39 / 89
ザクセン国の王弟殿下
忠犬だと思っていたら
しおりを挟む
「お前…」
ナディアから引き剥がした護衛のチャドを見て、確か以前もナディアとの間に入ってきたな、と思いだす。
二人はしばらくじっと睨みあい、そしてエラディオが先に折れた。
「悪かった。気を付ける」
「お願いします」
エラディオが謝罪するとチャドの空気も和らぐ。至極真面目な性格なのか、番犬と言える程忠実なようだ。
そんな二人を見てオブライエンが苦笑を漏らし、そしてエラディオに進言した。
「ザクセン王弟殿下、とりあえずここは目立ちますので、あちらのカフェスペースにでも行きましょう」
「ああ、そうだな。ナディア嬢、手を」
「は、はい」
おずおずとエラディオの手に自分の手をそっと乗せたナディアは、何故かどこか落ち着きがないようにも見える。これはひょっとすると脈があるのではと期待しそうになるが、相手は何しろあのナディアだ。まだまだ油断はできない。
今回の旅に同行して、彼女の心をこちらに向けなければいけないのだ。その為にはナディアの護衛の二人とお付きの侍女を味方にしないといけないだろう。
チラリと侍女を見ると、こちらを見て嬉しそうな顔をしている。あの表情なら多分エラディオの事を友好的に思っているのだろう。侍女はクリアしている気がする。
今度はオブライエンに視線を向けた。するとオブライエンもこちらをじっと見ていたようで、視線が合うと静かに微笑まれた。何だろうか、大人の余裕を感じる。
(俺も20歳なんだが…)
オブライエンは御年28歳の独身男性だ。聞くとチャドも独身で、年齢はナディアの一つ年上だそうだ。そう聞くとこの組み合わせでの旅はどうかと思う。
そして隣を歩くナディアに視線を向けると、エラディオの視線を感じたらしく彼女もこちらを見た。
「何でしょうか?」
きょとんとした顔で問われ、エラディオがぐっと言葉を詰まらせる。
(何だよその表情は。可愛すぎるだろ)
旅先の解放感からか、先程からナディアの仕草や表情はどこかあどなく、そして心から楽しんでいるように見える。ドルフィーニ国での凛とした女性のイメージは残しつつ、年相応の少女の姿にエラディオの心臓も忙しい。
カフェスペースまで移動すると、ナディアとエラディオが向かい合って座る。バルテルやオブライエン達は別の席に座り、二人の様子を伺っている。そんな中、エラディオは早速ナディアに謝罪した。
「先に謝っておく。すまん」
「えっ?」
一体何を謝られているのか分かっていないナディアが困惑すると、エラディオが言いにくそうにポツリと呟く。
「…ナディア嬢への婚約の申し込みを、兄上からドルフィーニ国の国王陛下にも送ってもらった」
「…!」
「サルトレッティ公爵には謝罪の手紙を送ったが、ナディア嬢が何と言おうと婚約を成立させるぜ」
「それは…随分と強引ですわね」
「ナディア嬢の気持ちを待たずに悪かったとは思ってる。だが、うかうかして他の男に取られたらたまんねぇからな。サルトレッティ公爵家に釣書が山積みになってるのも知ってるぜ」
実際ジョバンニが謝罪に訪問した時にもすでに山積みだったのだ。そして、エラディオが懸念している事はまだある。
「君がドルフィーニ国での王妃教育を終わらせている事も俺にとっちゃ問題だ。他国の婚約者のいない王族からも婚約の打診が来る可能性があるだろ。そうすりゃ一番に名乗り出ねぇと、他の奴にナディア嬢を取られる」
「まさか、婚約破棄された傷物令嬢なんて、好き好んで迎えようなんて王族はエラディオ様くらいですわ」
