96 / 110
三章
上手⭐︎
しおりを挟む
「……ぁ」
「上手にイけましたね」
「っん……」
杉野は優しく藤ヶ谷に口付けつつパジャマの上から下半身に触れ、そこが湿っているのを確認した。
高揚感で頭がほわほわと心地よい藤ヶ谷は、浅い呼吸で胸を上下させながらとろりと目尻を下げる。
「杉野に、イかせてもらった……妄想じゃ、なくて」
「藤ヶ谷さ」
「うれしい」
腕を首に回してしっかりと抱き付く。
互いの胸元が触れ、体温が伝わってきた。
「杉野、大好きだ」
頬を寄せて伝えると、杉野が頭を力強く支える様にして抱きしめ返してくれる。
「……もっと触って良いですか」
「いっぱい触ってくれ」
藤ヶ谷は杉野の胸を押して身体を離すと、上半身のパジャマをスルリとベッドに落とす。杉野が見守る中、自分でズボンも脱いだ。
すると、濡れてしまった下着が姿を表す。
レースの布地は藤ヶ谷の欲望でベッタリと肌に張り付き、覆う面積が小さかったせいで力を失ったモノの頭も出てしまっている。
「これはまた」
「も、もももっと綺麗な状態で見せたかったなー、なんてっ……ゃ!」
自分のいやらしい絵面を目の当たりにし、照れ隠しでふざけようとした藤ヶ谷が肩を跳ねさせた。
杉野が濡れた先端に人差し指で触れ、形を辿る様にレースの上を動かしていく。
「兄さんがうちの商品みてどれが好きだとか珍しいこと聞くと思ったら……」
どうやら優一朗も山吹の共犯だったらしい。
兄弟の会話として特に不自然な話題ではなかったため、杉野は何も疑わず答えたのだと言う。
藤ヶ谷はもどかしい刺激に震える吐息を零す。
「お、前……っこんなのが好きなの……?」
「藤ヶ谷さんに、似合うでしょう?」
杉野が見せつける様に持ち上げた手には、白い糸が引いていた。
ネットリと親指と人差し指で弄ばれる自分の放ったものを見ていられず、藤ヶ谷は目線をそらした。
「真っ黒のレースも良かったけど」
「なっなんで知って……!やぁん」
最後まで言えずにセリフが矯声に変わる。
狭い布の中に手を入れられて、達したばかりで敏感になっているソコを揉まれた。
ぐちゃぐちゃと淫らな音が、耳まで犯してくる。
涙目になった藤ヶ谷は悶えながらも体を起こして抗議した。
「ぁんっ、イ、イッたばっかだって、……ちょっとそっとぉ……!も、ばかっ」
「……っ」
どう言っても手が止まらなさそうだと判断し、仕返しとばかりに肩を掴み首筋に歯を立てる。
甘噛み程度の強さだったが、まさかの反撃に杉野は動きを止めた。
その隙に藤ヶ谷は杉野の下着に手をつっこみ下半身に触れる。
「わ……」
すでに熱く猛っているソコは、想像より固く太い。一人でする時とは違う手触りに内心怯んだが、意を決して指を動かしてみた。
杉野は詰めた息を吐き、藤ヶ谷の頬に触れた。
「……っ、は……藤ヶ谷さん、何して……っ」
「杉野も、イって欲しくて」
慣れない手つきでも、杉野の中心は更に膨張していくのが、手のひらから伝わってくる。
キツくて動かしにくいと、藤ヶ谷は下着に手を掛けた。
片手では上手く脱がせることができず手間取っていると、杉野が自分で下着を脱いだ。
「……え……」
藤ヶ谷は、姿を見せたモノを見て表情を強張らせる。
目の当たりにした先走りを零すソレは、恐ろしく凶暴そうだ。
無意識のうちにベッドの上を後ずさる藤ヶ谷に、察しているであろう杉野は笑い掛けてくる。
