神聖娼婦を中出し育成してハーレムを作ろう

天将

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第1章

第7話 神聖娼婦

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北門を超えると、オレを讃える歓声が凄いことになっていた。早速、国に帰って自分を鍛えなおしますと言うニーナと別れ、大神殿を目指して歩き出す。

すると、突如としてオレの前にジャンピング土下座をする者が現れた。ボルグ・ヒューブルグだ。そうそう! 北門のアイドルだ。

「ボクはとんでもないことをしてしまいました! セシル様申し訳ありません! ボクを罰してください!」

そういえば龍と戦う前にそんなことがあったな。すっかり忘れていたし、すでにどうでも良いことだ。第一ヒューブルグは北門の門番として任された仕事を忠実にこなしていただけだ。

「ヒューブルグよ立ちなさい。お前は職務を全うしただけである。龍の恐怖にも負けずにパルミラの騎士としての職務を果たしたことはとても喜ばしいことである。
オレはお前や、城壁で弓を持ち、自分の命の危機にも恐れず龍と戦った勇者にも褒賞を与える事をここに宣言する」

そのやり取りを固唾を飲んで見守っていた騎士も神民も、歓喜の涙を流している。神の愛と慈悲を直接、感じる事が出来た事に感動しているのだ。さすがガチ宗教国家。

アリシアは先程から黙って、オレを潤んだ目で見ている。オレに惚れたかな? 男として器の大きくカッコいいところを超絶美少女に見せてしまったな、ぐふふ♪

「「「セシル様、我らをお救いいただきありがとうございます!」」」

感謝の言葉が街中から聞こえてくる。みんなの呼吸が合っていたのが、少し可笑しい。

そんな中また歩く出すと、どこからともなく歌が聞こえてくる。だんだんと歌う人が増えてきた。神民も騎士も大合唱がはじまった。

「これは国歌斉唱です」

アリシアがソッと顔を近づけ耳打ちをしてきた。神の化身たるオレのための歌とは嬉しいな。

「「「素晴らしき神の恵み
何と美しい響きであろうか
私のような者までも救ってくださる
道を踏み外しさまよっていた私を
神は救い上げてくださり
今まで見えなかった神の恵みを
今は見出すことができる
神への感謝の涙が絶えることなく」」」

神民による国歌斉唱の大合唱を聞きながら、神殿に戻った。先程、意識を失い倒れていた者たちも正常に戻っていた。ここでも歓喜と賞賛の嵐だった。
教皇マクファーソンは皆に宣言する。

「セシル様のこの素晴らしい功績をお祝いし、明日、パレードを行うことを宣言する。神民にこの事を知らせ、この日を未来永劫、国の祝日にし、セシル様の偉業を讃えようではないか!」

「「「ウオオオオオオオオオオォォォォ!」」」

大歓声がまたもや起きている。本当なら日本でパティシエ大会のパレードをする予定だったのが、異世界に来てしまい出来なくなったからな。代わりにこちらでパレードをやるというのも面白い。

今日はこのあと、神都ベネベントの司教や大商人を招いて晩餐会を開くそうだ。この国の中心者である枢機卿も神都ベネベントに急いで向かってきているらしい。



ーーーサン・ルステラ大聖堂、晩餐会場

晩餐会場は、千人ほどが同時に食事を出来るくらい大きなホールとなっていた。その上座にある黄金を散りばめ、宝石で装飾された豪華なイスにオレは座らされていた。

オレの右隣に教皇マクファーソンが座り、左側に聖女アリシアが立っている。聖女アリシアがなぜ立っているかというと、オレの口に食事を運ぶためにいる。超絶美少女に、あ~ん、とやってもらえるなど、異世界に来て良かった。

「はい、セシル様。あ~ん」

「あ~ん、パクッ、もぐもぐもぐ、ゴクン」

アリシアに食べさせてもらうご飯は最高に美味しいな。これからも食事はすべてこうやって食べさせてもらうことにしよう。口移しのご飯もたまにやってもらいたい、ぐふふふふ♪

