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第2章 勇者降臨編
意外
しおりを挟む‥‥
偶然見つけた洞窟で、
俺達は朝が来るまで野宿する事になった。
なんせこの森は、時間が経つ毎に姿を変えるので、
暗闇で彷徨くと、一生出られなくなってしまうのだ。
ハゲさんがつけた焚き木を、ぼうっと眺める。
空いた時間に、犬くんにはこの世界の常識を軽く教えておいた。
また、組織の事も
犬くんは純粋そうだから心配だったけど、
どうやら悪役ってのに憧れていたらしく、
目を輝かせながらすんなりと受け入れてくれたし、
これからは殺しや、血になれてもらって‥それから‥
「あ、あの‥ボスさんは‥その‥、王国を恨んでいるんですか?」
「「「っ」」」
真ん中の焚き木を囲んで、
ボスと犬くん以外の俺たちは、同時にピクリと反応する。
うおっふ、誰も聴けなかったことを‥
「‥‥さぁな‥」
「‥ッ、
辛い時は‥泣いていいんですよ‥っ」
「‥あ?」
「ごめんなさい、俺生意気な事を‥だけど‥ボスさん‥なんだか悲しそうな顔をしていたから‥」
うるると瞳を揺らす犬くん。
だけど、その表情は真剣で、
うん。
なんだか平凡だと思っててごめん。
君、
結構可愛いっす。
「‥‥そうかよ‥」
「ッ!?ほえ?!」
「「「っ」」」
うおおお!?ボスがっ、あのボスがっ!?
犬くんの頭を撫でているっっ
俺達3人は見てはいけないものを見てしまったというアイコンタクトを交わし、そっとその場から離れようとする。
ふう、意外すぎてもうなんか、夢と現実の境目をうろついているような
うん、でもまあ、ボスに心が許せる人ができたのはとても良い事だt
「‥どこ行くんだぁ?サーールーー」
「ひ、ちょ、ちょっと」
「ちょっと、なんだぁ‥」
「な、なんでもありません‥」
超怖い。
いやなんで俺だけええええ
ハゲさん達が、声に出さず頑張れよってグッジョブしてくる。殴りたいです。はい。
俺は渋々その場に残る。
ああ、空気が重すぎて辛い
これ俺いる意味ある?
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