「イかせて、くれるんでしたっけ」
「わ……っ」
逃げる足を掴んで引き寄せられる。
膝裏を持ってあっさりと仰向けに転がされた。
杉野の眼前に蕾を突きつける状態になってしまう。
恥ずかしがっている暇もなく、濡れた先端で入り口の襞を擦られた。
「俺はコッチでイきたいんですが、良いですか?」
ズルリと割れ目に竿を滑らされて、藤ヶ谷の腰が跳ねる。
自らの指しか受け入れたことのない後孔にそれが挿入されることを想像した藤ヶ谷は、不安げに眉を下げた。
「入る、かな」
「ゆっくりしますから」
杉野はベッドサイドに置いてある小さな円形の台に手を伸ばす。
藤ヶ谷はこの部屋に入ってから必死で気がついていなかったが、そこにはコンドームやローションのボトル、避妊薬と思しき錠剤までが堂々と並べて置いてあった。
(山吹さん、本気すぎる……)
そこからボトルを取った杉野を見て、藤ヶ谷は落ち着かずに手をもじもじと動かす。
ボトルからドロリと透明な液体が出てきて、杉野の手を濡らした。その様子は先ほどの白濁を弄っていた時と同じくらい卑猥で。
ヒート中でもないのに藤ヶ谷のまだ閉じた蕾は息づいた。
「上手にイけましたね」
「っん……」
杉野は優しく藤ヶ谷に口付けつつパジャマの上から下半身に触れ、そこが湿っているのを確認した。
高揚感で頭がほわほわと心地よい藤ヶ谷は、浅い呼吸で胸を上下させながらとろりと目尻を下げる。
「杉野に、イかせてもらった……妄想じゃ、なくて」
「藤ヶ谷さ」
「うれしい」
腕を首に回してしっかりと抱き付く。
互いの胸元が触れ、体温が伝わってきた。
「杉野、大好きだ」
頬を寄せて伝えると、杉野が頭を力強く支える様にして抱きしめ返してくれる。
「……もっと触って良いですか」
「いっぱい触ってくれ」
藤ヶ谷は杉野の胸を押して身体を離すと、上半身のパジャマをスルリとベッドに落とす。杉野が見守る中、自分でズボンも脱いだ。
すると、濡れてしまった下着が姿を表す。
レースの布地は藤ヶ谷の欲望でベッタリと肌に張り付き、覆う面積が小さかったせいで力を失ったモノの頭も出てしまっている。
「これはまた」
「も、もももっと綺麗な状態で見せたかったなー、なんてっ……ゃ!」
自分のいやらしい絵面を目の当たりにし、照れ隠しでふざけようとした藤ヶ谷が肩を跳ねさせた。
杉野が濡れた先端に人差し指で触れ、形を辿る様にレースの上を動かしていく。
「兄さんがうちの商品みてどれが好きだとか珍しいこと聞くと思ったら……」
どうやら優一朗も山吹の共犯だったらしい。
兄弟の会話として特に不自然な話題ではなかったため、杉野は何も疑わず答えたのだと言う。
藤ヶ谷はもどかしい刺激に震える吐息を零す。
「お、前……っこんなのが好きなの……?」
「藤ヶ谷さんに、似合うでしょう?」
杉野が見せつける様に持ち上げた手には、白い糸が引いていた。
ネットリと親指と人差し指で弄ばれる自分の放ったものを見ていられず、藤ヶ谷は目線をそらした。
「真っ黒のレースも良かったけど」
「なっなんで知って……!やぁん」
最後まで言えずにセリフが矯声に変わる。
狭い布の中に手を入れられて、達したばかりで敏感になっているソコを揉まれた。
ぐちゃぐちゃと淫らな音が、耳まで犯してくる。
涙目になった藤ヶ谷は悶えながらも体を起こして抗議した。
「ぁんっ、イ、イッたばっかだって、……ちょっとそっとぉ……!も、ばかっ」
