鬼畜な悪党の下っ端に転生したのだが、頑張って生き抜きたい

花村 ネズリ

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第2章 勇者降臨編

神殿

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‥‥


ってことで、ドン!ここが、ミュール神殿でっす。


勇者召喚は日が落ちた後に行う事から、俺達もそれに伴い準備と作戦を立てた。
俺達は作戦メンバー5人で行動を開始する。

見張り番をしていたであろう騎士様達をボスが崖から突き落とし、
それを見ていた新人が泣き喚いたので、同じく突き落とされ‥メンバー初っ端から1人脱落‥
って事件もあったけど‥まあ、彼の無事を願おう‥乙です。

ボスが入り口を見張ってくれているので、
俺達3人は岩に囲まれた薄暗いトンネルを抜けて
水の音がする方へと身を潜めながら足を進める。

コウモリが飛んできて、思わず悲鳴をあげそうになり、口を抑える。


うん、

神殿というか‥洞窟じゃん




「ー‥ー‥‥」



「し、隠れろ」



洞窟の下の方から呪文を唱えるような声がする。
俺達は声を潜めて、静かに声をする方へと近づく。




「な、嘘だろ‥」

「そんな‥っ‥」



最初に覗き込んだ作戦メンバーの筋肉マッチョのハゲさんが驚いた表情になり、その後に続いた猛毒オタクのマツゲさんも怯えたような反応をする

俺はマツゲさんの後ろからひょこっと顔を出して岩の隙間を覗き込んだ。

俺たちがいるのは、神殿に繋がる裏ルートってやつで、神殿に作られた小さな滝の水路を辿ってきたから、まあ高い所から神殿を見渡せる訳で‥



うん、魔法陣の真ん中で呪文を唱えている綺麗な女の人と、
彼女を囲む神官っぽい人達数名。

んでその周りをさらに取り囲む‥
フード仮面軍団‥

「どうして、帝がこんなにっ」


ハゲさんが頭を抱える。
うんわかるよその気持ち。
俺も帰りたいもん



帝の中には白いフードの仮面もいて‥
はあ、気まずいし俺っち胃が痛くなってきた‥



「だけど今更引き返せねえ‥、」

「神殿の奥にある勇者の剣とやらだけ、
さっさと奪っちまって撤収しよう。」

「ああ、それがいい。よし、俺が合図したらいくぞっ」



おう‥。
なんだか嫌な予感がするんだけどな‥
大丈夫かしらほんとに
まあ、逆らって逃げたとしても、入り口を見張ってるボスに崖から突き落とされるだろうしな!!は、やるしかねえ!


俺は気合を入れた

そう‥だって俺は


「時は来たりーー世界を救うものよーー異界より現れたまえ!!」



「今だッーーー」





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