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第1章 日常編
おまけ
しおりを挟むおまけーー
「ふふん~、サルファ~、俺サルファ~」
「‥うるせぇ‥はあ」
ザバリと立ち上がり、洗い場に向かうボス。
俺はそんなボスを追いかけるため、
同じく立ち上がり、
風呂場の椅子へ腰掛けたボスの方へ走りだす。
そう、俺は浮かれていて
大切なことを忘れていたのだーーー
「ボス!背中流しやす!!」
タタタッツルーー
「うおッ!?」
「‥ッおい!んッーー」
そう、風呂場では、走ってはいけないことをーーー
「ッーーい、てて‥っ、?」
がしりとしがみついたのは、
少し湿気たサラサラした金髪で。
そして、胸の中で感じる熱いものもまた、その金髪の綺麗なお顔で‥って
‥へ?
「ふぁふぁほ、ほへぇ‥(さっさと、どけ)」
ボスの熱い舌が、敏感なそこに触れて
俺は思わず声をあげた。
「ッぁん‥」
「っ‥」
少しの沈黙が俺たちをおそう。
ッ、ち、違う今のはっ、そのっ驚いただけでッ
け、決して、
ぼ、ボスの唇が俺のちくびぃに触れたからとかッそんなんじゃ、そんなんじゃ‥
「‥」
「‥」
「ッーーーぼ、ボスのえっちいいいい!!!」
ペチンッ
俺はボスの綺麗なほっぺをもやし平手でビンタして、
脱兎の如く逃げた。
うん、まじで
穴があれば入りたいいいい
「‥
サーールーーッ
殺すっ」
「ひいいいい!!ごめんなさああああい」
その日、俺と鬼との追いかけっこは、深夜まで続いた‥
俺の隣で疲れ果てて眠る鬼に、安堵の息を吐く。はっ、
死ぬかと思ったよおおお鬼怖いいいいいっ!!!!追いかけてくる時のあの顔とかほんとッうわあああああ思い出しただけで夢に出そう‥
「‥スー」
‥。
「はあ‥ボスは本当にしつこいんすよ‥。逃げ足は昔から俺の方が速いって知ってるでしょ‥。」
スヤスヤと子どもの頃と同じように眠るボスに、いつもこうだったら良いのにとか、そんなことを考えて諦める‥無理だな、うん。
‥俺も寝よう。
俺は俺の肩に収まる金髪の頭の上に、
トスンと自分の頭を緩く乗せる。
「ビンタしてすんません‥。
おやすみ‥ラシル」
いい夢をーーー
おまけ endーー
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