鬼ごっこ～あのこがほしい～

弥勒過去編(瑛二＆白銀)

助けて side 瑛二 ３

『あーぶくたった　煮えたった
煮えたかどーだか　食べてみよ
ムシャムシャムシャ　まだ煮えない

あーぶくたった　煮えたった
煮えたかどーだか　食べてみよ
ムシャムシャムシャ　もう煮えた

あーぶくたった　煮えたった
煮えたぞ今から　食べてみよ
ムシャムシャムシャ　まだ足りぬ』

俺が、歌ったときと全然違う。
他の捕縛師とも、違う。
歌に、強い力が籠もっているのをビリビリ肌で感じる。
言葉が紋章を描き、次々瑛一の身体へ浸透していく。
反応が無かった瑛一の口内が、ピクリと反応を示しだした。

「鬼は本来、食欲をここまで抑えきれるように出来ていない。
ハンストなんて、リアンも驚いていた。
ソレでも耐え抜くなんて、よっぽどだ。
アキヒメの歌で、抑えを全部取り払ってやったゾ。
最後の力を振り絞り、瑛一に意識はなくてもその身体はお前を喰おうと動き出す。
光を開放して、お前が食糧だと誘惑シロ。
・・・コチラから会いにくると、イロイロ面倒で瑛一にも迷惑をかけるから遠慮していたガ。
元気になったら、また連絡しろ。
瑛一と話したイ」

彰姫サンは、このあとかごめ歌で結界を張り。
防音も完璧だと笑いながら。
”鬼走り”でその場を去っていった。

その笑顔が、瑛一に触れた手が。
俺が当主になってから、初めて信用するに足る相手だと語っている。

セックスできるか、ってそんなもん。

布団を這いで、瑛一を眺める。
すらりと伸びた肢体。
ピンクな乳首とでかいちんぽ。

さっき確認した鬼に関する書物。
どうやら、鬼の容姿は、鬼落ちする前の人間の魂に引きずられるそーだな。
そして、力が上であればあるほど、人を魅了する容姿へ変化する。

月夜に突然現れた美しい鬼。
俺が、その姿を見てどう思ったか。
瑛一、お前は知らねーだろ？

指に舌を絡め始めた瑛一の反応に、口角が上がる。
どんだけでも、喰わせてやるから目を覚ませ。
銀色の髪を一房手に取り、くちづけた。