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「ごめんなさい!」
「はい?」
「召喚中に事故っちゃった!」
突然女神に謝られた。
時は3分前に遡る
私達のクラスは何者かによって召喚された。
いわゆる異世界転移ってやつ?
だけどその時に、私は途中で魔法陣っぽいものからはみ出ちゃってそこから落ちちゃったの。
誰にも気付かれないままね。
そして、今に至るってわけよ。
「勇者召喚しようとした人間達の魔法陣からあなたが出てきちゃって、戻そうとしたんだけど間に合わなくって、そのまま落ちちゃって、あなた死んじゃって…」
「えっ、今なんて?」
「…そのまま落ちちゃって?」
「その後!」
「……死んじゃって?」
「……私…、死んだ…の?」
「本当にごめんなさい!謝って済むことじゃないのは重々承知しているわ!だからあなたには、同じ世界に転生してもらって、第二の人生を歩んで欲しいの!」
「え?」
「もちろんチート的な能力だっておまけするわ!お金だって用意する!」
「本人の有無は?!」
「ごめんなさい、やらないと私の気が済まないの!」
「わかった、わかったから!」
迫られてどうにも引けない状況になって、結局転生を承諾してしまった。
私がいくはずだったのは、
剣と魔法の世界 ベールハルト
「自己紹介が遅れていたわ。私は主神の女神、エリフールよ」
「私は下田杏梨」
「一つ聞きたいんだけど…」
「何?」
躊躇いながらエリフールは言った。
「勇者として戦いたいって思う?」
「……勇者としては生きたくないです」
「そう…。なら、一般人に転生させるわ。一番平和なトレディンガルね」
そう言って何やら呪文を唱えた。
すると、杏梨の体は光に包まれ始め、次第に半透明になっていく。
「スキル項目に世界の言葉を入れたから、言語能力は全種族オッケーよ。身体能力も、超強くしちゃったから。魔法だって全属性使用可能よ?他にも、役に立つスキルとかいっぱい入れたから!それに、杏梨が欲しいって望むスキルとかも入れておいたから!それに、分からないことがあったら、説明欄とかあるから、ステータスから何時でも見られるからね?!」
言い終わったあとのその目には、涙が滲んでいた。
「私の不注意で死なせてしまってごめんなさい!私の世界で、良い人生を、楽しい人生を送ってくれたら嬉しいわ!私は何時でもあなたの幸せを願っているからね!……下田杏梨さん!良い人生を!」
「…女神様、ありがとう…」
その言葉を最後に、杏梨は光となって消え、新たな命としてベールハルトへと送られていった。
「はい?」
「召喚中に事故っちゃった!」
突然女神に謝られた。
時は3分前に遡る
私達のクラスは何者かによって召喚された。
いわゆる異世界転移ってやつ?
だけどその時に、私は途中で魔法陣っぽいものからはみ出ちゃってそこから落ちちゃったの。
誰にも気付かれないままね。
そして、今に至るってわけよ。
「勇者召喚しようとした人間達の魔法陣からあなたが出てきちゃって、戻そうとしたんだけど間に合わなくって、そのまま落ちちゃって、あなた死んじゃって…」
「えっ、今なんて?」
「…そのまま落ちちゃって?」
「その後!」
「……死んじゃって?」
「……私…、死んだ…の?」
「本当にごめんなさい!謝って済むことじゃないのは重々承知しているわ!だからあなたには、同じ世界に転生してもらって、第二の人生を歩んで欲しいの!」
「え?」
「もちろんチート的な能力だっておまけするわ!お金だって用意する!」
「本人の有無は?!」
「ごめんなさい、やらないと私の気が済まないの!」
「わかった、わかったから!」
迫られてどうにも引けない状況になって、結局転生を承諾してしまった。
私がいくはずだったのは、
剣と魔法の世界 ベールハルト
「自己紹介が遅れていたわ。私は主神の女神、エリフールよ」
「私は下田杏梨」
「一つ聞きたいんだけど…」
「何?」
躊躇いながらエリフールは言った。
「勇者として戦いたいって思う?」
「……勇者としては生きたくないです」
「そう…。なら、一般人に転生させるわ。一番平和なトレディンガルね」
そう言って何やら呪文を唱えた。
すると、杏梨の体は光に包まれ始め、次第に半透明になっていく。
「スキル項目に世界の言葉を入れたから、言語能力は全種族オッケーよ。身体能力も、超強くしちゃったから。魔法だって全属性使用可能よ?他にも、役に立つスキルとかいっぱい入れたから!それに、杏梨が欲しいって望むスキルとかも入れておいたから!それに、分からないことがあったら、説明欄とかあるから、ステータスから何時でも見られるからね?!」
言い終わったあとのその目には、涙が滲んでいた。
「私の不注意で死なせてしまってごめんなさい!私の世界で、良い人生を、楽しい人生を送ってくれたら嬉しいわ!私は何時でもあなたの幸せを願っているからね!……下田杏梨さん!良い人生を!」
「…女神様、ありがとう…」
その言葉を最後に、杏梨は光となって消え、新たな命としてベールハルトへと送られていった。
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