15 / 32
第15話 異世界からのプレゼント その1
しおりを挟む
「まずは皆さんにこれ、一本ずつどうぞ」とみんなにLEDのハンドライトを渡した。
「なんじゃ、こりゃ……」としげしげ見ながらベイルさん。
すると、「のわぁぁぁぁ!!」となんとベイルさんはライトのレンズに目を近づけた状態でスイッチを押してしまったのだ。
「あー、ダメダメ危ない危ない」と私。
即座にみんなハンドライトをテーブルの上に放り投げる。
「ゴメンなさい、最初に説明してなくて、これ、ライトです。あっちの世界の?」
「「「「ライト!?!?」」」」
ええ、こちらの世界だと魔術が使える皆さんは明るく照らすこととか出来ますけど、ベイルさんとかノエルさん、できないじゃないですか。
「……まっ、まあ」と気まずそうにベイルさん。
「……確かに。でっ、でも、俺は夜目が効くから全く見えないって訳じゃないぜ」とノエルさん。
「でも、皆さん持ってると便利ですよね」そう言ってにっこり笑う私。
「「「「確かに!!」」」」
「明後日からまたダンジョン攻略するんですよね。これ、皆さん持ってるといちいち魔法を使わなくてもいいかなーなんて……」
「あんがとな、サファイヤちゃん、こんな高そうなもん、みんなに買ってくれて」
……そんなに高くはないんだけれどなー。まあ、正直に言うか。
「そんなに高くないです。エルウッドさんがいつも飲んでいるワインよりも安いですから」と私。
「「「「マジでー!!!!!」」」」
「はい、特売セールで……だいたいこちらの通貨で言うと10メニーしませんから」
「「「やっす!!!」」」
ちなみに『メニー』とはこの国の通貨単位で、1メニー=100円くらいです。
「ってか、これ、どういう原理で光るんだよ」としげしげと見ながらエルウッドさん。
「実はこの中には電池というものがありまして」私はそう言うと、LEDライトを分解する。「これにこちらの世界で言うところのマナが貯めているんです」と。
「「「「ほほーう」」」」と興味津々の皆さん。
「じゃあ、この電池とやらが無くなると使えなくなるのか?」とノエルさん。
「いいえ、この電池だけ交換すればまた使えます」といって、ロットで購入した単四の乾電池をみんなに見せる。
「「「「おおおおおーー」」」」
「少なくとも、ここにあるだけで1年分は持つと思います」と乾電池のロットを見せる。
「「「「ほほーう」」」」と皆さん。
まあ、後はいろいろ日用品とかを買っておいたのだが、いちいち説明していたら日が暮れてしまうので、先に渡したいものだけ渡そうと思う。
「後、いろいろアイテムを買ってきたんですけれど、まずはコレ、ベイルさんに」私はそう言って段ボール箱の中からベイルさんへのプレゼントを渡した。
「どっこいしょっと」そういって、私はベイルさんに『グランド デポ』で最大のバールを渡した。
「おおおー、こりゃ、すっげーなー。ぶっ叩き甲斐がありそうだ」そういってバールをブンブンと振るベイルさん。
実はベイルさん、昨日、フロア5から脱出する際に、階段でモンスターを押し倒した際に一緒にご自慢のスレッジハンマーも放り投げてしまったのだ。
昨日の反省会で「これで見つかんなきゃ、まーた、一カ月ただ働きだー」と言ってたのを覚えていたので私はベイルさんに当面の間スレッジハンマーの代わりにと特大の鉄道バールを買ったのだ。
ちなみに鉄道バールとは鉄道の保線の為に使われる長さ2m、重さ8キロほどの一本鎗のような形をしたバールです。バールってなんか……ロマンがあるよね。
ちなみにこちらの世界ではとにかく鉄物の工具がめちゃくちゃ高いのです。ベイルさんが使っていたスレッジハンマーもこちらの世界で鍛冶職人の方に注文すると1本50万円くらいするんですって。
「でも、サファイヤちゃんいいの?こんな高価そうなもの」
「気にしないでくださいベイルさん、昨日ベイルさんが階段でモンスターを足止めしてくれなかったら私達こうして今ここでコーヒーすら飲めなかったんですから」と。