食べている間も、教皇から上級司祭だの有力大商人と、色々な人を紹介される。オレは神の化身だから、オレから話しかけるのはいいが、相手からは話しかけられることはない。教皇がすべてを取り仕切っている。こういうのは教皇に任せてオレは聖域に籠り、アリシアとイチャイチャしたい。

神都ベネベントも明後日からアリシアとデートしながら探索に行くとするか。パティシエの端くれとして、どのようなデザートがあるか興味あるしな。

ただ、すでにこの国のデザートレベルは露見している。フルーツを切っただけとかはデザートとは言えないだろうな。甘いだけでデザートとは言ってはいけないものだ。神の化身の晩餐会に出すという事は、ここにあるデザートが最高峰のはずだ。それらを見て言えることが1つある、この国のデザートは微妙だ。

ただし、異世界に来て食べた通常の料理は日本人の口によく合い、美味しいようだ。朝まではアリシアの口うつしで食べたから正確な味ではなかったのだが、こうして食べるとやはり美味しい。デザートは寂しいものしかないのが不満だ。

そうだ! 今日の夜にでも修道女3人に、お世話になったお礼がてら、オレの渾身のケーキを食べさせてあげよう。でも地球と同じような材料があるかが問題だよな。

その後は、Gカップの猫耳美女であるシャロンの登場だ。今夜は楽しみだしなぁ。ぐふふふふふ♪

おっとアリシアがこっちを見てる。DT卒業が嬉しくて顔がほころんでいた。夜伽が楽しみですっていうのバレない様に、顔だけはキリッとしていないと神の化身として威厳を保つことができないからな。45年の積もり積もった情念をシャロンに炸裂させちゃうぞ! ぐっふっふっふ♪

晩餐会も終わり、聖域の庵に戻ってきた。庵の横にあるスペースにアイテムボックスからログハウスを出すことにした。

「じゃあ、ログハウスを出すな」

『フォンッ』

目の前にログハウスがほとんど音もなく出現した。巨大な龍を一瞬で収納した件といい、アイテムボックスの能力は驚愕する。

アイテムボックスの表示に店舗型ログハウスと確かに書いてあったが、本当にログハウスが一軒出てくるとは思っていなかった。

「この建物はなんというのですか? 見た事ありませんわ。神界の建物でしょうか?」

「そんなところだ。この建物の名前はラヴィアンローズいうものだ」

「ちょっと、ラヴィアンローズの中に入ってくるから、ちょっと待っててくれな」

『ガチャ』

木の扉を開けると、中には8席が備わっているコの字型の喫茶店作りになっていた。本当に喫茶店だったのか。

カウンター8席だけの小さい喫茶店といえば分かりやすいだろうか? 奥には厨房があり、左奥にはトイレと書いてある扉がある。右奥には特になにも書いていない扉がある。

厨房に入ってみる。これは凄い! オレが地球にあるラヴィアンローズで使っていた厨房と同じだ。エロース神様が配慮してくれたのはありがたいな。

ガスコンロはないな。あ! 器具栓ツマミに魔力を込めて捻ったら火がついた。

厨房にはすべての材料があり、驚きの無限増殖になっているようだ。日本語でそう書いてある。エロース神様の気づかいがありがたい。無理やり日本から転移させた、オレへのお詫びなのだろう。

これで材料の心配もなくなった。これならラヴィアンローズにいたときと同じように洋菓子を作れるな。異世界でもデザートの研究ができそうで楽しみだ。

店の右奥の扉を開けてみる。すると前方に向けてまっすぐ長めの通路があり、左側にドアが8つあり、右側にもドアが8つある。とりあえず左手前の扉を開ける。厨房につながっているのだろと思ったら違っていた。

「なんで部屋があるんだ? ていうかこのログハウス大きさおかしくね? 外から見た大きさと、中の広さが全然合わないな」

部屋にはベッドが1台あるから寝室か。それにテーブルとイスが2脚。扉が2つ。扉を開けるとトイレとお風呂がある。風呂に入れるのは日本人としては嬉しいな。トイレも水洗じゃなく魔法洗浄だ。ボタンを押すとクリーン魔法がトイレにかかり綺麗になるようだ。トイレの環境が整っているのは素晴らしい。アリシアの庵には桶みたいのがあり、そこに大小をして、クリーン魔法をかけるものだった。