「それならそれでいい。とにかく君は公爵令嬢なんだ。意に沿わない婚約でも結ばないといけねぇ事は普通にあるだろ。ならその相手は俺以外には譲らねぇ」
「エラディオ様…」
ナディアが目を瞠る。そこまで自分を求められると思ってはいなかったようだ。徐々に顔が赤く染まる。
「…お返事は、この旅を終えてからでもよろしいですか?」
ナディアが申し訳なさそうに告げると、エラディオも眉尻を下げる。
「勿論だ。だが、いい返事しか聞かねぇからな」
「まあ」
多分、十中八九断る事はしないだろう。ナディアがと言うよりも、ドルフィーニ国の国王がだ。自分の息子であるジョバンニが失態を犯したせいで、ジョバンニの信頼は地に落ちている。それに加えてナディアへの謝罪や賠償等、ジョバンニによって全てが無になってしまった王妃教育の事もある。
6年という長い月日を王家に嫁ぐ事だけを目標に教育を受けて来た令嬢だ。失った日は戻らず、そしてジョバンニによって奪われた名誉も回復するのは大変だ。
だが、エラディオという隣国の王弟が求婚してきた事によって、ナディアの名誉は回復する。培ってきた教育も存分に生かせる環境に身を置く事ができるのだ。
「…エラディオ様は、私の全てを知ってもまだお心をくれるのでしょうか」
「ん?」
ふと、ナディアが呟く。
エラディオがナディアを訝し気に眺めると、ナディアは少し寂し気に微笑んだ。
「6年間も側にいた婚約者には浮気されて捨てられたような女ですから、私はどこか欠陥があるのかもしれません」
「それはアイツが悪いだろ。欠陥があるとしたらジョバンニの方だ」
「それでも、もう捨てられるのは嫌なんです」
「俺は捨てねぇぞ」
間髪を入れずに答えると、ナディアが目を丸くする。そして不安げな視線を向け、すぐさま俯いてしまった。
「そんなの分からないじゃないですか」
悲しそうなナディアの横顔を見て、何故かエラディオの胸がズキリと痛んだ。以前ジョバンニがナディアが傷付く事はないと言っていたが、そんな事はないのだ。
ナディアは十分に傷ついている。けれどそれを気付かれないようにする事ができているのも、皮肉にも王妃教育のたまものだろう。
エラディオはナディアの手にそっと自分の手を乗せる。そしてぎゅっとナディアの手を握り、自分の想いを口にした。
「俺の気持ちを疑うな」
「エラディオ様…」
「はじまりなんてただのきっかけだ。だがこういう事は、好きだと思ったらもう止まらねぇものだ。ナディア嬢、いや、ナディアも俺に早く落ちてこい」
「そ、そんな事を言われても」
「いつまでも待つさ。俺はこう見えて我慢強いんだぜ」
そう言って悪戯っぽく笑って見せる。その笑顔にナディアも落ち着きを取り戻したのか、普段のナディアに戻っていた。
「まあ、ではお手並み拝見といたしますわ」
「ああ。しっかり受け止めてやるから安心して落ちてこい」
「うふふふ、それは心強いですわね」
「当然だ」
ようやくナディアに笑顔が戻ると、安心したのか護衛達の表情も和らぐ。かと思いきや、再びチャドが二人の間に入り、エラディオの手をナディアの手から引き剥がした。
さすがにその行動にはオブライエンも慌てる。
「おい、チャド。それはさすがにダメだ」
「何故ですか、団長。お嬢様にむやみに触れる輩がいれば、遠慮なく排除しろと旦那様からのご命令ですが」
「いや…お前は少し融通を覚えろ。ザクセン王弟殿下、申し訳ありません」
「まぁいいが、お前…チャドとか言ったな」
「はい」
さっきから色々と邪魔されるたびに気になっていた事を聞いてみる。
「お前、ナディアに惚れてんのか?」
「エ、エラディオ様!?何を…」
突然の質問にナディアが目を見開くが、慌てているのはナディアだけで。
