神の神官たちは、その後どうなったのですか?」

「……言いたくないわ」

ステュディオス王国を出る時に、ヴァリビリス帝国にいるはずの司教と連絡が取れなくなったから調べて欲しいとの依頼がフェロニア神殿の司教アリサからあった。この話から生きてはいない可能性が高そうだ。

以前ラティアリア大陸の宗教についてアリシアに聞いた時、大陸にある国は妖精国と村などの小規模な土着神を除く、ほとんどがエロース神を主神とした信仰となっていると聞いた。他にもオーディン神やアフロディーテ神などたくさんの神が規模は小さいが祀られている。
オレはエロース神の化身として、ラティアリア大陸を守護するために地球からわざわざ遣わされたのだ。エロース神が帝国では迫害されていると聞くと残念な気持ちになる。

白い石像の立ち並ぶ回廊を進んでいくと突き当りにある礼拝堂には、すでに多くの上級貴族がブライデン神に祈りを捧げている。細身でいかにも愛の神という雰囲気のエロース神と違い、ブライデン神は筋骨隆々の姿で右手に両刃の剣、左手に骸骨を持っている。あれ? この組み合わせはどこかで見たような気がする。

「メアリー、ごきげんよう。後ろにいる素敵な殿方が奴隷オークションで購入した子ね」

「あら? ルナ、ごきげんよう。ええ、そうなの。この子が妾の護衛に加わってくれたの」

礼拝堂に到着すると、上級貴族の成人したばかりと思われる若い女性がメアリーに話しかけてきた。

「高いだけあって強そうね。名前はどう呼べばいいかしら?」

「名前はジークフリードというの。ジークと呼んでね。以前にトウコツが襲ってきた時に妾を守ってくれたのよ」

「そうなのね。ジーク、ごきげんよう。私はアルトワ伯爵家の長女ルナよ」

オレは喋らずに右手を胸に当てて頭を下げた。まだ何も分かっていない相手には細心の注意を払わなければならない。貴族の場合はどこに怒りの地雷があるか分からないためだ。

「ジーク、ルナは妾と幼馴染で昔からの親友なの。他の者と違い気軽に接しても大丈夫よ」

「そうなの。これからはよろしくね。それはそうと、あなたがトウコツに襲われた件だけどね。軍隊で少将をしているお兄様が調べてくれたのだけど、軍上層部から圧力がかかって動けなくなったの。間違いなくレイブルバッハ公爵家が関わっているわね。どこで仕掛けてくるか分からないから気をつけなさいメアリー」

「ええ、分かったわ。ルナ、いつも貴重な情報をありがとう」

「いいの。私たちの仲じゃない。それじゃあ、ごきげんよう」

2人はコソコソと周囲に聞こえないように小声で話していた。メアリーへのモンスターの襲撃は、レイブルバッハ公爵による陰謀で計られたという可能性が高いという事か。2人の話はとても興味深い話だった。貴族とは常にマウンティングをしてどちらが上か下かを競争している。貴族って生きるだけでも面倒くさい生物だな。

嫌な視線を感じたので、その方向を見ると忌々しいという顔をした、豪華な装飾を施した服を着た男がメアリーを睨みつけていた。それに気がついたメアリーは、その男に近づいていく。

「レイブルバッハ公爵閣下、ごきげんよう」

「グルノワール公爵令嬢、街道で高ランクモンスターに襲われたようですが、無事で何よりですな、くっくっくっ」

おお! 先程ルナと話していたレイブルバッハを出会うとはタイムリーだ。男はメアリーの挨拶には答えず、何故かメアリーがモンスターに襲われたことを知っているようだ。ルナの兄みたいに、軍の上のポジションに親類がついていることもあるから、その辺りの情報網なのか、もしくは、この騒動を仕掛けた犯人なら当然、事件の詳細を知っていることだろう。

レイブルバッハは明らかに後者のようだ。今の会話もほぼ私が犯人ですって言っているようなものだしな。決定的な証拠がなければ何もできないと、そしてメアリーが若い女だからと舐めているのだ。

「はい、あのクラスのモンスターでは、妾の護衛では全く問題にならなくてよ。それに……」

メアリーはオレの腕を取り、レイブルバッハの前に押し出した。

「ここにいるジークフリードがあっさりと叩き潰したのですわ。しかもたったの一撃でしたのよ、おーほっほっほっほっほっ!」

「な、何!? 一撃だとぅ。チッ」

おお! メアリーやりますな。公爵であるレイブルバッハに一歩も引いていない。貴族の世界は舐められたら終わり、というところもあるのだろう。

「特に新しく入ったこの子がいれば、武力については解決しましたわ。もうすぐはじまる徴兵制度についてもジークフリードに参加していただきますので」

「ほほう、奴隷オークションで白金貨1万枚もの大金で買ったという。加護持ちと言っても、またまた貧弱な体ですなぁ。本当に強いのか疑問だ、くっくっくっ」

オレの体を上から下まで見ながら嘲笑った。まぁ、自分の体が貧弱に見える事は自覚がある。エロース神様にはモデル体型をクリエイトしてもらったからな。
冒険者も舐められたら終わりだから、一発お見舞いしておくか。

「この体が貧弱に見えるなど、あなた様はまるで見る目がありませんな。私の体は極限まで鍛え上げられております。無駄な筋肉が一切付いていないだけです。良ければいつでも誰とでもお相手しますが……ただ、その者は確実に死んでしまいますがな」

「何だと! 無礼者め! 奴隷の分際で話しかけるだけでなく、この余に無礼な口を利くとは死んで詫びろ!」

レイブルバッハは怒りのあまり持っていた杖で思いっきりオレの頭を叩こうと振り上げる。ステータスの差があるので叩かれても痛みもないだろうから、そのまま放っておくことにした。

「危ないジーク!!」

『ボキッ!』






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