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第5章 再開編
熱熱
しおりを挟むボフっと顔面が茹でタコになって
俺は近づく喜一のソレに慌てふためいた。
「光‥」
「ッ」
触れる直前にぎゅっと目を瞑ると、よけいに感覚がリアルになって
心臓がこのまま爆発して消えてしまうんじゃないか思うほど、バクバクと煩い胸。
柔らかくて冷たい喜一の唇は、
とても愛おしそうに俺に触れてくる。
どうして‥いつもいつも‥
出会った時からだ。いつも大切にされていた。
どうして俺なのかも分からないけど、
出会った時から俺の後をずっと追いかけてきて、
家庭や強がりな性格のせいで友達の居なかった俺にとって、
それが堪らなく嬉しかった。
成長していく毎に、勝手に壁を感じて隣にいる自信が無くなって
器用になんでもこなす喜一を、ただ遠くからいつも見つめていたと思う。
気づけば、俺が喜一を追っかけてたんだ。
悲しいことも沢山あって
大嫌いだなんて、会いたくないって手を振り払った事もあったのに‥
ずっと‥こうして俺の手を掴んでくれる。死んでも尚‥この男は
俺を‥
愛してくれるのかーーー
そう思うと、胸がぽかぽかと暖かくなって
こいつが愛おしいと‥
もっとこいつに触れたいだなんて求めている自分がいて
グッと喜一の首に腕を回して深くそれを求めていた。
そうか‥俺‥
喜一の事‥ずっと‥
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