鬼畜な悪党の下っ端に転生したのだが、頑張って生き抜きたい

第2章 勇者降臨編

犬と猿

「よ、よろしくお願いします！サル先輩！！」


礼儀正しいかよ！絶対この組織向いてねえよ！！
ああ、それにほら！ボスがサルサル呼ぶからっ！！
この子俺の名前サルだと思ってんじゃん！！


「あ、あのな‥俺の名前はだな、」

「っ、ライト！！俺はお前を‥連れ戻す！！」

ちょっと！俺の台詞に被らないでよゼノくんっ、


「ライト‥？」

「っ、いやいやいや、もう！ゼノくん紛らわしいから黙ってて！！」

「てめえかぁ‥サルを改名しようとしやがった野郎はよう‥」

「お前‥っ、ライトを返せ‥」

「あ〝あ？これは元から俺のもんだぁ」

「くっ、ライトは‥お前みたいな悪党の側にいるべきじゃない」

「悪党ねえ‥クハッ！良い響きじゃねえかぁ！！なあ？サル」


「そうですねー。
はあ、もう頭がいたいです‥。」


カオスッ
誰かこのKY共を止めてあげてくださーい。
もう俺っち疲れました。帰りたい。




「えと、俺は何をすれば‥？」

首をかしげる黒髪、‥犬くん。
俺は大きなため息を吐いて、
顔を上げた。




「うん、とりあえず‥




逃げよっか！！」