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第5章 再開編
メモとドラゴン
しおりを挟む「ゔ‥いてて‥し、死ぬかと思った‥」
多分外れた骨を、ゴキリといつもの癖で引っ付ける。
そういや、超回復能力はこの体になっても健在のようだ。
死んだり死ななかったり、とてつもなく危うい人生を送っている気がする。
今もそうなんだけど‥
「大袈裟な。これだから人間は弱くて堪らん。そこを抜ければすぐ人の町がある。ここからは、我はゆけぬ。上手くやれよ人間。これが頼まれもののメモだ。無くすなよ?」
「うっす‥うわ、大量だな‥」
フレイムさんが、大きなつめ先でちっこいメモを俺に渡してくる。
そっと突き刺さらないよう、丁重に受けってから内容を確認すると、
ぎっしりと書き込まれたそれに、
俺は顔を引きつらせた。
「い、いつもこんな量を?」
「ああ。今回は少ない方だ。お前に免じてブルーノ様が考慮してくださった。」
「そ、そう‥」
ブルーノねえ、ブルーノ‥絶対、青のことだ‥
名前からしてまる分かりすぎだろ、逆につまらん。
つか、別に隠してたわけじゃねえのかよ
ムッとするぜ。ムッと‥
俺はメモをポケットに入れ、言われた通り町の方角へ歩き出す。
フレイムさんはというと、おやすみの体制に入られた。
ドラゴンといえど、身体はさほど大きくないし、透明になれるなんて素晴らしいスキル付き。
俺が戻ってくるまで
ゆっくり過ごすらしい。
なんていい仕事だ。俺もそのポジがいい。
はあ‥今頃、喜一はブルーノ様とお仕事中だろうな‥
せめて、秘書とか‥いや、頭の悪い俺には無理だ‥それに、文句を言ってられる立場じゃねえだろ甘えんな俺っちファイトだよっ
カンカン照りの太陽が、気分を憂鬱にする。
見えてきた町は賑やかで、
また俺は溜息をついた。
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