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ザクセン国の王弟殿下
秘密会議
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工業協会のカフェで一通り会話をした後、エラディオ達もナディアが宿泊しているホテルにチェックインした。
お互いに同じ宿に居た方が出発時間も合わせやすい。とは言え、ただエラディオがナディアと一緒にいたいのが一番の理由だったが。
と言う訳で、夕食は同席して過ごしたが、その後ナディアはさっさと部屋に引っ込んでしまった。疲れたと言われれば文句も言えない為仕方ないのだが。
「ザクセン王弟殿下」
ふいにオブライエンから声をかけられ、エラディオが視線を向ける。
こんな場所で王弟殿下と呼ばれた為に一瞬表情を歪ませるが、オブライエンの声が小さかったおかげで周囲に聞かれてはいないようだ。
「お忍びだ。エラディオでいい」
「ではエラディオ様。少し話がございますがよろしいでしょうか?」
「いいぜ。ここでするか?」
「いえ、私の部屋に行きませんか?」
「分かった」
「おい、エラディオ」
あっさりと快諾するエラディオにバルテルが思わず声をかける。が、オブライエンが「コーレイン殿もご一緒で構いませんよ」と告げた為、二人は護衛を部屋の外に待機させてオブライエンの部屋に入った。
部屋に入るとチャドの姿もあり、相部屋だと気付く。
普通は護衛なのだから、一人一部屋の訳はない。そしておそらく彼等の隣の部屋がナディアの部屋だ。
「それで、話って何だ?」
ドカッとソファに座り、エラディオがオブライエンに問いかける。するとオブライエンも動じる事なくニコリと二人に笑顔を向けた。
「単刀直入に言います。我々は今、追われています」
「…」
「誰に、とは聞かないのですか?」
「まぁ、聞いてもいいが」
言う気があるのなら言うだろう。そういう態度でじっとオブライエンを眺める。すると隣にいたチャドが憎々し気な表情を浮かべて吐き捨てるように呟いた。
「カサレス公爵…いや、元カサレス公爵が失脚した事はご存知ですか?」
「ああ」
「奴は身分を剥奪されましたが、姑息にもアルダーソン伯爵の元へ身を寄せているそうです。そして愚かにもお嬢様を狙っています」
「逆恨みか?」
「逆恨みをする事すら愚かだと思いませんか?」
この様子だとチャドは随分とご立腹のようだ。
まあそうだろう。自分が慕っている女性が理不尽な理由で命を狙われているのだ。
「この件に関してはサルトレッティ公爵様が動いていますので、すぐに解決するでしょう。ですが他にもお嬢様を追いかけている輩がいるので困っているんですよ」
「ジョバンニか?」
「ご名答です。正確にはジョバンニ殿下とその仲間達ですね」
「何だよ、その愉快な呼び方は」
オブライエンが肩を竦めている隣で、チャドは今にも唾を吐きそうな顔だ。さすがに王族であるエラディオの前ではやらないだろうが、そのくらい怒っているのはものすごく伝わってくる。
そして、オブライエンの意図がはっきりとしないのを疑問に思ったバルテルが口を挟んできた。
「単刀直入と言ってますが、それを我々に伝えてどうしたいんでしょう?ハッキリと言ってもらえますか?」
バルテルがオブライエンに問いかけると、オブライエンはチャドの顔を一度見た後、エラディオに向き直り、そして跪いた。
「お、おい」
「エラディオ王弟殿下。このような事を貴方様にお願いできるような立場ではないのは理解しております。ですが、我らがお嬢様を安全な場所で匿っていただけないでしょうか?」
「え…」
ちょっと予想もしていなかった言葉にエラディオが目を瞠る。それはバルテルも同じだったようで、思わず二人は顔を見合わせた。
「…殿下が公女様を匿うのは構いませんが、そうなるとお二人の婚約が決まってしまいますよ」
探るような眼で二人を見据えてバルテルが告げると、二人はあっさりと頷いた。
「数ある求婚の中で、最も最良のお相手だと思っておりますので、何ら問題はありませんよ」