「で、でもなー……」とそれでも申し訳なさそうに恐縮しているベイルさん。ここはやっぱり、正直にこのバールの値段を伝えなきゃ。
「えーっと、お値段、大体100マニーです」
「やっす!!」と思わず言葉が口から飛び出てしまったベイルさん。「あっ、ごめん、そんなつもりじゃなくって、その……」と気まずそうに黙りこくってしまったベイルさん。なんか、逆にすみません。
「気にしないで下さい。ベイルさん。私の国では鉄の加工品はこちらの世界に比べたらかなり安く手に入るのですよ」と。
「そ……そうか、なんか、ごめんな。スレッジハンマー回収出来たらこれ、返すよ」
「いや、返されても邪魔になるんで結構です」
すると、他のメンバーがくすくすと笑う。とりあえず、ベイルさんは鉄道バールを受け取ってくれた。
「あと、それから」と……私はさらに段ボール箱をゴソゴソとひっくり返しながら、「あっ、あった、あった。はい、コレ」とキャンプセールで大安売りだった手斧を渡す。
「いやいやいやいや、サファイヤちゃん、これはいいよ。斧なんか高くてもらえないよ」と受け取ろうとしないベイルさん。
しかし、私は一向にかまうことなく、ベイルさんのテーブルの前に次々と買ってきた手斧を積み上げていく。
「おいおいおいおい、一体何本買ってきてんだよ」とエルウッドさん。
「えーっと、斧が特売で、-本10マニーで売ってたんで1ダース買ってきました」と私。
「「「「………………」」」」開いた口がふさがらない皆さん。
「ほら、ベイルさんも飛び道具があると戦いのときに便利でしょ」と。
「たっ、確かに、物理的な飛び道具はうちのパーティーはノエルの弓矢だけだ」とエルウッドさん。
「これ、全部ベイルさんにあげますんで、良かったら、飛び道具代わりで使ってみてはいかがですか?」
ベイルさんは10マニー(正確には980円で10%のポイント還元付き)で購入した手斧をしげしげと見つめている。
「本当にいいのかい、サファイヤちゃん」
「はい、ベイルさんの戦闘力が上がることは私達にとってもとても助かりますので」
「わかった。この、ベイル・ビンセント、次のダンジョン探索の為にこの手斧を完璧にマスターするぞ」と断固たる決意でベイルさん。
いやいや、そんなに気合い入れなくてもいいですよ。あと、足りなくなったらいつでも言って下さい。
さて、ベイルさんのお土産はこんな感じかな。さて次はノエルさんだ。
----------------------------◇◇◇◇◇◇-----------------------------
作者の相沢です。
作品を気に入って下さった方は『いいね』や『お気に入り』に登録していただけたら幸いです。
あと、感想も書いてくれたらうれしいなー。
「なんじゃ、こりゃ……」としげしげ見ながらベイルさん。
すると、「のわぁぁぁぁ!!」となんとベイルさんはライトのレンズに目を近づけた状態でスイッチを押してしまったのだ。
「あー、ダメダメ危ない危ない」と私。
即座にみんなハンドライトをテーブルの上に放り投げる。
「ゴメンなさい、最初に説明してなくて、これ、ライトです。あっちの世界の?」
「「「「ライト!?!?」」」」
ええ、こちらの世界だと魔術が使える皆さんは明るく照らすこととか出来ますけど、ベイルさんとかノエルさん、できないじゃないですか。
「……まっ、まあ」と気まずそうにベイルさん。
「……確かに。でっ、でも、俺は夜目が効くから全く見えないって訳じゃないぜ」とノエルさん。
「でも、皆さん持ってると便利ですよね」そう言ってにっこり笑う私。
「「「「確かに!!」」」」
「明後日からまたダンジョン攻略するんですよね。これ、皆さん持ってるといちいち魔法を使わなくてもいいかなーなんて……」
「あんがとな、サファイヤちゃん、こんな高そうなもん、みんなに買ってくれて」
……そんなに高くはないんだけれどなー。まあ、正直に言うか。
「そんなに高くないです。エルウッドさんがいつも飲んでいるワインよりも安いですから」と私。
「「「「マジでー!!!!!」」」」
「はい、特売セールで……だいたいこちらの通貨で言うと10メニーしませんから」
