鬼畜な悪党の下っ端に転生したのだが、頑張って生き抜きたい

第3章 復讐編

下っ端はミタ

引きこもり生活4日目になると、
そろそろここホームなのにホームシックになりそう。



ラシルは未だに俺の事など気にせず、淡々と任務に仕事に大忙しだ。


分かってる。
分かってますー。

もうここまできたら、大人しく主婦業に戻った方がいいって事ぐらい分かってるよー！！



だけどなんか、


「ボスさん！！今日の任務は何処に」

「俺、今度は絶対負けませんから！」

「はは、ボスさんもそんな顔するんですね！」


だけど、なんかさ‥


「‥お似合い」



「なにが？」



「うおあッ！？！」


ゆ、勇者くん、び、びっくりした‥

急に背後から話しかけてくんなよ、心臓に悪いお。




「サルくん。こんな所でコソコソ、何してるの？皆んな、サルくん居なくて死にそうになってるよ？」


「ゔ‥別に‥俺が居なくても‥」


視線の先に移る犬くんとラシル。
ラシルもいつもより表情が柔らかくて



俺の代わりなんて‥いくらでもいるんだって
思い知らされる






「‥。俺は、サルくんがいいけど」


「っ、へ」


勇者くんのポツリと零した言葉に、異常に反応する俺っち。
だって、う、嬉しいじゃん！！
これこそ、求めていた言葉、


だけど‥これは、アイツに‥はあ、





「俺を助けてくれたのはサルくんだから。俺は、サルくんがいい。」



「え、と‥」



助けたって‥あの時のか？もしそうなら、
別に俺は‥ラシルがピンチだったから‥
自分のボスが困ってるの助けるのは下っ端として当たり前で‥
ただ、それだけ、なのに、


ふと、勇者くんが俺に微笑む。
俺はドキッとして、目を逸らしてしまった。


な、なんだ‥？


「クスッ、ねえ、サルくん、引きこもってばっかりじゃ、体に悪いよ？だからさ、一緒に出かけようよ！」



「はえ！？」