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婚約破棄後の公爵令嬢
こんな所で会うなんて
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レイナードがエルシオン領に来てから数日が経った。
相変わらずレイナードは帰る素振りを全く見せず、これまた何故かサルトレッティ領へ戻らずに滞在しているオブライエン騎士団長に稽古をつけてもらっていた。
「何なのかしらね…」
二人の様子を眺めていたナディアだったが、その隣でオルガが楽しそうな笑みを浮かべている。
「それはしょうがないですよ。だってお嬢様がこちらにいらっしゃるのに、騎士団長様が向こうへ戻る訳ないです」
「いやいや、領都を守る方が大切でしょう?騎士団長が戻らなかったら向こうが大変じゃない」
「大丈夫じゃないですか?何も優秀なのは騎士団長様だけではないですし」
「それはそうでしょうけど」
何だか釈然としないが、頑なに帰ろうとしないのだから仕方がない。
それに騎士団長が戻らないからと、一緒に来た騎士達も全員ここに残っている。エルシオン領には騎士団はないが、一応護衛兵士は配備している。だから戻って大丈夫だと伝えたのだが、ナディアを残して帰れないと言ってきかなかった。
「愛されてますよね、お嬢様は」
「いやいや、違うでしょ。絶対お父様の指示に決まってるわ」
「それも公爵様の愛ですね」
「いやもう…否定するのも面倒になってきたわ…」
護衛兵士達の訓練所を騎士団も使う形になっているが、どうやらエルシオン領の護衛兵士達もサルトレッティ領の騎士団に憧れているようで、嫌がるどころか喜びまくっているのだ。
「これを機に、エルシオン領にも騎士団を作るそうですよ」
「…もう好きにして」
どうせ領の運営には口出しする権利はないのだ。父であるフィリップがそうすると決めているのなら、それに従うしかない。オブライエン騎士団長が帰らないのも、ここの騎士団の編成や訓練等があるからと言うのも理由の一つだろう。
間違っても自分の為ではないと思いたい。
「…ちょっと外出しようかしら」
「いいですね!ではお仕度します」
実は先日エルシオン領の養蜂園で蜂蜜を使った化粧品とハンドクリーム、それに女王蜂の蜜で作った若見えのサプリメントを見せてもらったのだが、それがとてもいい品物だったのでクエントが予想以上に食いついたのだ。
特にサプリメントは一つの巣から少量しか採れない女王蜂のみが食す事ができる特別な蜜を使っていて、モニターした30代と40代の女性が信じられないくらい若々しかった事から、貴族女性に高く売りつけようと張り切っていたのが忘れられない。
当面はナディアの母であるサルトレッティ公爵夫人に使用してもらい、社交界で広めてもらう算段だそうだ。
そうこうしているうちに準備は整い、ナディアはオルガを伴って馬車に乗り込む。
護衛を数人連れての外出だが、そこは公爵令嬢なので仕方ないだろう。
馬車を走らせること数十分でエルシオン領の街に到着する。
今日街に来た目的は、書店で植物図鑑を買う事だった。
「植物図鑑なんて何をするんですか?」
オルガが不思議そうに尋ねる。それをナディアは悪戯っぽく笑って見せ、手に取った図鑑を眺めながら答えた。
「このエルシオン領って農作物の生産が多いでしょ?他領にも随分卸してるんだけど、他の物も生産したらもっと領地が潤うかなって思って」
「あ、だから蜂蜜の化粧品やサプリメントを?」
「うん。でもそれだけだと養蜂園の人達しか儲からないでしょ?今度は農家の人達にも作れる他の何かがないか探そうと思ったのよ。エルシオン領って遊ばせてる土地も結構あるからね」
「じゃあ未管理の土地を領主として買い取るって事ですか?」
「そうよ。それと手付かずの土地は新しく開拓して、人を雇って何かを作ろうかなって」
オルガに説明しながらも何冊かの植物の図鑑やら本やらを手に取り、どんどんと乗せていく。それをオルガが慌てて何冊か受け取り、一緒に店主のカウンターまで運んだ。
会計を済ませて書店から出ると、侍従が購入した本を受け取って馬車に丁寧に積み込む。それを眺めながら周囲を見渡し、目についた屋台に向かってナディアが歩き出した。
「お嬢様?」
「ね、オルガ。喉乾かない?あの屋台で果実水が売ってるから買いましょうよ」
「それなら私が買ってきますよ。お嬢様はこちらのベンチでお待ちください」
「そう?じゃあお願いね」