「「「やっす!!!」」」
ちなみに『メニー』とはこの国の通貨単位で、1メニー=100円くらいです。
「ってか、これ、どういう原理で光るんだよ」としげしげと見ながらエルウッドさん。
「実はこの中には電池というものがありまして」私はそう言うと、LEDライトを分解する。「これにこちらの世界で言うところのマナが貯めているんです」と。
「「「「ほほーう」」」」と興味津々の皆さん。
「じゃあ、この電池とやらが無くなると使えなくなるのか?」とノエルさん。
「いいえ、この電池だけ交換すればまた使えます」といって、ロットで購入した単四の乾電池をみんなに見せる。
「「「「おおおおおーー」」」」
「少なくとも、ここにあるだけで1年分は持つと思います」と乾電池のロットを見せる。
「「「「ほほーう」」」」と皆さん。
まあ、後はいろいろ日用品とかを買っておいたのだが、いちいち説明していたら日が暮れてしまうので、先に渡したいものだけ渡そうと思う。
「後、いろいろアイテムを買ってきたんですけれど、まずはコレ、ベイルさんに」私はそう言って段ボール箱の中からベイルさんへのプレゼントを渡した。
「どっこいしょっと」そういって、私はベイルさんに『グランド デポ』で最大のバールを渡した。
「おおおー、こりゃ、すっげーなー。ぶっ叩き甲斐がありそうだ」そういってバールをブンブンと振るベイルさん。
実はベイルさん、昨日、フロア5から脱出する際に、階段でモンスターを押し倒した際に一緒にご自慢のスレッジハンマーも放り投げてしまったのだ。
昨日の反省会で「これで見つかんなきゃ、まーた、一カ月ただ働きだー」と言ってたのを覚えていたので私はベイルさんに当面の間スレッジハンマーの代わりにと特大の鉄道バールを買ったのだ。
ちなみに鉄道バールとは鉄道の保線の為に使われる長さ2m、重さ8キロほどの一本鎗のような形をしたバールです。バールってなんか……ロマンがあるよね。
ちなみにこちらの世界ではとにかく鉄物の工具がめちゃくちゃ高いのです。ベイルさんが使っていたスレッジハンマーもこちらの世界で鍛冶職人の方に注文すると1本50万円くらいするんですって。
「でも、サファイヤちゃんいいの?こんな高価そうなもの」
「気にしないでくださいベイルさん、昨日ベイルさんが階段でモンスターを足止めしてくれなかったら私達こうして今ここでコーヒーすら飲めなかったんですから」と。
「で、でもなー……」とそれでも申し訳なさそうに恐縮しているベイルさん。ここはやっぱり、正直にこのバールの値段を伝えなきゃ。
「えーっと、お値段、大体100マニーです」
「やっす!!」と思わず言葉が口から飛び出てしまったベイルさん。「あっ、ごめん、そんなつもりじゃなくって、その……」と気まずそうに黙りこくってしまったベイルさん。なんか、逆にすみません。
「気にしないで下さい。ベイルさん。私の国では鉄の加工品はこちらの世界に比べたらかなり安く手に入るのですよ」と。
「そ……そうか、なんか、ごめんな。スレッジハンマー回収出来たらこれ、返すよ」
「いや、返されても邪魔になるんで結構です」
すると、他のメンバーがくすくすと笑う。とりあえず、ベイルさんは鉄道バールを受け取ってくれた。
「あと、それから」と……私はさらに段ボール箱をゴソゴソとひっくり返しながら、「あっ、あった、あった。はい、コレ」とキャンプセールで大安売りだった手斧を渡す。
「いやいやいやいや、サファイヤちゃん、これはいいよ。斧なんか高くてもらえないよ」と受け取ろうとしないベイルさん。
しかし、私は一向にかまうことなく、ベイルさんのテーブルの前に次々と買ってきた手斧を積み上げていく。
「おいおいおいおい、一体何本買ってきてんだよ」とエルウッドさん。
「えーっと、斧が特売で、-本10マニーで売ってたんで1ダース買ってきました」と私。
「「「「………………」」」」開いた口がふさがらない皆さん。
「ほら、ベイルさんも飛び道具があると戦いのときに便利でしょ」と。