当の本人であるチャドはしれっとした様子でエラディオに視線を向け、あっさりとそれに対して答えた。
「勿論です」
「え」
「へぇ…」
「おいチャド、お前…」
「え、チャドさん、そうだったんですか?」
それぞれの反応が違う中、チャドとエラディオの視線が交差する。
お互いに一歩も引かない様子で睨み合っていたが、エラディオがフッと表情を崩した。
「何だ、見る目があるじゃねぇか」
「どうも」
ポンポンとチャドの肩を叩き、ナディアに振り返る。
困った様子のナディアにエラディオは不敵な笑みを浮かべ、そしてチャドを指して口を開く。
「こういう奴が一番危ねぇんだ。覚えとけよナディア」
「え…っと、チャドはそういうんじゃないと思いますけど…」
「そういう所、危機感ねぇよな。まぁいいさ、ナディアの隣は誰にも渡さねぇし」
「いくら貴方が隣国の王族だったとしても、俺はお嬢様をお守りするのが役目ですので」
「ならお前はナディアを欲する事はないと誓えるか?」
じっとチャドを見据えて告げると、チャドはフッと表情を崩し
「それは無理ですね」
しれっと。
「とんだ番犬だな」
「どうも」
それはもう不敵な顔をして言ってのけたチャドと、それを不機嫌そうな表情を浮かべて眺めていたエラディオを、ナディアは信じられない思いで見つめていたのだった。
ナディアから引き剥がした護衛のチャドを見て、確か以前もナディアとの間に入ってきたな、と思いだす。
二人はしばらくじっと睨みあい、そしてエラディオが先に折れた。
「悪かった。気を付ける」
「お願いします」
エラディオが謝罪するとチャドの空気も和らぐ。至極真面目な性格なのか、番犬と言える程忠実なようだ。
そんな二人を見てオブライエンが苦笑を漏らし、そしてエラディオに進言した。
「ザクセン王弟殿下、とりあえずここは目立ちますので、あちらのカフェスペースにでも行きましょう」
「ああ、そうだな。ナディア嬢、手を」
「は、はい」
おずおずとエラディオの手に自分の手をそっと乗せたナディアは、何故かどこか落ち着きがないようにも見える。これはひょっとすると脈があるのではと期待しそうになるが、相手は何しろあのナディアだ。まだまだ油断はできない。
今回の旅に同行して、彼女の心をこちらに向けなければいけないのだ。その為にはナディアの護衛の二人とお付きの侍女を味方にしないといけないだろう。
チラリと侍女を見ると、こちらを見て嬉しそうな顔をしている。あの表情なら多分エラディオの事を友好的に思っているのだろう。侍女はクリアしている気がする。
今度はオブライエンに視線を向けた。するとオブライエンもこちらをじっと見ていたようで、視線が合うと静かに微笑まれた。何だろうか、大人の余裕を感じる。
(俺も20歳なんだが…)
オブライエンは御年28歳の独身男性だ。聞くとチャドも独身で、年齢はナディアの一つ年上だそうだ。そう聞くとこの組み合わせでの旅はどうかと思う。
そして隣を歩くナディアに視線を向けると、エラディオの視線を感じたらしく彼女もこちらを見た。
「何でしょうか?」
きょとんとした顔で問われ、エラディオがぐっと言葉を詰まらせる。
(何だよその表情は。可愛すぎるだろ)
旅先の解放感からか、先程からナディアの仕草や表情はどこかあどなく、そして心から楽しんでいるように見える。ドルフィーニ国での凛とした女性のイメージは残しつつ、年相応の少女の姿にエラディオの心臓も忙しい。
カフェスペースまで移動すると、ナディアとエラディオが向かい合って座る。バルテルやオブライエン達は別の席に座り、二人の様子を伺っている。そんな中、エラディオは早速ナディアに謝罪した。
