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話し合いは大事
全てを映し出す※
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鏡は全てをそのまま映し出す。
目の前に見える蕩け切った琥珀の目も、だらしなく空いた口も、そそり立ち濡れそぼった中心も、赤く熟れた胸の突起を自分で摘むタイガの手も。
そして、ラビによって大きく開かれた足の奥では、胡坐をかいた膝の上で欲望を美味そうに飲み込む様子もはっきりと見えてしまっている。
「ラビ、ほんま、むり、いやぁ」
水音の合間にタイガの涙声が溢れた。
わざわざラビがベッドの近くまで移動させた大きめの姿見に映った、自らの霰もない姿から目を逸らそうと瞼を伏せる。
「タイガ、手が止まってる」
「や、やってこんなん……!」
嗜めるような声を聞いても、タイガの手は止まったままだ。動かしたくないと、耐えられないと瞳が訴える。
つい開けてしまったが、互いの裸体が絡み合う様が目に入ってまた目を瞑った。
「恥ずかしい?」
必死に何度も頷くタイガに、ラビは優しく後頭部に口付けた。
「でも、タイガが言ったんだぞ? 自分でやるから触るなって」
持ち上げていた足を広げたまま膝に下ろすと、自由になった両手で胸元のタイガの手に重ねる。指先で挟んでいるだけで力なく動かないタイガの手の代わりに、指の上から突起をキュッと摘んだ。
「あぁっ」
「やっぱり俺が触って、ココと後ろだけでイクとこまた見ようか」
タイガの腰が、声に合わせて跳ねる。
何度も引っ張って振動を与えると、ポロポロと羞恥と快楽の涙の粒を零しながら首を左右に振ってきた。
「んっ……ややぁ! 見たくなぁ……!」
「そんなこと言いながら、今日はもう何回イッた?」
「か、数えてへん……っ」
色づいて膨らんだそこを、指先で押し潰し、擦り、捏ねくり回す。タイガの息がどんどん細かく早くなっていく。
自分の指で触っているような感覚も、羞恥心を煽っているようだ。
「5回だ。タイガはイくのが上手だな」
緩く腰を動かしながら、爪の先で赤い先端に強く刺激を与えてやる。
「ひ、ぁあん!」
「……っ」
顎が上を向き喉が反る。
高い声を発すると共に、白濁が勢いよく飛んで鏡を汚した。
ナカが大きく収縮して、ラビは眉を寄せる。熱い息を飲み込んで耐えた。
「……は、……六回目。オレ、中はほとんど突いてないから……頑張ればココだけでイけるようになるな」
付き合うようになってから、すっかり性感帯となった胸の飾り。
指先で揉むように弄ぶと、達したばかりで焦点の合わない目をしたタイガが身を捩る。
タイガはすっかり胸から手を離している。行き場の無い手を自らの膝に置き、爪を立てている姿はまるで自分で足を開いているような官能的な光景だった。
「……むり、やからぁ……っ! ん、まだイッとるぅ……っ離し……!」
「タイガがちゃんと自分で弄ったらオレは離す」
「……っ、ん、くぅ……イッとるのに、触れへんってぇ!」
腰をビクビクと痙攣させながらもなんとか外させようと、片手でラビの手首を掴んできた。だが快楽に溺れきった手は力が入っておらず、ラビにとってはなんの障害にもならない。
一連の動きが全て鏡に映し出されている。
バックの体勢では普段見えない恍惚とした表情は新鮮に映り、目じりが下がる。
「ふふ、感じてるタイガの顔がよく見えるな」
「お、お前のスケベ顔も丸見えやから……!」
「他には何が見える?」
「ひぃん……っ」
摘まんでいた胸の先を両方ともひっぱってから離す。タイガは背中を丸めて目をつむった。
気丈にも言い返してくるタイガの言う通り、常では見ることのない自分の顔も見えている。
欲望にギラついた目もタイガを弄ぶ手も、愛しさでだらしなく緩み切った顔も。
友人にも今までの恋人たちにも、「感情が読みにくい」と言われたものだったが。
分かりやすく欲情した雄がそこには映っていた。
「タイガ、教えてくれ。お前の綺麗な目には何が見える?」
改めて同じ言葉を繰り返す。