オブライエンが笑顔で答えたが、エラディオは隣のチャドに視線を向ける。
「お前はいいのかよ?ナディアを好きなんだろ」
「俺の意見は関係ありません。全てお嬢様の安全が優先ですので」
「番犬じゃなくて忠犬だったか」
「何とでも仰ってください。それよりもしつこく追い回す馬鹿男達をなんとかしてほしいですね」
「それはそれで問題ですが…」
バルテルが口を挟む。
「カサレス元公爵の目的はなんでしょう?確かにサルトレッティ公爵家を逆恨みはしてるでしょうけど、今さら公女様を狙った所でどうにもならないでしょう」
「コーレイン殿の疑問は尤もです」
オブライエンが頷き、説明を始めた。
「そもそもがサルトレッティ家の失脚目的で、殿下に女をあてがったと聞いています」
「だがアルダーソン伯爵令嬢とジョバンニを婚姻させるのを狙ってたんじゃねえのか?」
「確かにそうする事によって、派閥の発言力を強める事はできますが、それだと公爵自身が直接政治に干渉しずらいですからね。最初からジョバンニ殿下を失脚させ、ヴェロニカ王女を女王にし、息子を王配にするつもりだったようです」
「そっちがマジで本命だったのか」
「アルダーソン伯爵には隠していたようですが」
それはそうだろう。アルダーソン伯爵は娘を王妃にすると言う野望が叶う方がいいに決まっている。
それがまさか消去法で、最悪そうなればましだと思われてるとは夢にも思わないだろう。
「お嬢様を狙う理由は、カサレス元公爵の領地がお嬢様名義になったからでしょう」
「は?一令嬢が公爵家の領地を下賜されただと?」
「慰謝料だそうです」
「嘘だろ…」
それが真実なら、男が余計に群がるのも理解できる。けれど疑問が残る。
「ナディアを殺しても領地は戻らねぇだろ?」
カサレス元公爵は身分を剥奪された身だし、そもそも他人が所有している領地を手に入れる事は無理だろう。
所有権の関係もあれば、国に届けた時に承認が下りるとは思えないからだ。
エラディオがそう告げると、オブライエンとチャドが顔を見合せ、そして苦笑した。
「違いますよ。お嬢様は命を狙われてるのではなく、貞操を狙われてるんです」
「何だって」
「お嬢様を手にいれれば、領地も富も得られますから」
お互いに同じ宿に居た方が出発時間も合わせやすい。とは言え、ただエラディオがナディアと一緒にいたいのが一番の理由だったが。
と言う訳で、夕食は同席して過ごしたが、その後ナディアはさっさと部屋に引っ込んでしまった。疲れたと言われれば文句も言えない為仕方ないのだが。
「ザクセン王弟殿下」
ふいにオブライエンから声をかけられ、エラディオが視線を向ける。
こんな場所で王弟殿下と呼ばれた為に一瞬表情を歪ませるが、オブライエンの声が小さかったおかげで周囲に聞かれてはいないようだ。
「お忍びだ。エラディオでいい」
「ではエラディオ様。少し話がございますがよろしいでしょうか?」
「いいぜ。ここでするか?」
「いえ、私の部屋に行きませんか?」
「分かった」
「おい、エラディオ」
あっさりと快諾するエラディオにバルテルが思わず声をかける。が、オブライエンが「コーレイン殿もご一緒で構いませんよ」と告げた為、二人は護衛を部屋の外に待機させてオブライエンの部屋に入った。
部屋に入るとチャドの姿もあり、相部屋だと気付く。
普通は護衛なのだから、一人一部屋の訳はない。そしておそらく彼等の隣の部屋がナディアの部屋だ。
「それで、話って何だ?」
ドカッとソファに座り、エラディオがオブライエンに問いかける。するとオブライエンも動じる事なくニコリと二人に笑顔を向けた。
「単刀直入に言います。我々は今、追われています」
「…」
「誰に、とは聞かないのですか?」
「まぁ、聞いてもいいが」
言う気があるのなら言うだろう。そういう態度でじっとオブライエンを眺める。すると隣にいたチャドが憎々し気な表情を浮かべて吐き捨てるように呟いた。
「カサレス公爵…いや、元カサレス公爵が失脚した事はご存知ですか?」
「ああ」
「奴は身分を剥奪されましたが、姑息にもアルダーソン伯爵の元へ身を寄せているそうです。そして愚かにもお嬢様を狙っています」
