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公爵令嬢の婚約事情
いちゃいちゃしたい年頃
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「好きだ」
触れていた耳に囁くようにエラディオが呟く。
その瞬間、ナディアの心臓が大きく跳ねた。
「お前が好きだ、ナディア。お前を誰にも渡したくないし、今すぐにでもお前に触れたい」
「エラディオ様、それは…」
「お前が俺を頼って来てくれた事も死ぬほど嬉しかった。なあ、ナディア。お前が今俺に教えてくれた気持ちは、俺が好きだって言ってるのと同じだと気付いているのか?」
「…!」
ハッとなって驚くと同時に、エラディオの腕がナディアの腰に回される。そのままグッと引き寄せられ、ナディアはエラディオに倒れ込むように体を密着させた。
「エ、エラディオ様、ち、近いです…っ」
「ナディア、こっち向け」
そう言ってナディアの顎をすくい、上を向かせる。
「え…」
突然の事に頭がついていかないナディアだったが、ふっと目の前が暗くなった。
「…!」
エラディオが覆いかぶさるように顔を寄せ、ナディアに口づけをしたのだ。
(う、嘘…!)
驚いて身を引こうとするが、片手はナディアの腰をがっちりと掴み、もう片方の手でナディアの顎を固定している。食むように何度も唇を奪われ、最後には唇をペロリと舐められた。
「…っ、エ、エラディオ様…っ、い、今何を…」
「しっ、ほら、目を瞑れ」
「え、んっ…!」
再び唇を奪われ、ナディアの頭の中はパニックだ。
ようやく長い口づけが終わった時には、ナディアはぐったりとしていた。
「エラディオ様…」
少し息が上がり、顔も熱い。目も潤んでしまって体にも力が入らない。けれど非難するつもりでエラディオを睨みつけると、エラディオは逆にゴクリと喉を鳴らした。
「その表情はマズイぜ、ナディア。煽ってるようにしか見えない」
「あ、あああ煽るだなんて!これは怒ってるんです!」
「怒る?何故だ」
「と、突然こんな…まだこ、婚約も正式にしておりませんのに…!」
慌ててエラディオから距離を取ろうとするが、エラディオがそれを許すはずもなくガッチリとナディアの腰をホールドしている。
それならばと少し仰け反り両手でエラディオの胸を押し、少しでも離れようと足掻いたが全く効果はない。
「婚約はお前が頷けば成立する。だからナディア、一緒にドルフィーニ国へ行くぞ。お前の父上に許可を取りにな」
「そ…」
そんな簡単に言わないでください、と言いかけて口ごもる。
確かにナディアの婚約に関しては、ナディアの希望を全面的に聞いてくれるとフィリップは言っていた。
だがそれは余計にナディアの気持ちを大きく揺さぶる。何故ならば自分が誰を気に入ったのか、それを自分の親に申告しないといけないからだ。そんな事をしないといけないのは、ナディアに取って地面に穴を掘って潜りたいくらいに恥ずかしい。
「…私、自分で言えるかしら」
「ん?」
「だって!エラディオ様の事を…す、好きだとか、両親に告白するなんて恥ずかしくて無理です!」
「…」
「…エラディオ様?」
突然固まったように動かなくなるエラディオにナディアが怪訝そうな目を向ける。が、エラディオが俯いているのでその表情は読めない。
まさか今のナディアの発言に気に障ったのかと思い、ナディアがおろおろと狼狽えた。
「エ、エラディオ様?あの、違うんです。言いたくないとかそういう事じゃなく、ずっと殿下の婚約者だったのでこういった事に慣れていない…」
「…う…かい」
「…は?」
「もう一回」
「え?」
エラディオの意図が分からずナディアが思わずきょとんとしてしまう。そしてコテリと首を傾げると、エラディオが片手で自分の顔を覆い、そして手の隙間からナディアをチラリと覗き見た。
「もう一回言ってくれ」
「え…と、何をでしょう?」
「…好きだと、今言っただろう?もう一回言ってくれ」
「…!」
今度は驚いて目を見開く。
好きだなんて言っただろうかと考え、さっきの言葉を思い出した。
「そ、そういう事は強要するような事では…」
「だが聞きたい。俺はお前が好きだ。お前は?」
「う…」
「ナディア、教えろ」
よく見ると顔は覆って隠しているが、ほんのりと赤くなっているのが分かる。
エラディオも照れていると言う事が分かり、ナディアの心が少し軽くなった。
「…好き、ですわ」
妙にストンと心に馴染む。
色々と理由をつけてある意味否定していた気持ちだが、これは確かな気持ちだ。
素直になれないのは仕方がない。隙を見せないように今まで気を張っていたし、ジョバンニも全く甘えさせてくれなかった。それどころかナディアを蔑ろにしていたのだから。
だからこそ、男性に隙を見せる事は絶対にしたくなかった。ましてや、心を奪われるなんてもってのほかだ。