「先に謝っておく。すまん」
「えっ?」
一体何を謝られているのか分かっていないナディアが困惑すると、エラディオが言いにくそうにポツリと呟く。
「…ナディア嬢への婚約の申し込みを、兄上からドルフィーニ国の国王陛下にも送ってもらった」
「…!」
「サルトレッティ公爵には謝罪の手紙を送ったが、ナディア嬢が何と言おうと婚約を成立させるぜ」
「それは…随分と強引ですわね」
「ナディア嬢の気持ちを待たずに悪かったとは思ってる。だが、うかうかして他の男に取られたらたまんねぇからな。サルトレッティ公爵家に釣書が山積みになってるのも知ってるぜ」
実際ジョバンニが謝罪に訪問した時にもすでに山積みだったのだ。そして、エラディオが懸念している事はまだある。
「君がドルフィーニ国での王妃教育を終わらせている事も俺にとっちゃ問題だ。他国の婚約者のいない王族からも婚約の打診が来る可能性があるだろ。そうすりゃ一番に名乗り出ねぇと、他の奴にナディア嬢を取られる」
「まさか、婚約破棄された傷物令嬢なんて、好き好んで迎えようなんて王族はエラディオ様くらいですわ」
「それならそれでいい。とにかく君は公爵令嬢なんだ。意に沿わない婚約でも結ばないといけねぇ事は普通にあるだろ。ならその相手は俺以外には譲らねぇ」
「エラディオ様…」
ナディアが目を瞠る。そこまで自分を求められると思ってはいなかったようだ。徐々に顔が赤く染まる。
「…お返事は、この旅を終えてからでもよろしいですか?」
ナディアが申し訳なさそうに告げると、エラディオも眉尻を下げる。
「勿論だ。だが、いい返事しか聞かねぇからな」
「まあ」
多分、十中八九断る事はしないだろう。ナディアがと言うよりも、ドルフィーニ国の国王がだ。自分の息子であるジョバンニが失態を犯したせいで、ジョバンニの信頼は地に落ちている。それに加えてナディアへの謝罪や賠償等、ジョバンニによって全てが無になってしまった王妃教育の事もある。
6年という長い月日を王家に嫁ぐ事だけを目標に教育を受けて来た令嬢だ。失った日は戻らず、そしてジョバンニによって奪われた名誉も回復するのは大変だ。
だが、エラディオという隣国の王弟が求婚してきた事によって、ナディアの名誉は回復する。培ってきた教育も存分に生かせる環境に身を置く事ができるのだ。
「…エラディオ様は、私の全てを知ってもまだお心をくれるのでしょうか」
「ん?」
ふと、ナディアが呟く。
エラディオがナディアを訝し気に眺めると、ナディアは少し寂し気に微笑んだ。
「6年間も側にいた婚約者には浮気されて捨てられたような女ですから、私はどこか欠陥があるのかもしれません」
「それはアイツが悪いだろ。欠陥があるとしたらジョバンニの方だ」
「それでも、もう捨てられるのは嫌なんです」
「俺は捨てねぇぞ」
間髪を入れずに答えると、ナディアが目を丸くする。そして不安げな視線を向け、すぐさま俯いてしまった。
「そんなの分からないじゃないですか」
悲しそうなナディアの横顔を見て、何故かエラディオの胸がズキリと痛んだ。以前ジョバンニがナディアが傷付く事はないと言っていたが、そんな事はないのだ。
ナディアは十分に傷ついている。けれどそれを気付かれないようにする事ができているのも、皮肉にも王妃教育のたまものだろう。
エラディオはナディアの手にそっと自分の手を乗せる。そしてぎゅっとナディアの手を握り、自分の想いを口にした。
「俺の気持ちを疑うな」
「エラディオ様…」
「はじまりなんてただのきっかけだ。だがこういう事は、好きだと思ったらもう止まらねぇものだ。ナディア嬢、いや、ナディアも俺に早く落ちてこい」
