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第5章 再開編
思い出の影
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‥
晴天。
宿から出ると、そこは賑わう市場で
その人の多さに、気分が悪くなるばかりだ
少し進めば人気の少ない河原にでるはず。
五月蝿い騒音から耳を守るようにコートのフードをかぶり進む。
ふと
市場の中央で、
キョロキョロと辺りを見回す男が目に入った。
迷子だろうか、整った顔はどこか頼りない。
俺は無視して先を急ごうと足を動かすが、
その青年とすれ違う時、よく知った香りがして、
彼の行った方へ振り返る。
どこかの貴族だろうか
小綺麗な格好をした青年。
明るい茶髪が風になびいて、その髪がサラリと揺れた。
目的の場所を見つけたのか、ホッとした顔で
雑貨屋に近づき、
店主と何かを話している。
刹那、
その顔がニカリと笑って
「っ、」
知っている。
こいつを、知っているーー
胸が騒ぎ
身体が勝手に動き出す。
何か得体の知れないものが全身に駆け巡り
気づけば
俺は彼の手を掴んでいて
「ッ、お前ーー」
「え‥?」
ラシル side endーー
晴天。
宿から出ると、そこは賑わう市場で
その人の多さに、気分が悪くなるばかりだ
少し進めば人気の少ない河原にでるはず。
五月蝿い騒音から耳を守るようにコートのフードをかぶり進む。
ふと
市場の中央で、
キョロキョロと辺りを見回す男が目に入った。
迷子だろうか、整った顔はどこか頼りない。
俺は無視して先を急ごうと足を動かすが、
その青年とすれ違う時、よく知った香りがして、
彼の行った方へ振り返る。
どこかの貴族だろうか
小綺麗な格好をした青年。
明るい茶髪が風になびいて、その髪がサラリと揺れた。
目的の場所を見つけたのか、ホッとした顔で
雑貨屋に近づき、
店主と何かを話している。
刹那、
その顔がニカリと笑って
「っ、」
知っている。
こいつを、知っているーー
胸が騒ぎ
身体が勝手に動き出す。
何か得体の知れないものが全身に駆け巡り
気づけば
俺は彼の手を掴んでいて
「ッ、お前ーー」
「え‥?」
ラシル side endーー
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