ここであまり意地を張って自分が買いに行くと言っても、オルガが絶対譲らないだろう。それが分かっていたナディアは素直にオルガの申し出を受け、ベンチに腰を下ろした。
そして何となく視線を上げて空を眺めるように上を向いていると、フッと視界が急に陰る。驚く暇もなく、背後から覗き込むように見知った顔が視界に入ってきた。
「うわ、びっくりしたぜ。まさか本当に会えるとは」
「…っ!?え、ザ、ザクセン王弟殿下…!?」
ベンチの後ろに立っていたエラディオが、ナディアを頭上から覗き込んでいる。それに驚いたナディアは思わず椅子からずり落ちそうになった。
が、エラディオがすぐにナディアの前に回り込み、ニカッと笑顔を向ける。
「ようやく見つけたぜ、ナディア嬢。ジョバンニの予想は外れたな」
「え…?」
何がどうなっているのか分からないナディアは、訝し気に首を傾げる。するとエラディオは全く躊躇する事なくナディアの隣に腰を下ろし、ベンチの背もたれに腕を回して近付いてきた。
それを回避するようにナディアは反対側に仰け反る。チラリと周囲を見ると、一応エラディオの従者らしき人物が数人待機していたので、少しだけ安心したのだが。だがそれにしてもこの距離は近すぎると警戒しても仕方ないだろう。
「な、何ですか?突然現れて不躾ではありませんか」
「そりゃ悪かったな。けど随分探したんだ。ようやく見つけたんだからちょっとくらい許せ」
「意味が分かりません。というか、まさかジョバンニ殿下と一緒じゃないですよね?」
「ジョバンニ?ああ、アイツはエンストレーム領に向かったぜ。ナディア嬢は絶対そこに居るって言ってたが、俺はザクセンに帰るとアイツに言って別れてきた」
「そう…ですか」
やはりジョバンニはエンストレーム領へ向かったのかとナディアは思った。
エンストレーム領は母であるルディアがハンメルト侯爵から下賜された領地だ。商業施設も多く、旅人や商人が沢山訪れるにぎやかな領地だ。
ジョバンニなら間違いなくナディアがそこに向かったと考えるだろうと思っていた。
それなのに目の前のこの男は何故かエルシオン領に現れたのだ。
「…どうしてこちらにいらしたんですか?たいして面白い物もない田舎の領地ですのに」
「その前にナディア嬢、サルトレッティ領ですれ違っただろ?」
「え」
「あの目立たない馬車、ナディア嬢が乗っていたと予想したんだが」
やはり気付かれていたようだ。
あの時、一瞬だけ目が合ったのだ。もしかしたらとは思ったが気付かれていたのだろう。
ナディアはフードを目深に被っていたので大丈夫だと思い込んでいたのだが、それは間違いだったようだ。
「あんな一瞬でよく分かりましたね」
「ん?そりゃあ…」
そう言いかけてナディアをじっと見つめる。その視線にナディアが少々たじろぐと、エラディオはフッと目元を緩めた。
「あんたみたいな綺麗な瞳は滅多にねぇからな」
「え…」
一瞬何を言われたのか理解できずにナディアが固まる。
そして次の瞬間一気に照れがナディアを襲い、ブワッと顔が真っ赤に染まった。
「え」
慌てて顔をそらすナディアを見つめていたエラディオが驚いたように目を丸くする。
そして片手で口元を押さえると、こちらも少しだけ視線をそらしてポソリと小さくつぶやいた。
「何だよ、可愛いじゃねぇか…」
エラディオの声はナディアに聞こえなかったようだが、予想外に初心な反応をするナディアにエラディオもどう対応すればいいのか戸惑っているようで。
二人の間に妙な空気が流れて来たその時、果実水を買いに行っていたオルガが戻ってきた。
「お嬢様、そちらのお方はもしや…」
「オ、オルガ、お帰りなさい。あ、その…ザクセン王弟殿下と偶然会ったの…」
「ん?ああ、ナディア嬢の専属侍女か」
オルガをサルトレッティ領で見た事があったエラディオは平然としていたが、まさかのエラディオとナディアが並んで座っている所を見たオルガはちょっとパニックになっているようだ。
そこへナディアの付き添いで一緒に来ていた侍従が、「ここでは何ですから」とエラディオを屋敷に招待するよう助言してきた。
ナディアにすれば余計な事をと言いたいが、実際は隣国の王族だ。こんなベンチで喋ってはいさようならと言う訳にはいかない。
「あの、よろしければうちで夕食でもご一緒しますか?」
「勿論喜んで行かせてもらうぜ」
「…ですよね」
「ん?何か言ったか?」
「いえ、何も」
ニッと笑みを浮かべたエラディオを見てナディアも観念したように溜息をつく。