「……っ」
どう言っても手が止まらなさそうだと判断し、仕返しとばかりに肩を掴み首筋に歯を立てる。
甘噛み程度の強さだったが、まさかの反撃に杉野は動きを止めた。
その隙に藤ヶ谷は杉野の下着に手をつっこみ下半身に触れる。
「わ……」
すでに熱く猛っているソコは、想像より固く太い。一人でする時とは違う手触りに内心怯んだが、意を決して指を動かしてみた。
杉野は詰めた息を吐き、藤ヶ谷の頬に触れた。
「……っ、は……藤ヶ谷さん、何して……っ」
「杉野も、イって欲しくて」
慣れない手つきでも、杉野の中心は更に膨張していくのが、手のひらから伝わってくる。
キツくて動かしにくいと、藤ヶ谷は下着に手を掛けた。
片手では上手く脱がせることができず手間取っていると、杉野が自分で下着を脱いだ。
「……え……」
藤ヶ谷は、姿を見せたモノを見て表情を強張らせる。
目の当たりにした先走りを零すソレは、恐ろしく凶暴そうだ。
無意識のうちにベッドの上を後ずさる藤ヶ谷に、察しているであろう杉野は笑い掛けてくる。
「イかせて、くれるんでしたっけ」
「わ……っ」
逃げる足を掴んで引き寄せられる。
膝裏を持ってあっさりと仰向けに転がされた。
杉野の眼前に蕾を突きつける状態になってしまう。
恥ずかしがっている暇もなく、濡れた先端で入り口の襞を擦られた。
「俺はコッチでイきたいんですが、良いですか?」
ズルリと割れ目に竿を滑らされて、藤ヶ谷の腰が跳ねる。
自らの指しか受け入れたことのない後孔にそれが挿入されることを想像した藤ヶ谷は、不安げに眉を下げた。
「入る、かな」
「ゆっくりしますから」
杉野はベッドサイドに置いてある小さな円形の台に手を伸ばす。
藤ヶ谷はこの部屋に入ってから必死で気がついていなかったが、そこにはコンドームやローションのボトル、避妊薬と思しき錠剤までが堂々と並べて置いてあった。
(山吹さん、本気すぎる……)
そこからボトルを取った杉野を見て、藤ヶ谷は落ち着かずに手をもじもじと動かす。
ボトルからドロリと透明な液体が出てきて、杉野の手を濡らした。その様子は先ほどの白濁を弄っていた時と同じくらい卑猥で。
ヒート中でもないのに藤ヶ谷のまだ閉じた蕾は息づいた。
3
お気に入りに追加
967
あなたにおすすめの小説
安心快適!監禁生活
キザキ ケイ
BL
ぼくは監禁されている。痛みも苦しみもないこの安全な部屋に────。
気がつくと知らない部屋にいたオメガの御影。
部屋の主であるアルファの響己は優しくて、親切で、なんの役にも立たない御影をたくさん甘やかしてくれる。
どうしてこんなに良くしてくれるんだろう。ふしぎに思いながらも、少しずつ平穏な生活に馴染んでいく御影が、幸せになるまでのお話。
【BL】齢1200の龍王と精を吸わないオタ淫魔
三崎こはく
BL
人間と魔族が共存する国ドラキス王国。その国の頂に立つは、世にも珍しいドラゴンの血を引く王。そしてその王の一番の友人は…本と魔法に目がないオタク淫魔(男)!
友人関係の2人が、もどかしいくらいにゆっくりと距離を縮めていくお話。
【第1章 緋糸たぐる御伽姫】「俺は縁談など御免!」王様のワガママにより2週間限りの婚約者を演じることとなったオタ淫魔ゼータ。王様の傍でにこにこ笑っているだけの簡単なお仕事かと思いきや、どうも無視できない陰謀が渦巻いている様子…?