何を答えたものかと戸惑って揺れる瞳も、振り返ってラビの顔を直接見ようとする仕草も愛おしい。
目の前に見える蕩け切った琥珀の目も、だらしなく空いた口も、そそり立ち濡れそぼった中心も、赤く熟れた胸の突起を自分で摘むタイガの手も。
そして、ラビによって大きく開かれた足の奥では、胡坐をかいた膝の上で欲望を美味そうに飲み込む様子もはっきりと見えてしまっている。
「ラビ、ほんま、むり、いやぁ」
水音の合間にタイガの涙声が溢れた。
わざわざラビがベッドの近くまで移動させた大きめの姿見に映った、自らの霰もない姿から目を逸らそうと瞼を伏せる。
「タイガ、手が止まってる」
「や、やってこんなん……!」
嗜めるような声を聞いても、タイガの手は止まったままだ。動かしたくないと、耐えられないと瞳が訴える。
つい開けてしまったが、互いの裸体が絡み合う様が目に入ってまた目を瞑った。
「恥ずかしい?」
必死に何度も頷くタイガに、ラビは優しく後頭部に口付けた。
「でも、タイガが言ったんだぞ? 自分でやるから触るなって」
持ち上げていた足を広げたまま膝に下ろすと、自由になった両手で胸元のタイガの手に重ねる。指先で挟んでいるだけで力なく動かないタイガの手の代わりに、指の上から突起をキュッと摘んだ。
「あぁっ」
「やっぱり俺が触って、ココと後ろだけでイクとこまた見ようか」
タイガの腰が、声に合わせて跳ねる。
何度も引っ張って振動を与えると、ポロポロと羞恥と快楽の涙の粒を零しながら首を左右に振ってきた。
「んっ……ややぁ! 見たくなぁ……!」
「そんなこと言いながら、今日はもう何回イッた?」
「か、数えてへん……っ」
色づいて膨らんだそこを、指先で押し潰し、擦り、捏ねくり回す。タイガの息がどんどん細かく早くなっていく。
自分の指で触っているような感覚も、羞恥心を煽っているようだ。
「5回だ。タイガはイくのが上手だな」
緩く腰を動かしながら、爪の先で赤い先端に強く刺激を与えてやる。
「ひ、ぁあん!」
「……っ」
顎が上を向き喉が反る。
高い声を発すると共に、白濁が勢いよく飛んで鏡を汚した。
ナカが大きく収縮して、ラビは眉を寄せる。熱い息を飲み込んで耐えた。
「……は、……六回目。オレ、中はほとんど突いてないから……頑張ればココだけでイけるようになるな」
付き合うようになってから、すっかり性感帯となった胸の飾り。
指先で揉むように弄ぶと、達したばかりで焦点の合わない目をしたタイガが身を捩る。
タイガはすっかり胸から手を離している。行き場の無い手を自らの膝に置き、爪を立てている姿はまるで自分で足を開いているような官能的な光景だった。
「……むり、やからぁ……っ! ん、まだイッとるぅ……っ離し……!」
「タイガがちゃんと自分で弄ったらオレは離す」
「……っ、ん、くぅ……イッとるのに、触れへんってぇ!」
腰をビクビクと痙攣させながらもなんとか外させようと、片手でラビの手首を掴んできた。だが快楽に溺れきった手は力が入っておらず、ラビにとってはなんの障害にもならない。
一連の動きが全て鏡に映し出されている。
バックの体勢では普段見えない恍惚とした表情は新鮮に映り、目じりが下がる。
「ふふ、感じてるタイガの顔がよく見えるな」
「お、お前のスケベ顔も丸見えやから……!」
「他には何が見える?」
「ひぃん……っ」
摘まんでいた胸の先を両方ともひっぱってから離す。タイガは背中を丸めて目をつむった。
気丈にも言い返してくるタイガの言う通り、常では見ることのない自分の顔も見えている。
欲望にギラついた目もタイガを弄ぶ手も、愛しさでだらしなく緩み切った顔も。
友人にも今までの恋人たちにも、「感情が読みにくい」と言われたものだったが。
分かりやすく欲情した雄がそこには映っていた。
「タイガ、教えてくれ。お前の綺麗な目には何が見える?」
改めて同じ言葉を繰り返す。
何を答えたものかと戸惑って揺れる瞳も、振り返ってラビの顔を直接見ようとする仕草も愛おしい。
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