「…婚約破棄をしてから、私の心は自由になりましたわ。それまでは男性とは一線を引いていましたし。…ですが、エラディオ様は…そんな私の心の中に遠慮なく入ってきましたので、最初は戸惑いました」
「…」
「ですが、恋とは落ちるものとは上手く言ったものですわよね。こういうのは理屈ではないと、エラディオ様に教えていただきました」
フワリと嬉しそうに微笑みエラディオを見つめると、エラディオの体がガクリと崩れる。そしてテーブルに突っ伏すと、突然「あああああ!!」と大声を上げた。
「エ、エラディオ様!?どうなさいました!?」
「ちょっ…待て…、今は無理だ…!」
「はい?え、カルテ様!どなたかいらっしゃいませんか!?」
「呼ぶな、大丈夫だ…!」
「ですが…」
どう見ても大丈夫そうには見えないが、エラディオがそう言うのならとナディアが黙る。
そしてしばらく悶絶していたエラディオが落ち着くのを待つと、ようやく平静を取り戻したらしいエラディオが顔を上げた。
「はぁー…危なかったぜ…。危うく星になるところだった」
「はい!?そんなに苦しかったのですか!?でしたらやはりカルテ様をお呼びするべきでしたのに…!」
「あー違う違う、お前が可愛すぎて悶絶死しそうだっただけ」
「え」
今のは聞き間違いだろうか。可愛すぎて悶絶死とは何だ?
「あの、頭の方は大丈夫です?」
「辛辣だな!大丈夫だっつの!!」
「そうですか。それなら安心しましたわ」
「…お前、本当に俺が好きなのかよ?」
「それは…」
ジトっとみられてナディアが後ずさるが、ソファに座っている状態なのでそれ程逃げられず。
エラディオがじーっと見つめて来るせいでじわじわと再び顔が赤くなる。
「…先程も好きだと申し上げましたわ」
「!!!!」
ガン!と大きな音を立ててエラディオが机に頭をぶつけた。
びっくりしたが、それよりも…
「あの、頭の方は大丈夫です?」
「その聞き方をやめてくれ!」
「ですが今思いっきり打ちましたわよね?痛いのでは…」
「むしろ痛くしてんだよ!ったく、俺の理性に感謝してほしいくらいだ」
「はあ…?」
首を傾げるナディアが可愛く見えるのは仕方がない。
何度も思うがあのパーティーでのナディアと今のナディアでは随分と様子が違う。
あの一年前の、王宮の庭園で盛大なくしゃみをしていたナディアが今目の前にいると思うと、嬉しさが込み上げてくる。
「とにかく!」
「は、はいっ」
気を引き締め直すようにエラディオがパンと手を叩くと、ナディアも姿勢を正した。
「ドルフィーニ国へは一緒に行く。その際は盛大に護衛を付けて大所帯で行くからな」
「まさか…」
エラディオのセリフにナディアが目を丸くする。それをニヤリと不敵に笑ったエラディオは、ナディアの予想していた言葉を口にした。
「ああ。ザクセンの王族が婚約者と一緒に婚約者の国へ帰郷するんだ。盛大にしねぇと恰好つかねぇだろ」
「ええええええええ」
これはまずい。というか、やっぱりまずい。
ローデウェイクともマティアスとも婚約するつもりはないが、まだ両親に告げていないのだ。
「せ、せめてお父様に手紙を書かせてください!」
これだけは譲れないとばかりにナディアがエラディオに進言すると、エラディオは意外とあっさりと承諾した。
「いいぜ。ただし手紙と同時に着くかもしれねぇぜ」
「何てこと…」
これはレイナードにも怒られそうだ。母はきっと喜ぶだろうが、父は複雑な顔をするだろう。レイナードはひょっとしたらローデウェイクと友人と言う事もあって、彼を推す気かもしれない。
けれどナディアは決めたのだ。
ジョバンニ達から逃げるのも終わりにするし、エラディオに対する気持ちも認めると。
「分かりましたわ、エラディオ様。私も腹をくくりますわ。エラディオ様に全面的に頼ってしまいますが、驚くくらいに盛大に帰国いたしましょう」
そう言って不敵に笑うナディアに思わず見惚れそうになったエラディオは、必死に表情を引き締めて頷く。
そして、準備が整いゾーラの街を出発したのは、それから3日後の事だった。
「好きだ」
触れていた耳に囁くようにエラディオが呟く。
その瞬間、ナディアの心臓が大きく跳ねた。
「お前が好きだ、ナディア。お前を誰にも渡したくないし、今すぐにでもお前に触れたい」
「エラディオ様、それは…」
「お前が俺を頼って来てくれた事も死ぬほど嬉しかった。なあ、ナディア。お前が今俺に教えてくれた気持ちは、俺が好きだって言ってるのと同じだと気付いているのか?」
「…!」
ハッとなって驚くと同時に、エラディオの腕がナディアの腰に回される。そのままグッと引き寄せられ、ナディアはエラディオに倒れ込むように体を密着させた。
「エ、エラディオ様、ち、近いです…っ」
「ナディア、こっち向け」
そう言ってナディアの顎をすくい、上を向かせる。
「え…」
突然の事に頭がついていかないナディアだったが、ふっと目の前が暗くなった。
「…!」
エラディオが覆いかぶさるように顔を寄せ、ナディアに口づけをしたのだ。
(う、嘘…!)