部屋を出て、左側にある部屋はすべて1つ目と同じ構造だった。8人分の個室というわけか。

お店を背にして、右側手前のドアを開けると、なんと大浴場だった。しかも湯船が5つもあり、オシャレな彫刻が施してある。20人くらい入れそうな大きさだ。でも風呂は大きい方が好みだからいっか。日本人にはこれはたまらないな。エロース神様感謝感謝。

次は訓練室とドアの書いてある右側2つ目の部屋だ。中は広大な何もない空間だった。部屋の中に外がある?
魔法訓練をするには確かにいいかもしれないな。
残りの6つのドアは開かなかった。あとで何かあるのだろうか?

それじゃあ、厨房に戻ってケーキを作ろう。麻痺で動けなかったときに苦労をかけた3人に、ぜひオレの渾身デザートを食べさせてあげたい。

飲み物は……あ! コーヒーと紅茶の両方あるな。好みは聞いてみないとな。コーヒーと紅茶、この世界にあるのか? 食事の時はワインばっかり飲んでいたからな。

さあ! 美味しいスウィーツを作るぞ!



ーーー2時間30分後

ケーキは見事に焼き上がった。修道女たちは、ケーキを食べるのが初めてだろうからイチゴショートケーキにしてみた。イチゴの大きさに甘さもちょうどいいし、生クリームも良い出来だ。

ラヴィアンローズの外に出ると、庵の中から3人が出てきた。

「セシル様が、なかなか出てこられなかったので、何かあったのかと心配でした」

「そうですわ~とっても心配しましたわぁ~」

「クレタ、ルシィル。ご無事でしたから良いでしょう。ところで中で何をされていたのですか?」

オレはアリシアの問いには答えずにニッコリと笑顔を作る。

「オレのお店にご案内しよう。お嬢様方。どうぞこちらへ」

1人ずつ手を引いてお店に入れていく。3人とも頬が赤く染まるのが可愛い。

「まあ! 建物の中はこのようになっておりましたのですね」

3人を適当に並べて座らせた。

「オレの体が痺れて動けなかったとき、誠心誠意お世話をしてくれたお礼をみんなにするからな」

オレはそう言うと、イチゴショートケーキと珈琲を前に置いた。

「これはオレの世界で食べられているものだ。食べ物はイチゴショートケーキといい、温かい飲み物は珈琲と紅茶と言う。珈琲は少し苦味があるから、好みでなかったら、紅茶を飲んでくれ。さぁ、ぜひ食べてくれ」

「まあ、神界の食べ物ですの? 大変光栄ですわ。クレタ、ルシィル、さっそく頂きましょう」

フォークをイチゴショートケーキに刺して口に入れた瞬間、3人とも目を大きく開いて固まった。

「こ、これはなんですの? こんなに美味しいものは見たことも聞いたこともないですわ」

「私も無いです。驚きです。こんなに美味しいものが存在するなんて! ああ! セシル様!」

「私、これ好きですぅ~。美味しすぎますぅ~。し、あ、わ、せ~!」

3人とも気に入ってもらえたようだな。良かった~。異世界だから口に合わないとかあったらどうしようかと心配だった。

その後は誰も喋らず修道女たちはひたすら食べ続ける。すでにトランス状態となっているみたいだ。意識がないのか、死んだ魚のような目をしている。あっという間に食べ終わる。そりゃケーキはガバガバ食べるものじゃないしな。

「あ、あら? 今、何が起きたのかしら? 一口目の後の記憶がないわ?」

記憶がぶっ飛ぶほど美味しかったんだな。喜んでもらえて光栄だ。
修道女たちは唯一残されたオレのケーキにくぎ付けだ。スッゴイ食べたそうだ。人の物を欲しがるとか、はしたない真似はやめなさい。

