悪役令息の取り巻きに転生した俺乙

花村 ネズリ

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第4章

新しい環境

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‥‥

リオンさんに慰められて、数分後には気持ちが落ち着いた俺。情けない姿をみせてしまい居た堪れない気持ちになったけど、リオンさんの持ち前のトーク力でいつのまにか笑って登校していた。へタレチャラ男のコミ力ってすごい。

「それでね、~」

色んな話を俺にしてくれるリオンさん。
気持ちを紛らわせようとしてくれているのだろう。

「あ、ねえ、聞いてないでしょ、エルくん?」

「はは、ちゃんと聞いてますよ~」

時々こうしてふざけたふりして俺の様子を観察してるのが分かる。
人をよく見ていて、その人が今何を言って欲しいのか、何をして欲しいのかをよく知っている。

今この瞬間に、リオンさんが隣に居て本当によかった‥そうじゃないと俺は、醜い後悔の感情に押し潰されていただろう。
隣で微笑むリオンさんの横顔に心から感謝した。


「お、おはよ!エル!!」

リオンさんとたわいの無い話をしながら登校していると、背後から声がかかる。
この声は‥



「おはよう。パールくん。」

「えへへ、」


頬が緩みきってる‥
俺と会えて嬉しいって顔

うん。なんか‥こそばゆい感じ‥


「ねえ、俺には挨拶ないのー?」

主人公くんの後ろから、ひょこっと顔を覗かせるリオンさん。

そうだ。この2人って‥

「へへ‥ッ、は?!リオンッ!?どうしてここに!?」

「ちょっと!シオンちゃん酷くないー!?」


「え、いや、ほんとに、なんで?」

「ふふん!俺エルくんと友達になったんだー!」

「うそ‥俺もまだ友達になれてないのに」

「そうなのー?シオンちゃん嫌われてるんじゃない?」

「は!?そうなのかッエル!?」


急に振られてびびる。
えっと、

「え、いや‥別に‥嫌いではないけど」

「ッ‥」

「何照れてんの。別に好きでもないって事だから。」

「うるせええ!!」

あれ‥?なんか、普通だ。


「ん?どうしたの、エルくん?」

「あの、リオンさんは平気なんですか?」

昨日あんなにショックだって顔してたから、
今もキツイのかと‥


「ああ、俺は‥昨日でふっきれたというか、諦めがついたというか‥うん。エルくんのおかげかな。だから心配しなくて大丈夫だよ」

少しバツの悪いような表情を見せた気がするが、すぐに笑顔に切り替わる。
気のせいか‥?
不安になりリオンさんを見つめるが、俺を見る優しい目元に、ほっと胸をなでおろした。

「そう、ですか」


リオンさんは‥もう大丈夫なんだ‥
それなのに俺は‥
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