驚いて身を引こうとするが、片手はナディアの腰をがっちりと掴み、もう片方の手でナディアの顎を固定している。食むように何度も唇を奪われ、最後には唇をペロリと舐められた。
「…っ、エ、エラディオ様…っ、い、今何を…」
「しっ、ほら、目を瞑れ」
「え、んっ…!」
再び唇を奪われ、ナディアの頭の中はパニックだ。
ようやく長い口づけが終わった時には、ナディアはぐったりとしていた。
「エラディオ様…」
少し息が上がり、顔も熱い。目も潤んでしまって体にも力が入らない。けれど非難するつもりでエラディオを睨みつけると、エラディオは逆にゴクリと喉を鳴らした。
「その表情はマズイぜ、ナディア。煽ってるようにしか見えない」
「あ、あああ煽るだなんて!これは怒ってるんです!」
「怒る?何故だ」
「と、突然こんな…まだこ、婚約も正式にしておりませんのに…!」
慌ててエラディオから距離を取ろうとするが、エラディオがそれを許すはずもなくガッチリとナディアの腰をホールドしている。
それならばと少し仰け反り両手でエラディオの胸を押し、少しでも離れようと足掻いたが全く効果はない。
「婚約はお前が頷けば成立する。だからナディア、一緒にドルフィーニ国へ行くぞ。お前の父上に許可を取りにな」
「そ…」
そんな簡単に言わないでください、と言いかけて口ごもる。
確かにナディアの婚約に関しては、ナディアの希望を全面的に聞いてくれるとフィリップは言っていた。
だがそれは余計にナディアの気持ちを大きく揺さぶる。何故ならば自分が誰を気に入ったのか、それを自分の親に申告しないといけないからだ。そんな事をしないといけないのは、ナディアに取って地面に穴を掘って潜りたいくらいに恥ずかしい。
「…私、自分で言えるかしら」
「ん?」
「だって!エラディオ様の事を…す、好きだとか、両親に告白するなんて恥ずかしくて無理です!」
「…」
「…エラディオ様?」
突然固まったように動かなくなるエラディオにナディアが怪訝そうな目を向ける。が、エラディオが俯いているのでその表情は読めない。
まさか今のナディアの発言に気に障ったのかと思い、ナディアがおろおろと狼狽えた。
「エ、エラディオ様?あの、違うんです。言いたくないとかそういう事じゃなく、ずっと殿下の婚約者だったのでこういった事に慣れていない…」
「…う…かい」
「…は?」
「もう一回」
「え?」
エラディオの意図が分からずナディアが思わずきょとんとしてしまう。そしてコテリと首を傾げると、エラディオが片手で自分の顔を覆い、そして手の隙間からナディアをチラリと覗き見た。
「もう一回言ってくれ」
「え…と、何をでしょう?」
「…好きだと、今言っただろう?もう一回言ってくれ」
「…!」
今度は驚いて目を見開く。
好きだなんて言っただろうかと考え、さっきの言葉を思い出した。
「そ、そういう事は強要するような事では…」
「だが聞きたい。俺はお前が好きだ。お前は?」
「う…」
「ナディア、教えろ」
よく見ると顔は覆って隠しているが、ほんのりと赤くなっているのが分かる。
エラディオも照れていると言う事が分かり、ナディアの心が少し軽くなった。
「…好き、ですわ」
妙にストンと心に馴染む。
色々と理由をつけてある意味否定していた気持ちだが、これは確かな気持ちだ。
素直になれないのは仕方がない。隙を見せないように今まで気を張っていたし、ジョバンニも全く甘えさせてくれなかった。それどころかナディアを蔑ろにしていたのだから。
だからこそ、男性に隙を見せる事は絶対にしたくなかった。ましてや、心を奪われるなんてもってのほかだ。
「…婚約破棄をしてから、私の心は自由になりましたわ。それまでは男性とは一線を引いていましたし。…ですが、エラディオ様は…そんな私の心の中に遠慮なく入ってきましたので、最初は戸惑いました」
「…」