よく考えたらレイナードに何と説明すればいいのだろう、なんて事を考えながら、エラディオを屋敷へ連れて行く事になったのだった。
相変わらずレイナードは帰る素振りを全く見せず、これまた何故かサルトレッティ領へ戻らずに滞在しているオブライエン騎士団長に稽古をつけてもらっていた。
「何なのかしらね…」
二人の様子を眺めていたナディアだったが、その隣でオルガが楽しそうな笑みを浮かべている。
「それはしょうがないですよ。だってお嬢様がこちらにいらっしゃるのに、騎士団長様が向こうへ戻る訳ないです」
「いやいや、領都を守る方が大切でしょう?騎士団長が戻らなかったら向こうが大変じゃない」
「大丈夫じゃないですか?何も優秀なのは騎士団長様だけではないですし」
「それはそうでしょうけど」
何だか釈然としないが、頑なに帰ろうとしないのだから仕方がない。
それに騎士団長が戻らないからと、一緒に来た騎士達も全員ここに残っている。エルシオン領には騎士団はないが、一応護衛兵士は配備している。だから戻って大丈夫だと伝えたのだが、ナディアを残して帰れないと言ってきかなかった。
「愛されてますよね、お嬢様は」
「いやいや、違うでしょ。絶対お父様の指示に決まってるわ」
「それも公爵様の愛ですね」
「いやもう…否定するのも面倒になってきたわ…」
護衛兵士達の訓練所を騎士団も使う形になっているが、どうやらエルシオン領の護衛兵士達もサルトレッティ領の騎士団に憧れているようで、嫌がるどころか喜びまくっているのだ。
「これを機に、エルシオン領にも騎士団を作るそうですよ」
「…もう好きにして」
どうせ領の運営には口出しする権利はないのだ。父であるフィリップがそうすると決めているのなら、それに従うしかない。オブライエン騎士団長が帰らないのも、ここの騎士団の編成や訓練等があるからと言うのも理由の一つだろう。
間違っても自分の為ではないと思いたい。
「…ちょっと外出しようかしら」
「いいですね!ではお仕度します」
実は先日エルシオン領の養蜂園で蜂蜜を使った化粧品とハンドクリーム、それに女王蜂の蜜で作った若見えのサプリメントを見せてもらったのだが、それがとてもいい品物だったのでクエントが予想以上に食いついたのだ。
特にサプリメントは一つの巣から少量しか採れない女王蜂のみが食す事ができる特別な蜜を使っていて、モニターした30代と40代の女性が信じられないくらい若々しかった事から、貴族女性に高く売りつけようと張り切っていたのが忘れられない。
当面はナディアの母であるサルトレッティ公爵夫人に使用してもらい、社交界で広めてもらう算段だそうだ。
そうこうしているうちに準備は整い、ナディアはオルガを伴って馬車に乗り込む。
護衛を数人連れての外出だが、そこは公爵令嬢なので仕方ないだろう。
馬車を走らせること数十分でエルシオン領の街に到着する。
今日街に来た目的は、書店で植物図鑑を買う事だった。
「植物図鑑なんて何をするんですか?」
オルガが不思議そうに尋ねる。それをナディアは悪戯っぽく笑って見せ、手に取った図鑑を眺めながら答えた。
「このエルシオン領って農作物の生産が多いでしょ?他領にも随分卸してるんだけど、他の物も生産したらもっと領地が潤うかなって思って」
「あ、だから蜂蜜の化粧品やサプリメントを?」
「うん。でもそれだけだと養蜂園の人達しか儲からないでしょ?今度は農家の人達にも作れる他の何かがないか探そうと思ったのよ。エルシオン領って遊ばせてる土地も結構あるからね」
「じゃあ未管理の土地を領主として買い取るって事ですか?」
「そうよ。それと手付かずの土地は新しく開拓して、人を雇って何かを作ろうかなって」
オルガに説明しながらも何冊かの植物の図鑑やら本やらを手に取り、どんどんと乗せていく。それをオルガが慌てて何冊か受け取り、一緒に店主のカウンターまで運んだ。
会計を済ませて書店から出ると、侍従が購入した本を受け取って馬車に丁寧に積み込む。それを眺めながら周囲を見渡し、目についた屋台に向かってナディアが歩き出した。
「お嬢様?」
「ね、オルガ。喉乾かない?あの屋台で果実水が売ってるから買いましょうよ」
「それなら私が買ってきますよ。お嬢様はこちらのベンチでお待ちください」
「そう?じゃあお願いね」
ここであまり意地を張って自分が買いに行くと言っても、オルガが絶対譲らないだろう。それが分かっていたナディアは素直にオルガの申し出を受け、ベンチに腰を下ろした。