「そ、そんな事を言われても」
「いつまでも待つさ。俺はこう見えて我慢強いんだぜ」
そう言って悪戯っぽく笑って見せる。その笑顔にナディアも落ち着きを取り戻したのか、普段のナディアに戻っていた。
「まあ、ではお手並み拝見といたしますわ」
「ああ。しっかり受け止めてやるから安心して落ちてこい」
「うふふふ、それは心強いですわね」
「当然だ」
ようやくナディアに笑顔が戻ると、安心したのか護衛達の表情も和らぐ。かと思いきや、再びチャドが二人の間に入り、エラディオの手をナディアの手から引き剥がした。
さすがにその行動にはオブライエンも慌てる。
「おい、チャド。それはさすがにダメだ」
「何故ですか、団長。お嬢様にむやみに触れる輩がいれば、遠慮なく排除しろと旦那様からのご命令ですが」
「いや…お前は少し融通を覚えろ。ザクセン王弟殿下、申し訳ありません」
「まぁいいが、お前…チャドとか言ったな」
「はい」
さっきから色々と邪魔されるたびに気になっていた事を聞いてみる。
「お前、ナディアに惚れてんのか?」
「エ、エラディオ様!?何を…」
突然の質問にナディアが目を見開くが、慌てているのはナディアだけで。
当の本人であるチャドはしれっとした様子でエラディオに視線を向け、あっさりとそれに対して答えた。
「勿論です」
「え」
「へぇ…」
「おいチャド、お前…」
「え、チャドさん、そうだったんですか?」
それぞれの反応が違う中、チャドとエラディオの視線が交差する。
お互いに一歩も引かない様子で睨み合っていたが、エラディオがフッと表情を崩した。
「何だ、見る目があるじゃねぇか」
「どうも」
ポンポンとチャドの肩を叩き、ナディアに振り返る。
困った様子のナディアにエラディオは不敵な笑みを浮かべ、そしてチャドを指して口を開く。
「こういう奴が一番危ねぇんだ。覚えとけよナディア」
「え…っと、チャドはそういうんじゃないと思いますけど…」
「そういう所、危機感ねぇよな。まぁいいさ、ナディアの隣は誰にも渡さねぇし」
「いくら貴方が隣国の王族だったとしても、俺はお嬢様をお守りするのが役目ですので」
「ならお前はナディアを欲する事はないと誓えるか?」
じっとチャドを見据えて告げると、チャドはフッと表情を崩し
「それは無理ですね」
しれっと。
「とんだ番犬だな」
「どうも」
それはもう不敵な顔をして言ってのけたチャドと、それを不機嫌そうな表情を浮かべて眺めていたエラディオを、ナディアは信じられない思いで見つめていたのだった。
0
お気に入りに追加
364
あなたにおすすめの小説
そんなにその方が気になるなら、どうぞずっと一緒にいて下さい。私は二度とあなたとは関わりませんので……。
しげむろ ゆうき
恋愛
男爵令嬢と仲良くする婚約者に、何度注意しても聞いてくれない
そして、ある日、婚約者のある言葉を聞き、私はつい言ってしまうのだった
全五話
※ホラー無し
【完結160万pt】王太子妃に決定している公爵令嬢の婚約者はまだ決まっておりません。王位継承権放棄を狙う王子はついでに側近を叩き直したい
宇水涼麻
恋愛
ピンク髪ピンク瞳の少女が王城の食堂で叫んだ。
「エーティル様っ! ラオルド様の自由にしてあげてくださいっ!」
呼び止められたエーティルは未来の王太子妃に決定している公爵令嬢である。
王太子と王太子妃となる令嬢の婚約は簡単に解消できるとは思えないが、エーティルはラオルドと婚姻しないことを軽く了承する。
その意味することとは?
慌てて現れたラオルド第一王子との関係は?
なぜこのような状況になったのだろうか?