「たっ、確かに、物理的な飛び道具はうちのパーティーはノエルの弓矢だけだ」とエルウッドさん。
「これ、全部ベイルさんにあげますんで、良かったら、飛び道具代わりで使ってみてはいかがですか?」
ベイルさんは10マニー(正確には980円で10%のポイント還元付き)で購入した手斧をしげしげと見つめている。
「本当にいいのかい、サファイヤちゃん」
「はい、ベイルさんの戦闘力が上がることは私達にとってもとても助かりますので」
「わかった。この、ベイル・ビンセント、次のダンジョン探索の為にこの手斧を完璧にマスターするぞ」と断固たる決意でベイルさん。
いやいや、そんなに気合い入れなくてもいいですよ。あと、足りなくなったらいつでも言って下さい。
さて、ベイルさんのお土産はこんな感じかな。さて次はノエルさんだ。
----------------------------◇◇◇◇◇◇-----------------------------
作者の相沢です。
作品を気に入って下さった方は『いいね』や『お気に入り』に登録していただけたら幸いです。
あと、感想も書いてくれたらうれしいなー。
147
お気に入りに追加
379
あなたにおすすめの小説
冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。
婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
弟のお前は無能だからと勇者な兄にパーティを追い出されました。実は俺のおかげで勇者だったんですけどね
カッパ
ファンタジー
兄は知らない、俺を無能だと馬鹿にしあざ笑う兄は真実を知らない。
本当の無能は兄であることを。実は俺の能力で勇者たりえたことを。
俺の能力は、自分を守ってくれる勇者を生み出すもの。
どれだけ無能であっても、俺が勇者に選んだ者は途端に有能な勇者になるのだ。
だがそれを知らない兄は俺をお荷物と追い出した。
ならば俺も兄は不要の存在となるので、勇者の任を解いてしまおう。
かくして勇者では無くなった兄は無能へと逆戻り。
当然のようにパーティは壊滅状態。
戻ってきてほしいだって?馬鹿を言うんじゃない。
俺を追放したことを後悔しても、もう遅いんだよ!
===
【第16回ファンタジー小説大賞】にて一次選考通過の[奨励賞]いただきました
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
幼女に転生したらイケメン冒険者パーティーに保護&溺愛されています
ひなた
ファンタジー
死んだと思ったら
目の前に神様がいて、
剣と魔法のファンタジー異世界に転生することに!
魔法のチート能力をもらったものの、
いざ転生したら10歳の幼女だし、草原にぼっちだし、いきなり魔物でるし、
魔力はあって魔法適正もあるのに肝心の使い方はわからないし で転生早々大ピンチ!
そんなピンチを救ってくれたのは
イケメン冒険者3人組。
その3人に保護されつつパーティーメンバーとして冒険者登録することに!
日々の疲労の癒しとしてイケメン3人に可愛いがられる毎日が、始まりました。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
実は家事万能な伯爵令嬢、婚約破棄されても全く問題ありません ~追放された先で洗濯した男は、伝説の天使様でした~
空色蜻蛉
恋愛
「令嬢であるお前は、身の周りのことは従者なしに何もできまい」
氷薔薇姫の異名で知られるネーヴェは、王子に婚約破棄され、辺境の地モンタルチーノに追放された。
「私が何も出来ない箱入り娘だと、勘違いしているのね。私から見れば、聖女様の方がよっぽど箱入りだけど」
ネーヴェは自分で屋敷を掃除したり美味しい料理を作ったり、自由な生活を満喫する。
成り行きで、葡萄畑作りで泥だらけになっている男と仲良くなるが、実は彼の正体は伝説の・・であった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる