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第3章 復讐編

暇を持て余した勇者の遊び

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「あの、さ‥これ、どういう遊び‥?」


「?、どうって、それは」

俺が質問すると、
困ったように眉を寄せる勇者くん。





ん?





まてよ、
まさかこれって‥





「はっ、あ!待って!分かった!いきなり服脱いで、ベッドに乗りかかって‥なるほど、そういうことか」


「え、あ、うん‥?」


やっぱりな、そうだと思ったぜ。紛らわしいっ









「〝相撲、だな!!」


「‥へ?」


なんだ相撲かー、響きが懐かしいなー
うわ、気合い入ってきた。
ひさびさに熱くなれそうだわ。



「もう、早く言えよなー、なんか変な雰囲気醸し出すから、誤解しちゃったじゃんか。よし、じゃあ俺も脱ぐわ。」



「っ、」


俺は、勇者くんを見習って本気を出す為、着ていたカーディガンとティシャツを脱ぐ。

勇者くんと並ぶと貧相な身体だが、
負ける気はない。
こう見えても、病気になる前は、よく友人と悪ふざけで競っていたんだ。



「んしょ、服を脱ぐのは、雰囲気出すためで、よっと、怪我しねえようにベッドを土俵にするんだよな?勇者くん真面目すぎ。よし、準備オッケーだ。やろうぜ?」




みてろ、飛びつきのトラと言われた俺の実力をっ!!






「え、ん?す、相撲???」




「よーし、本気で行くぞ!はっけよい‥のこった!!!」


「へ?



っ、うわああ!?!」





俺は合図と同時に、凄まじいスピードで勇者くんに飛びついた。


これこそ、
奥義、フライングセーフーー

ダサいとか言わないでッ








ボスンっーーー


「っい、‥」


俺ごとベッドに倒れこむ勇者くん。
俺は彼の腹に跨って、ガッツポーズをする。
よっしゃ!!一勝!!




「いひひ、俺の勝ちー!」


Vサインと満面の笑みで相手を煽るのも、忘れてはいけない。
これで次の勝負、挑発に乗り逆に飛びかかってくる相手の攻撃を、颯爽と避けてやればこっちのもんだ!

あは、何これ楽しいっ




「、‥ッ」



「三回勝負な!今1ー0、よし、もう一回やろ、うぎゃおうッ!?!?」


いきなり腕を掴まれて、
逆に押し倒される。
え、なに。それは、フライング、アウトッ、まさか、貴様っ、そんな卑怯な技をッ、、


ってありゃ?
なんか、‥顔が赤い‥
もしや、怒ってます‥?
は!煽りでガチギレするタイプだったとか?!





「は、サルくん‥」


「イテテ‥ぬう、悪かったよ‥今度は調子乗らないから」





いやー、すまん。気分を害したのなら悪かったぜ‥俺も大人気なく調子に乗って突っ込んじまったから


うん
なんか懐かしくってつい‥






「サルくん‥」

「ん?どした?」



なんだ?さっきから俺の名前‥
顔赤えし、目も心なしか据わってる‥まさか、熱、か?


俺は、勇者くんの額に手を伸ばそうと腕を上げたのだが、
がしりとその腕を掴まれる。


え、と

勇者くん‥?







「サルくん‥











〝キスしたいーー」






「へ?‥





ッんんーー」








お、おい‥





まて




「は、サル、くん」


熱い息がかかる


は、なに。なにが起こってんのこれ




「んあ、ふっ!?」



口に、ななな、なんか柔らけえもんが、


勇者くんが近えし、

え、ええ、
なん、な、なな










「ん、‥は、‥きもち、いい‥?」




ッ~!?!?
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