鬼畜な悪党の下っ端に転生したのだが、頑張って生き抜きたい

第2章 勇者降臨編

タイミングよ

ピカッと輝く魔法陣。
え、今っ？今行くの！？
ちょ、ハゲさんよ、タイミング、



「おい、サルくん！早く！！」



「ちょ、ま、ほっ！？あーーー」

マツゲ、お前‥まじ押したらだめだってえ‥


「っうおえええええええええ」


これぞまさにバンジージャンプうううう
綱なしだけどなああああああああ

ここ、ビルの7階はあるぞ‥

っ、


しにううううううう








「グハッーーー」


ゴンっとかバキッという嫌な音がして、
あ、折れたわとか思いながら、
ゆっくりと目を開ける。



「ひ、な、何者ですか！？」

「し、侵入者だああ！！！」


「‥っ、ライ、ト‥？！」




そう、ろくに戦えない俺っちは盾係。
又は囮という。
ゼノくんの声が聞こえたが、無視だ。
今はそれどころではない

俺はとりあえず、俺の血塗れ姿に叫んでいる女の神官さんらしき人を人質にとろうとして、
折れた手やら足やら肋骨やらを無理矢理はめて引きずり
走り出そうとした、
のだが‥


「ッ、」

「いてて‥ん？あれ？へ！？こ、ここ何処！？」


「っ！？此処は‥まさか、異世界召喚ッ！？くそ、やっぱり巻き込まれたかッ」



突然光を纏い目の前に現れた青年2人に、俺は動きを止める。


見慣れた制服ーー

1人は茶髪だけど、もう1人は

黒い髪に黒い瞳‥



地球人ーーー