そして何となく視線を上げて空を眺めるように上を向いていると、フッと視界が急に陰る。驚く暇もなく、背後から覗き込むように見知った顔が視界に入ってきた。
「うわ、びっくりしたぜ。まさか本当に会えるとは」
「…っ!?え、ザ、ザクセン王弟殿下…!?」
ベンチの後ろに立っていたエラディオが、ナディアを頭上から覗き込んでいる。それに驚いたナディアは思わず椅子からずり落ちそうになった。
が、エラディオがすぐにナディアの前に回り込み、ニカッと笑顔を向ける。
「ようやく見つけたぜ、ナディア嬢。ジョバンニの予想は外れたな」
「え…?」
何がどうなっているのか分からないナディアは、訝し気に首を傾げる。するとエラディオは全く躊躇する事なくナディアの隣に腰を下ろし、ベンチの背もたれに腕を回して近付いてきた。
それを回避するようにナディアは反対側に仰け反る。チラリと周囲を見ると、一応エラディオの従者らしき人物が数人待機していたので、少しだけ安心したのだが。だがそれにしてもこの距離は近すぎると警戒しても仕方ないだろう。
「な、何ですか?突然現れて不躾ではありませんか」
「そりゃ悪かったな。けど随分探したんだ。ようやく見つけたんだからちょっとくらい許せ」
「意味が分かりません。というか、まさかジョバンニ殿下と一緒じゃないですよね?」
「ジョバンニ?ああ、アイツはエンストレーム領に向かったぜ。ナディア嬢は絶対そこに居るって言ってたが、俺はザクセンに帰るとアイツに言って別れてきた」
「そう…ですか」
やはりジョバンニはエンストレーム領へ向かったのかとナディアは思った。
エンストレーム領は母であるルディアがハンメルト侯爵から下賜された領地だ。商業施設も多く、旅人や商人が沢山訪れるにぎやかな領地だ。
ジョバンニなら間違いなくナディアがそこに向かったと考えるだろうと思っていた。
それなのに目の前のこの男は何故かエルシオン領に現れたのだ。
「…どうしてこちらにいらしたんですか?たいして面白い物もない田舎の領地ですのに」
「その前にナディア嬢、サルトレッティ領ですれ違っただろ?」
「え」
「あの目立たない馬車、ナディア嬢が乗っていたと予想したんだが」
やはり気付かれていたようだ。
あの時、一瞬だけ目が合ったのだ。もしかしたらとは思ったが気付かれていたのだろう。
ナディアはフードを目深に被っていたので大丈夫だと思い込んでいたのだが、それは間違いだったようだ。
「あんな一瞬でよく分かりましたね」
「ん?そりゃあ…」
そう言いかけてナディアをじっと見つめる。その視線にナディアが少々たじろぐと、エラディオはフッと目元を緩めた。
「あんたみたいな綺麗な瞳は滅多にねぇからな」
「え…」
一瞬何を言われたのか理解できずにナディアが固まる。
そして次の瞬間一気に照れがナディアを襲い、ブワッと顔が真っ赤に染まった。
「え」
慌てて顔をそらすナディアを見つめていたエラディオが驚いたように目を丸くする。
そして片手で口元を押さえると、こちらも少しだけ視線をそらしてポソリと小さくつぶやいた。
「何だよ、可愛いじゃねぇか…」
エラディオの声はナディアに聞こえなかったようだが、予想外に初心な反応をするナディアにエラディオもどう対応すればいいのか戸惑っているようで。
二人の間に妙な空気が流れて来たその時、果実水を買いに行っていたオルガが戻ってきた。
「お嬢様、そちらのお方はもしや…」
「オ、オルガ、お帰りなさい。あ、その…ザクセン王弟殿下と偶然会ったの…」
「ん?ああ、ナディア嬢の専属侍女か」
オルガをサルトレッティ領で見た事があったエラディオは平然としていたが、まさかのエラディオとナディアが並んで座っている所を見たオルガはちょっとパニックになっているようだ。
そこへナディアの付き添いで一緒に来ていた侍従が、「ここでは何ですから」とエラディオを屋敷に招待するよう助言してきた。
ナディアにすれば余計な事をと言いたいが、実際は隣国の王族だ。こんなベンチで喋ってはいさようならと言う訳にはいかない。
「あの、よろしければうちで夕食でもご一緒しますか?」
「勿論喜んで行かせてもらうぜ」
「…ですよね」
「ん?何か言ったか?」
「いえ、何も」
ニッと笑みを浮かべたエラディオを見てナディアも観念したように溜息をつく。
よく考えたらレイナードに何と説明すればいいのだろう、なんて事を考えながら、エラディオを屋敷へ連れて行く事になったのだった。
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