ご指摘いただき一部変更いたしました。
みなさまのご指摘、誤字脱字修正で読みやすい小説になっていっております。
今後ともよろしくお願いします。
たくさんのお気に入り嬉しいです!
大変励みになります。
ありがとうございます。
おかげさまで160万pt達成!
↓これよりネタバレあらすじ
第一王子の婚約解消を高らかに願い出たピンクさんはムーガの部下であった。
親類から王太子になることを強要され辟易しているが非情になれないラオルドにエーティルとムーガが手を差し伸べて王太子権放棄をするために仕組んだのだ。
ただの作戦だと思っていたムーガであったがいつの間にかラオルドとピンクさんは心を通わせていた。
幼馴染がそんなに良いなら、婚約解消いたしましょうか?
ルイス
恋愛
「アーチェ、君は明るいのは良いんだけれど、お淑やかさが足りないと思うんだ。貴族令嬢であれば、もっと気品を持ってだね。例えば、ニーナのような……」
「はあ……なるほどね」
伯爵令嬢のアーチェと伯爵令息のウォーレスは幼馴染であり婚約関係でもあった。
彼らにはもう一人、ニーナという幼馴染が居た。
アーチェはウォーレスが性格面でニーナと比べ過ぎることに辟易し、婚約解消を申し出る。
ウォーレスも納得し、婚約解消は無事に成立したはずだったが……。
ウォーレスはニーナのことを大切にしながらも、アーチェのことも忘れられないと言って来る始末だった……。
【完結】要らないと言っていたのに今更好きだったなんて言うんですか?
星野真弓
恋愛
十五歳で第一王子のフロイデンと婚約した公爵令嬢のイルメラは、彼のためなら何でもするつもりで生活して来た。
だが三年が経った今では冷たい態度ばかり取るフロイデンに対する恋心はほとんど冷めてしまっていた。
そんなある日、フロイデンが「イルメラなんて要らない」と男友達と話しているところを目撃してしまい、彼女の中に残っていた恋心は消え失せ、とっとと別れることに決める。
しかし、どういうわけかフロイデンは慌てた様子で引き留め始めて――
どうやら断罪対象はわたくしのようです 〜わたくしを下級貴族と勘違いされているようですが、お覚悟はよろしくて?〜
水都 ミナト
恋愛
「ヴァネッサ・ユータカリア! お前をこの学園から追放する! そして数々の罪を償うため、牢に入ってもらう!」
わたくしが通うヒンスリー王国の王立学園の創立パーティにて、第一王子のオーマン様が高らかに宣言されました。
ヴァネッサとは、どうやらわたくしのことのようです。
なんということでしょう。
このおバカな王子様はわたくしが誰なのかご存知ないのですね。
せっかくなので何の証拠も確証もない彼のお話を聞いてみようと思います。
◇8000字程度の短編です
◇小説家になろうでも公開予定です
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
「婚約を破棄したい」と私に何度も言うのなら、皆にも知ってもらいましょう
天宮有
恋愛
「お前との婚約を破棄したい」それが伯爵令嬢ルナの婚約者モグルド王子の口癖だ。
侯爵令嬢ヒリスが好きなモグルドは、ルナを蔑み暴言を吐いていた。
その暴言によって、モグルドはルナとの婚約を破棄することとなる。
ヒリスを新しい婚約者にした後にモグルドはルナの力を知るも、全てが遅かった。
婚約者は、今月もお茶会に来ないらしい。
白雪なこ
恋愛
婚約時に両家で決めた、毎月1回の婚約者同士の交流を深める為のお茶会。だけど、私の婚約者は「彼が認めるお茶会日和」にしかやってこない。そして、数ヶ月に一度、参加したかと思えば、無言。短時間で帰り、手紙を置いていく。そんな彼を……許せる?
*6/21続編公開。「幼馴染の王女殿下は私の元婚約者に激おこだったらしい。次期女王を舐めんなよ!ですって。」
*外部サイトにも掲載しています。(1日だけですが総合日間1位)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる