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緑と鈴ちゃんと天才発明家
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ジャングルで大冒険をした翌日である。
昨日の今日で疲れなど取れるはずもなく、俺に元気などありはしなかった。
しかしいくら疲れていようともそれは俺個人の都合であり、個人の都合で学校が休みになることなどない。
故に疲弊しきった体に鞭を打ち学校まで来たのはいいものの、ただでさえ普段から授業は眠気を堪える作業となっている俺に、その睡眠という魅力的な誘いを拒むことなどできなかった。
しかし授業中に寝るという行為、それは授業を受け持っている教師たちからしてみれば気持ちのいいものではない。
ましてや今は生徒指導週間。居眠りは指導の対象である。
「只野、放課後生徒指導室まで来るように」
目が覚めた俺をどん底まで突き落とす宣告がなされた。
慌てて顔を上げると、そこには気だるげな表情がデフォルト装備の鈴ちゃんがいた。魔法少女のコスプレではなく、いつもの地味な服装だった。
……って鈴ちゃん!? 何でここに、無事だったのか!?
それにこの様子だと洗脳も解けてる? どうやって、もしかしてココア・ブラウンが解いたのか……? と、とりあえず今は居眠りの弁明をしなくては!
「す、すみません! でも寝てしまったのには理由があって!」
「ほう? 授業中の居眠りを正当化させるほどの理由があるのなら、ぜひとも聞かせてもらおうか」
「それは……」
――ジャングルを彷徨っていたんです! 変態タイツを着て!
言えるわけがない。
鈴ちゃんわかってて言ってるだろ!
「何でもないです……」
「そうか、では放課後すぐに来るように」
教室を出ていく鈴ちゃんを呼び止める言い訳など思いつかず、せめてすぐに許してもらえるように祈るしかなかった。
○
「無事だったか鈴ちゃん!」
「来たか。そこに座れ」
生徒指導室のドアを開け、勢いよく飛び込んだ俺を待っていたのは、椅子に座ってコーヒーを啜る鈴ちゃんの姿だった。
指定された席の前にはコーヒーが置かれている。もしかして俺の分か?
「もしブラックで飲めないならそこの棚にある砂糖を使うといい。ちなみにミルクはないから欲しいとしても我慢するんだな」
「え、え? じゃあ、砂糖だけで……」
な、何なんだ鈴ちゃんのこの態度は。昨日の出来事について話があるものだとばかり思っていたが、まさか本当に居眠りの説教をするために呼んだのか?
しかしコーヒーの湯気に目を細める鈴ちゃんには、俺の居眠りを説教するような雰囲気を感じられない。
かなり不気味だ。普通に説教されるよりも怖い。
…………毒でも盛ったか?
「かなり失礼なことを考えてないか?」
「滅相もないですいただきますごめんなさい!」
恐る恐るコーヒーに口をつけた俺を、むすっとした表情で見ながら、鈴ちゃんは口を開いた。
「……只野の聞きたいことならわかっている。私の洗脳が解けていることだろう?」
「そ、そうだけど……むしろ、鈴ちゃんから昨日のことについて聞かれるとばかり思ってたのに……その口ぶりだと、まるで洗脳そのものに関して、鈴ちゃんはすでに知っていたように聞こえるんですけど」
「ああ、その考えは間違ってないぞ。私は昨日よりも前から洗脳のことを、それだけでなく通普やココア・ブラウンについても知っていた」
「何だって!?」
ということは、俺があの変態タイツを着ていたことも知っているということか!?
ま、まずいぞ……もし鈴ちゃんがそのことを言いふらしたら、俺の学校での立場がなくなる! もしかしたらタイツフェチなんてニッチな性癖を持っていると噂されてしまうかもしれない! 俺が好きなのはワンピースだというのに!
く……もしそうなったとしたら、俺がワンピースを着て街を歩くことで、噂を上書きするしかないか……っ! いや、それはそれでまずい気がする。魔法少女リンちゃんの写真で取引して阻止するしかなさそうだ。
「でも意外でしたよ」
「そうか? まあそうだろうな」
「まさか鈴ちゃんが通普の変態仲間だったなんて」
「君はすさまじい勘違いをしているな」
「ごめんなさい叩かないで!」
丸めた教科書でペシペシと叩かれる。
「知っていると言っても、私は通普から話を聞いただけで、詳しいことは何も知らないのだよ。ただ、私が作ったものを使わせているだけだ」
「作ったもの?」
「まだわからないとは、君は随分頭の回転が悪いようだ。『戦闘服』の着心地はよかったかと聞けば、察しが付くか?」
「戦闘服――ってまさか、通普の言ってた天才発明家って!」
「私のことだな」
こんな身近にいたとは驚きだ。洗脳機の電波を遮断して洗脳されなくなり、さらに触れることで壊すことの出来るタイツ。教師ながらそんなものを作ることが出来るとは、天才発明家を名乗るだけのことはある。むしろなんで教師やってんの?
「あ、じゃあ鈴ちゃんの洗脳が解けてるのって」
「私の発明品のおかげだとも。私が洗脳された時の対策として、洗脳を解く装置を用意していたのだが……ちっ、まさかあんなに時間がかかるとはな。改良が必要だ」
顔をゆがめ、憎々しげにそうこぼす鈴ちゃん。そうだよな、洗脳が解けるまでの間にいろいろやらかしてたもんな。
「やっぱり洗脳されてた間の記憶は残って?」
「く……この私があのような失態を犯すなんて……くそう!」
「ちなみにあの時の鈴ちゃんの写真があるんだけど――」
「ソノデータヲイマスグヨコセコゾウ」
「こわっ!?」
ものすごい形相で睨んできた。視線だけで人を殺せそうだ。
「と、撮ったのは通普だから、写真はあいつの携帯です! 俺は持ってません!」
ごめん鈴ちゃん、まだ返してないからほんとは持ってる。でも怖いから言えない。
「ちっ! こうなったらウイルスを侵入させてデータをふっ飛ばすしか……」
なんて物騒なんだ。
「で、でもすごいじゃないですか! あんなものを開発するなんて」
「……ふん。まあ突然『正義の味方っぽいコスチュームを作ってくれ』と言われたときは私も何のことかと思ったが、いい機会だとも思ってな。人を洗脳する装置のデータなど、科学者からしても興味深い」
にやりと笑う鈴ちゃんは、ココア・ブラウンよりも悪役っぽく見えた。悪の組織の科学者ってなんか鈴ちゃんにぴったりな気がする。
「昨日の一件でもそれなりのデータを取ることが出来た。今後もモルモットとして頑張ってくれたまえ」
「生徒をモルモットって言うな!」
教師とは思えない実験動物発言に、叫ばずにはいられなかった。果たして教師としての自覚がないのか、それとも俺は生徒として見られてないのだろうか。
「そういえば、今朝通普から連絡があってな。只野に伝言を預かっている」
「げっ」
やべ、通普のことジャングルに置き忘れてたんだった。鈴ちゃんが普通に戻ってきてるからすっかり忘れてた。
会ったら文句言われそうだ。
「君の家で待っていると言っていたな」
「家で!?」
「まだ待っていると思うから早く行ってやりなさい」
「待つんだ鈴ちゃん! 今の言葉におかしいところがあるって気づいて! 家で待ってるってなんでだよ! ――ん?」
鈴ちゃんの発言にとある疑問が浮かんだ。
「ちなみに、通普はいつから待ってるんですか?」
「朝連絡があったのだから朝からだろう。伝えるのが遅くなってしまったがな」
この人は通普が嫌いなのだろうか。
そんなことを思わずにいられない俺は、初めて通普に同情した。
「あっ、そうだ鈴ちゃん」
「今更だが鈴ちゃんと呼ぶんじゃない。それで何だ?」
学校で確認しようと思っていたことがあったのを思い出す。クラスでは探しても見つからなかったため、今日は休んでいるのだろうが、教師のこの人に聞けば何かわかることがあるかもしれない。
「あの、黒乃茶々って知ってますか?」
「知ってるも何も、黒乃は君と同じクラスだろう。ここ最近は学校に来ていないようだがな」
あいつ、休んでるのは今日だけじゃないのか。ここ最近来ていない、ということは二年生になってからはほぼ学校に来てないことになる。
ならば俺が知らなかったとしてもおかしくはないのか?
「しかし、黒乃のことなら私よりも只野のほうが知っているんじゃないのか?」
「え? どういうことですか?」
「どういうことも何も……」
鈴ちゃんは不思議そうな顔をしながら、俺を指さして言った。
「君は去年も、黒乃と同じクラスだったと記憶しているが」
…………何だって?
昨日の今日で疲れなど取れるはずもなく、俺に元気などありはしなかった。
しかしいくら疲れていようともそれは俺個人の都合であり、個人の都合で学校が休みになることなどない。
故に疲弊しきった体に鞭を打ち学校まで来たのはいいものの、ただでさえ普段から授業は眠気を堪える作業となっている俺に、その睡眠という魅力的な誘いを拒むことなどできなかった。
しかし授業中に寝るという行為、それは授業を受け持っている教師たちからしてみれば気持ちのいいものではない。
ましてや今は生徒指導週間。居眠りは指導の対象である。
「只野、放課後生徒指導室まで来るように」
目が覚めた俺をどん底まで突き落とす宣告がなされた。
慌てて顔を上げると、そこには気だるげな表情がデフォルト装備の鈴ちゃんがいた。魔法少女のコスプレではなく、いつもの地味な服装だった。
……って鈴ちゃん!? 何でここに、無事だったのか!?
それにこの様子だと洗脳も解けてる? どうやって、もしかしてココア・ブラウンが解いたのか……? と、とりあえず今は居眠りの弁明をしなくては!
「す、すみません! でも寝てしまったのには理由があって!」
「ほう? 授業中の居眠りを正当化させるほどの理由があるのなら、ぜひとも聞かせてもらおうか」
「それは……」
――ジャングルを彷徨っていたんです! 変態タイツを着て!
言えるわけがない。
鈴ちゃんわかってて言ってるだろ!
「何でもないです……」
「そうか、では放課後すぐに来るように」
教室を出ていく鈴ちゃんを呼び止める言い訳など思いつかず、せめてすぐに許してもらえるように祈るしかなかった。
○
「無事だったか鈴ちゃん!」
「来たか。そこに座れ」
生徒指導室のドアを開け、勢いよく飛び込んだ俺を待っていたのは、椅子に座ってコーヒーを啜る鈴ちゃんの姿だった。
指定された席の前にはコーヒーが置かれている。もしかして俺の分か?
「もしブラックで飲めないならそこの棚にある砂糖を使うといい。ちなみにミルクはないから欲しいとしても我慢するんだな」
「え、え? じゃあ、砂糖だけで……」
な、何なんだ鈴ちゃんのこの態度は。昨日の出来事について話があるものだとばかり思っていたが、まさか本当に居眠りの説教をするために呼んだのか?
しかしコーヒーの湯気に目を細める鈴ちゃんには、俺の居眠りを説教するような雰囲気を感じられない。
かなり不気味だ。普通に説教されるよりも怖い。
…………毒でも盛ったか?
「かなり失礼なことを考えてないか?」
「滅相もないですいただきますごめんなさい!」
恐る恐るコーヒーに口をつけた俺を、むすっとした表情で見ながら、鈴ちゃんは口を開いた。
「……只野の聞きたいことならわかっている。私の洗脳が解けていることだろう?」
「そ、そうだけど……むしろ、鈴ちゃんから昨日のことについて聞かれるとばかり思ってたのに……その口ぶりだと、まるで洗脳そのものに関して、鈴ちゃんはすでに知っていたように聞こえるんですけど」
「ああ、その考えは間違ってないぞ。私は昨日よりも前から洗脳のことを、それだけでなく通普やココア・ブラウンについても知っていた」
「何だって!?」
ということは、俺があの変態タイツを着ていたことも知っているということか!?
ま、まずいぞ……もし鈴ちゃんがそのことを言いふらしたら、俺の学校での立場がなくなる! もしかしたらタイツフェチなんてニッチな性癖を持っていると噂されてしまうかもしれない! 俺が好きなのはワンピースだというのに!