食べ終わると、修道女たちと雑談する。

「それではオレはこの奥に寝室があるので、そこで今日から寝る事にするな」

「はい。承知いたしましたわ」

「扉には魔法のロックがかかっているから、3人は自由に入れるようにする」

《レジストレーション/登録》

「3人とも扉に右手を広げてつけてもらえるか。それで登録完了となり、いつでもラヴィアンローズに入ってくる事ができる」

3人が手をつけて登録が終了した。

次の言葉もしっかり伝えなくてはならない。これが今日のオレにとって最も大事なことなのだ。

「それではシャロンにも褒賞を与えないといけないな。その時はラヴィアンローズの右手のドアを入って、すぐ左のドアがオレの寝室だ。そちらに連れてくるようにしてくれ」

「……はい、承知いたしましたわ。今、シャロン様は夜伽のための準備でお体を清めさせていただいております。神聖娼婦を準備出来次第連れてまいります」

ん? 神聖娼婦って何だろうか?
アリシアはまだシャロンを抱くことに納得いっていないようだな。凄く嫌そうに見える。

だがオレはやる気満々だ! 油断すると一物が勃起してしまいそうなくらいだ。そんなアリシアの、抱いて欲しくないですオーラを完璧にスルーする。DT卒業にモフ耳美女なんて嬉しいよな、ぐふふふ♪

「うん。それでは3人はもう行って良いぞ。シャロンを連れてきてくれ」

「……はい」

ジト目のアリシアを筆頭に3人はラヴィアンローズから出て行く。洗い物をしながら考え事をしていた。そういえばさっきアリシアが神聖娼婦って言ってたがなんだそれ?

《サポート》
神聖娼婦って何?

【この世界の修道女は、寄進を受けた者に神の活力を授けるために性交渉を行う風習がある。それを行うのが神聖娼婦である。この世界では修道女が行う売春行為は、特に神聖なものとされている。日本の売春とはかなり違い神聖な儀式である】

そうだったのか。物は言いようだな。やることは一緒。でも強い男とすると能力がアップすると言うこともあるみたいだしな。あながち眉唾な話ではないかな。

自室で早くシャロンが来ないかなってワクワクしながら待機をしている。もうすぐDT卒業だな。わっしょいわっしょい!

そうだ! 今のうちにクリーンをかけておくか。ゆっくり心を込めて一物を洗いたいが、すぐシャロンが来るしな。ぐふふふ♪

《クリーン/清浄》

よし! これでOKだ。あとはシャロンの到着を待つ……お! 来た来た。

「コンコン。セシル様。シャロン様をお連れいたしました」

「うむ、入ってもらいなさい」

『ガチャ』

シャロンが入ってくる。踊り子みたいなセクシーな衣装だ。ブラジャーとパンティを身に付けている。その上から透けて見えるシースルーだ。

「まあ、まずはそこのイスに座ってくれな。お酒でも飲みながらお話ししよう」

と振り返ると、シャロンが目の前まで迫ってきた。そして、いきなり唇を合わせてくる。

「ふむ……ぅむ……むぐぅ」

そのままシャロンの熱い舌がオレの口内を蹂躙する。その勢いのままオレはベットに押し倒されて唇を激しく吸い合う。

シャロンさん、いきなり激しすぎるぜ。そう思い目が合うと、ゾクッとする。彼女はすでに興奮状態で、見開いた目に異様な光を宿している。なんでこうなった?

DTを卒業するのに、この人は危険だったんではないだろうか? 直感的にそう思う。

「私の体を徹底的に満足させてくれるのでしょう。ゆっくり話しているなど時間が勿体無いわ。来て」

唇を離したシャロンから熱っぽい息がかかる。

「もちろんだ。シャロンが失神するまで責めるから覚悟しろよ」

と言ってオレはニヤッと笑う。覚悟を決め、急激に冷静となる。

「くふふ、失神ね。そこまでイケたら褒賞をもらった甲斐があるというものね。まだ私は夜伽で失神をしたことないわ。ゾクゾクするわ、楽しみね」

とても嬉しそうにペロリと舌を出してオレに抱きついてくる。
またオレたちは唇を合わせた。




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