鬼畜な悪党の下っ端に転生したのだが、頑張って生き抜きたい

第3章 復讐編

暇を持て余しただけなのに

まて、まてまてまて！！？



「ぷはッ、ちょ、まっ！！はむッ！？んん！！？」


必死で引き剥がそうとするが、
勇者くん力が強すぎて
足をばたつかせる事しか出来ない。

相撲してたはずなのに、どうしてこうなった！？


「は、んん」


「ん‥あ」


何度も重ねられる唇に目眩がする。
唇ってこんなに柔らかいのかよ‥な、生々しいぜッ


し、しかもなんか‥し、舌‥入ってッ


うまく呼吸できなくて、苦しくて勇者くん胸を強く叩く。く、ビクともしねえ、な、慣れてねえ奴に、こんな濃厚なっ、どこで息するんだよッ、息の仕方とか分かんねえよ！殺す気か！！


だ、だめだ、頭が、フワフワしてきた‥



「は、ぁ、くる、し‥ッ」

た、頼む。やるならもっと優しくしてくれッ
俺っち‥ど、どどDTなんだからなああああ


「‥、サルくん‥サルくんッ」

「んん！、あ、も、や、め‥ッ」



勇者くんの冷たい手が俺の身体を這う。
びくりと反応する身体に、女の子みたいな声が出て‥
でもそれが気にならないぐらい苦しくて


さ、酸素がッ、

し、死ぬッ












「そこまでだぁ‥それ以上は‥殺すぞ‥」



「ッ、グハッ！？！」


「ッ！？！？ングッー」



聞き覚えのある声が、俺の耳をかすめて
気づけば解放されてて、酸素を吸い込もうとした途端に、痛みと新たな苦しみが襲う。
ッくる、し‥なにがっ、



目を開くと、勇者くんが壁に叩きつけられていて


俺の首を掴む男の赤い目に、ゾクリと背筋が凍った。







ら、ラシル‥？