く……もしそうなったとしたら、俺がワンピースを着て街を歩くことで、噂を上書きするしかないか……っ! いや、それはそれでまずい気がする。魔法少女リンちゃんの写真で取引して阻止するしかなさそうだ。
「でも意外でしたよ」
「そうか? まあそうだろうな」
「まさか鈴ちゃんが通普の変態仲間だったなんて」
「君はすさまじい勘違いをしているな」
「ごめんなさい叩かないで!」
丸めた教科書でペシペシと叩かれる。
「知っていると言っても、私は通普から話を聞いただけで、詳しいことは何も知らないのだよ。ただ、私が作ったものを使わせているだけだ」
「作ったもの?」
「まだわからないとは、君は随分頭の回転が悪いようだ。『戦闘服』の着心地はよかったかと聞けば、察しが付くか?」
「戦闘服――ってまさか、通普の言ってた天才発明家って!」
「私のことだな」
こんな身近にいたとは驚きだ。洗脳機の電波を遮断して洗脳されなくなり、さらに触れることで壊すことの出来るタイツ。教師ながらそんなものを作ることが出来るとは、天才発明家を名乗るだけのことはある。むしろなんで教師やってんの?
「あ、じゃあ鈴ちゃんの洗脳が解けてるのって」
「私の発明品のおかげだとも。私が洗脳された時の対策として、洗脳を解く装置を用意していたのだが……ちっ、まさかあんなに時間がかかるとはな。改良が必要だ」
顔をゆがめ、憎々しげにそうこぼす鈴ちゃん。そうだよな、洗脳が解けるまでの間にいろいろやらかしてたもんな。
「やっぱり洗脳されてた間の記憶は残って?」
「く……この私があのような失態を犯すなんて……くそう!」
「ちなみにあの時の鈴ちゃんの写真があるんだけど――」
「ソノデータヲイマスグヨコセコゾウ」
「こわっ!?」
ものすごい形相で睨んできた。視線だけで人を殺せそうだ。
「と、撮ったのは通普だから、写真はあいつの携帯です! 俺は持ってません!」
ごめん鈴ちゃん、まだ返してないからほんとは持ってる。でも怖いから言えない。
「ちっ! こうなったらウイルスを侵入させてデータをふっ飛ばすしか……」
なんて物騒なんだ。
「で、でもすごいじゃないですか! あんなものを開発するなんて」
「……ふん。まあ突然『正義の味方っぽいコスチュームを作ってくれ』と言われたときは私も何のことかと思ったが、いい機会だとも思ってな。人を洗脳する装置のデータなど、科学者からしても興味深い」
にやりと笑う鈴ちゃんは、ココア・ブラウンよりも悪役っぽく見えた。悪の組織の科学者ってなんか鈴ちゃんにぴったりな気がする。
「昨日の一件でもそれなりのデータを取ることが出来た。今後もモルモットとして頑張ってくれたまえ」
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教師とは思えない実験動物発言に、叫ばずにはいられなかった。果たして教師としての自覚がないのか、それとも俺は生徒として見られてないのだろうか。
「そういえば、今朝通普から連絡があってな。只野に伝言を預かっている」
「げっ」
やべ、通普のことジャングルに置き忘れてたんだった。鈴ちゃんが普通に戻ってきてるからすっかり忘れてた。
会ったら文句言われそうだ。
「君の家で待っていると言っていたな」
「家で!?」
「まだ待っていると思うから早く行ってやりなさい」
「待つんだ鈴ちゃん! 今の言葉におかしいところがあるって気づいて! 家で待ってるってなんでだよ! ――ん?」
鈴ちゃんの発言にとある疑問が浮かんだ。
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この人は通普が嫌いなのだろうか。
そんなことを思わずにいられない俺は、初めて通普に同情した。
「あっ、そうだ鈴ちゃん」
「今更だが鈴ちゃんと呼ぶんじゃない。それで何だ?」
学校で確認しようと思っていたことがあったのを思い出す。クラスでは探しても見つからなかったため、今日は休んでいるのだろうが、教師のこの人に聞けば何かわかることがあるかもしれない。
「あの、黒乃茶々って知ってますか?」
「知ってるも何も、黒乃は君と同じクラスだろう。ここ最近は学校に来ていないようだがな」
あいつ、休んでるのは今日だけじゃないのか。ここ最近来ていない、ということは二年生になってからはほぼ学校に来てないことになる。
ならば俺が知らなかったとしてもおかしくはないのか?
「しかし、黒乃のことなら私よりも只野のほうが知っているんじゃないのか?」
「え? どういうことですか?」
「どういうことも何も……」
鈴ちゃんは不思議そうな顔をしながら、俺を指さして言った。
「君は去年も、黒乃と同じクラスだったと記憶しているが」
…………何だって?
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