「逆恨みか?」
「逆恨みをする事すら愚かだと思いませんか?」
この様子だとチャドは随分とご立腹のようだ。
まあそうだろう。自分が慕っている女性が理不尽な理由で命を狙われているのだ。
「この件に関してはサルトレッティ公爵様が動いていますので、すぐに解決するでしょう。ですが他にもお嬢様を追いかけている輩がいるので困っているんですよ」
「ジョバンニか?」
「ご名答です。正確にはジョバンニ殿下とその仲間達ですね」
「何だよ、その愉快な呼び方は」
オブライエンが肩を竦めている隣で、チャドは今にも唾を吐きそうな顔だ。さすがに王族であるエラディオの前ではやらないだろうが、そのくらい怒っているのはものすごく伝わってくる。
そして、オブライエンの意図がはっきりとしないのを疑問に思ったバルテルが口を挟んできた。
「単刀直入と言ってますが、それを我々に伝えてどうしたいんでしょう?ハッキリと言ってもらえますか?」
バルテルがオブライエンに問いかけると、オブライエンはチャドの顔を一度見た後、エラディオに向き直り、そして跪いた。
「お、おい」
「エラディオ王弟殿下。このような事を貴方様にお願いできるような立場ではないのは理解しております。ですが、我らがお嬢様を安全な場所で匿っていただけないでしょうか?」
「え…」
ちょっと予想もしていなかった言葉にエラディオが目を瞠る。それはバルテルも同じだったようで、思わず二人は顔を見合わせた。
「…殿下が公女様を匿うのは構いませんが、そうなるとお二人の婚約が決まってしまいますよ」
探るような眼で二人を見据えてバルテルが告げると、二人はあっさりと頷いた。
「数ある求婚の中で、最も最良のお相手だと思っておりますので、何ら問題はありませんよ」
オブライエンが笑顔で答えたが、エラディオは隣のチャドに視線を向ける。
「お前はいいのかよ?ナディアを好きなんだろ」
「俺の意見は関係ありません。全てお嬢様の安全が優先ですので」
「番犬じゃなくて忠犬だったか」
「何とでも仰ってください。それよりもしつこく追い回す馬鹿男達をなんとかしてほしいですね」
「それはそれで問題ですが…」
バルテルが口を挟む。
「カサレス元公爵の目的はなんでしょう?確かにサルトレッティ公爵家を逆恨みはしてるでしょうけど、今さら公女様を狙った所でどうにもならないでしょう」
「コーレイン殿の疑問は尤もです」
オブライエンが頷き、説明を始めた。
「そもそもがサルトレッティ家の失脚目的で、殿下に女をあてがったと聞いています」
「だがアルダーソン伯爵令嬢とジョバンニを婚姻させるのを狙ってたんじゃねえのか?」
「確かにそうする事によって、派閥の発言力を強める事はできますが、それだと公爵自身が直接政治に干渉しずらいですからね。最初からジョバンニ殿下を失脚させ、ヴェロニカ王女を女王にし、息子を王配にするつもりだったようです」
「そっちがマジで本命だったのか」
「アルダーソン伯爵には隠していたようですが」
それはそうだろう。アルダーソン伯爵は娘を王妃にすると言う野望が叶う方がいいに決まっている。
それがまさか消去法で、最悪そうなればましだと思われてるとは夢にも思わないだろう。
「お嬢様を狙う理由は、カサレス元公爵の領地がお嬢様名義になったからでしょう」
「は?一令嬢が公爵家の領地を下賜されただと?」
「慰謝料だそうです」
「嘘だろ…」
それが真実なら、男が余計に群がるのも理解できる。けれど疑問が残る。
「ナディアを殺しても領地は戻らねぇだろ?」
カサレス元公爵は身分を剥奪された身だし、そもそも他人が所有している領地を手に入れる事は無理だろう。
所有権の関係もあれば、国に届けた時に承認が下りるとは思えないからだ。
エラディオがそう告げると、オブライエンとチャドが顔を見合せ、そして苦笑した。
「違いますよ。お嬢様は命を狙われてるのではなく、貞操を狙われてるんです」
「何だって」
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