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第3章
気がついたら存在感薄れていくタイプ
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‥‥
朝、
眠い。生前と同じく、学生の登校時間は早い。太陽眩しい。相棒蒸れる。おふとんが恋しい。
「最近、ファイ様‥元気がないんだって‥」
隣に並んで歩くルーが、ポツリと呟いた。
その1くんね‥そういやここ3日程見ていない。
お弁当を渡しに行っても、教室にいなかったし。おかしいな‥こういうのは俺がすぐ気付くはずなのに‥
ここ数日は、あんなに意識していたはずの彼の存在すら忘れていた。
「へ~、何かあったのかな?」
「‥分からない‥。」
あらあら、
心配そうな顔しちゃって。
「‥‥んー、聞いてみたらいいじゃん。チャンスだよ、チャンス~
こういう時こそ、
落ち込んだファイ様を励まして、距離を縮めなきゃ~」
「‥また嫌がられたら‥」
「‥俺も‥一緒に行くよ。だからさ、頑張ろ
?拒絶された傷は2人で分け合えばいいじゃないか~」
「エル‥」
「おはよ。エル、ルー。」
視界に赤いものが映る。
主人公くん。あの日からその1くん同様見かけなかった。何かのイベントだったのか?
でも、彼は‥って、、
ん?んん?なんだか主人公くん‥雰囲気が‥違う‥?
「おはよう!久しぶりだねシオンくん。あれ?髪切ったの?」
ああ、そう。髪が短くなってる。
流石乙女の塊。気づくのが早い。
「お、おう!気分転換にな!ど、どうかな?」
「凄い似合ってるよ!ね、エル!」
「‥うん、可愛いんじゃない?」
適当に合わせて流したつもり
「ッ!!あ、ありがと!!へへ!」
それなのに、この嬉しそうな照れたような顔。なんか居た堪れない。
なんだろう。元気で強引な印象だったんだけどね。
今では落ち着いて、少し弱々しくも感じる。
髪を切るシーンなんて、妹は話していただろうか?
もしかしたら、〝彼の意思なのかもしれない。
胸がざわめいて
新しいシナリオが着実に進み始めている。
そんな予感がした。
朝、
眠い。生前と同じく、学生の登校時間は早い。太陽眩しい。相棒蒸れる。おふとんが恋しい。
「最近、ファイ様‥元気がないんだって‥」
隣に並んで歩くルーが、ポツリと呟いた。
その1くんね‥そういやここ3日程見ていない。
お弁当を渡しに行っても、教室にいなかったし。おかしいな‥こういうのは俺がすぐ気付くはずなのに‥
ここ数日は、あんなに意識していたはずの彼の存在すら忘れていた。
「へ~、何かあったのかな?」
「‥分からない‥。」
あらあら、
心配そうな顔しちゃって。
「‥‥んー、聞いてみたらいいじゃん。チャンスだよ、チャンス~
こういう時こそ、
落ち込んだファイ様を励まして、距離を縮めなきゃ~」
「‥また嫌がられたら‥」
「‥俺も‥一緒に行くよ。だからさ、頑張ろ
?拒絶された傷は2人で分け合えばいいじゃないか~」
「エル‥」
「おはよ。エル、ルー。」
視界に赤いものが映る。
主人公くん。あの日からその1くん同様見かけなかった。何かのイベントだったのか?
でも、彼は‥って、、
ん?んん?なんだか主人公くん‥雰囲気が‥違う‥?
「おはよう!久しぶりだねシオンくん。あれ?髪切ったの?」
ああ、そう。髪が短くなってる。
流石乙女の塊。気づくのが早い。
「お、おう!気分転換にな!ど、どうかな?」
「凄い似合ってるよ!ね、エル!」
「‥うん、可愛いんじゃない?」
適当に合わせて流したつもり
「ッ!!あ、ありがと!!へへ!」
それなのに、この嬉しそうな照れたような顔。なんか居た堪れない。
なんだろう。元気で強引な印象だったんだけどね。
今では落ち着いて、少し弱々しくも感じる。
髪を切るシーンなんて、妹は話していただろうか?
もしかしたら、〝彼の意思なのかもしれない。
胸がざわめいて
新しいシナリオが着実に進み始めている。
そんな予感がした。
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