「ですが、恋とは落ちるものとは上手く言ったものですわよね。こういうのは理屈ではないと、エラディオ様に教えていただきました」
フワリと嬉しそうに微笑みエラディオを見つめると、エラディオの体がガクリと崩れる。そしてテーブルに突っ伏すと、突然「あああああ!!」と大声を上げた。
「エ、エラディオ様!?どうなさいました!?」
「ちょっ…待て…、今は無理だ…!」
「はい?え、カルテ様!どなたかいらっしゃいませんか!?」
「呼ぶな、大丈夫だ…!」
「ですが…」
どう見ても大丈夫そうには見えないが、エラディオがそう言うのならとナディアが黙る。
そしてしばらく悶絶していたエラディオが落ち着くのを待つと、ようやく平静を取り戻したらしいエラディオが顔を上げた。
「はぁー…危なかったぜ…。危うく星になるところだった」
「はい!?そんなに苦しかったのですか!?でしたらやはりカルテ様をお呼びするべきでしたのに…!」
「あー違う違う、お前が可愛すぎて悶絶死しそうだっただけ」
「え」
今のは聞き間違いだろうか。可愛すぎて悶絶死とは何だ?
「あの、頭の方は大丈夫です?」
「辛辣だな!大丈夫だっつの!!」
「そうですか。それなら安心しましたわ」
「…お前、本当に俺が好きなのかよ?」
「それは…」
ジトっとみられてナディアが後ずさるが、ソファに座っている状態なのでそれ程逃げられず。
エラディオがじーっと見つめて来るせいでじわじわと再び顔が赤くなる。
「…先程も好きだと申し上げましたわ」
「!!!!」
ガン!と大きな音を立ててエラディオが机に頭をぶつけた。
びっくりしたが、それよりも…
「あの、頭の方は大丈夫です?」
「その聞き方をやめてくれ!」
「ですが今思いっきり打ちましたわよね?痛いのでは…」
「むしろ痛くしてんだよ!ったく、俺の理性に感謝してほしいくらいだ」
「はあ…?」
首を傾げるナディアが可愛く見えるのは仕方がない。
何度も思うがあのパーティーでのナディアと今のナディアでは随分と様子が違う。
あの一年前の、王宮の庭園で盛大なくしゃみをしていたナディアが今目の前にいると思うと、嬉しさが込み上げてくる。
「とにかく!」
「は、はいっ」
気を引き締め直すようにエラディオがパンと手を叩くと、ナディアも姿勢を正した。
「ドルフィーニ国へは一緒に行く。その際は盛大に護衛を付けて大所帯で行くからな」
「まさか…」
エラディオのセリフにナディアが目を丸くする。それをニヤリと不敵に笑ったエラディオは、ナディアの予想していた言葉を口にした。
「ああ。ザクセンの王族が婚約者と一緒に婚約者の国へ帰郷するんだ。盛大にしねぇと恰好つかねぇだろ」
「ええええええええ」
これはまずい。というか、やっぱりまずい。
ローデウェイクともマティアスとも婚約するつもりはないが、まだ両親に告げていないのだ。
「せ、せめてお父様に手紙を書かせてください!」
これだけは譲れないとばかりにナディアがエラディオに進言すると、エラディオは意外とあっさりと承諾した。
「いいぜ。ただし手紙と同時に着くかもしれねぇぜ」
「何てこと…」
これはレイナードにも怒られそうだ。母はきっと喜ぶだろうが、父は複雑な顔をするだろう。レイナードはひょっとしたらローデウェイクと友人と言う事もあって、彼を推す気かもしれない。
けれどナディアは決めたのだ。
ジョバンニ達から逃げるのも終わりにするし、エラディオに対する気持ちも認めると。
「分かりましたわ、エラディオ様。私も腹をくくりますわ。エラディオ様に全面的に頼ってしまいますが、驚くくらいに盛大に帰国いたしましょう」
そう言って不敵に笑うナディアに思わず見惚れそうになったエラディオは、必死に表情を引き締めて頷く。
そして、準備が整いゾーラの街を出発したのは、それから3日後の事だった。
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