【第2章 無垢と笑えよサイコパス】 監禁有、流血有のドキドキ新婚旅行編
【第3章 埋もれるほどの花びらを君に】 ほのぼの短編
【第4章 十字架、銀弾、濡羽のはおり】 ゼータの貞操を狙う危険な男、登場
【第5章 荒城の夜半に龍が啼く】 悪意の渦巻く隣国の城へ
【第6章 安らかに眠れ、恐ろしくも美しい緋色の龍よ】 貴方の骸を探して旅に出る
【第7章 はないちもんめ】 あなたが欲しい
【第8章 終章】 短編詰め合わせ
※表紙イラストは岡保佐優様に描いていただきました♪
君は俺の光
もものみ
BL
【オメガバースの創作BL小説です】
ヤンデレです。
受けが不憫です。
虐待、いじめ等の描写を含むので苦手な方はお気をつけください。
もともと実家で虐待まがいの扱いを受けておりそれによって暗い性格になった優月(ゆづき)はさらに学校ではいじめにあっていた。
ある日、そんなΩの優月を優秀でお金もあってイケメンのαでモテていた陽仁(はると)が学生時代にいじめから救い出し、さらに告白をしてくる。そして陽仁と仲良くなってから優月はいじめられなくなり、最終的には付き合うことにまでなってしまう。
結局関係はずるずる続き二人は同棲まですることになるが、優月は陽仁が親切心から自分を助けてくれただけなので早く解放してあげなければならないと思い悩む。離れなければ、そう思いはするものの既に優月は陽仁のことを好きになっており、離れ難く思っている。離れなければ、だけれど離れたくない…そんな思いが続くある日、優月は美女と並んで歩く陽仁を見つけてしまう。さらにここで優月にとっては衝撃的なあることが発覚する。そして、ついに優月は決意する。陽仁のもとから、離れることを―――――
明るくて優しい光属性っぽいα×自分に自信のないいじめられっ子の闇属性っぽいΩの二人が、運命をかけて追いかけっこする、謎解き要素ありのお話です。
後天性オメガの合理的な番契約
キザキ ケイ
BL
平凡なベータの男として二十六年間生きてきた山本は、ある日突然バースが変わったと診断される。
世界でも珍しい後天性バース転換を起こした山本は、突然変異のオメガになってしまった。
しかも診断が下ったその日、同僚の久我と病院で遭遇してしまう。
オメガへと変化した自分にショックを隠しきれない山本は、久我に不安を打ち明ける。そんな山本に久我はとんでもないことを提案した。
「先輩、俺と番になりませんか!」
いや、久我はベータのはず。まさか…おまえも後天性!?
ナッツに恋するナツの虫
珈琲きの子
BL
究極の一般人ベータである辻井那月は、美術品のような一流のアルファである栗栖東弥に夢中だった。
那月は彼を眺める毎日をそれなりに楽しく過ごしていたが、ある日の飲み会で家に来るように誘われ……。
オメガ嫌いなアルファとそんなアルファに流されるちょっとおバカなベータのお話。
*オメガバースの設定をお借りしていますが、独自の設定も盛り込んでいます。
*予告なく性描写が入ります。
*モブとの絡みあり(保険)
*他サイトでも投稿
愛しいアルファが擬態をやめたら。
フジミサヤ
BL
「樹を傷物にしたの俺だし。責任とらせて」
「その言い方ヤメロ」
黒川樹の幼馴染みである九條蓮は、『運命の番』に憧れるハイスペック完璧人間のアルファである。蓮の元恋人が原因の事故で、樹は蓮に項を噛まれてしまう。樹は「番になっていないので責任をとる必要はない」と告げるが蓮は納得しない。しかし、樹は蓮に伝えていない秘密を抱えていた。
◇同級生の幼馴染みがお互いの本性曝すまでの話です。小学生→中学生→高校生→大学生までサクサク進みます。ハッピーエンド。
◇オメガバースの設定を一応借りてますが、あまりそれっぽい描写はありません。ムーンライトノベルズにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる