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閑話休題(瑠璃丸&京一郎)
寮 2
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神宮寺家内部では、それまで後継者指名を受ければ黙って家を継ぎ、それ以外の人間も役目を引き継ぐのが当たり前だったけれど。
ここ数年、徐々に違う道を模索する人間も増えてきている。
現当主はすぐに失脚するだろうと、息を潜め、表だった反抗はせず様子を見ていた人間も。
その考えを変えてきている。
わずかな期間とはいえ、現当主と間近に接してみて。
その失脚を待つより、方向転換したほうが得策だと私でも分かる。
ぬるま湯に漬かっていた前当主派では、歯が立たない。
雅という奥の手までいるし、ね。
ほとんどの荷物を、瑠璃丸に持ってもらいながら。
新棟と旧棟に分かれている学園寮のうち。
新棟へつながる渡り廊下を進み、天窓から光の射す階段を上がる。
「京ちゃん、お休みの間に帰るんとちゃうの?」
調査のための帰省を気にしてくれてるんだろうな。
隣を進む瑠璃丸に、苦笑して応える。
階段を昇るたび、私のスリッパと瑠璃丸の素足の音が辺りに響く。
「もう少し、覚悟が決まってから帰るよ。
担任からは、各教科の進み具合やGW中の宿題について連絡来てたし。
それも終わらせないと」
階段を最上階まで上がり、突き当りまで廊下を進む。
鍵で扉を開け、久しぶりに部屋に入った。
空気が重く感じる。
だいぶ、こもっているな。
まずは換気と、冷蔵庫の整理もしないと・・・
登校までに衣替えもする必要があるな。
荷物を降ろし、窓を開ける。
隣のグラウンドを見渡させる三階の角部屋。
簡易キッチンの換気扇も回すと、一層風の通りが良くなる。
この新棟は、6年前に半壊した一棟を現当主に代わってから立て直したもの。
学園祭の鬼比べの模擬で、瑛二さんがやらかしたと聞いていた。
本人に会うまでは、その噂を鵜呑みにしていたけど。
多分、白銀さん・・・だよね。
瑛二さんは、被害を鑑みずに壊すような人には思えない。
好戦的に見えるけど、後先考えなく力を振るえてしまえるのは白銀さんの方。
まぁ、そのおかげで。
それ以降、属性持ちの角無し鬼は、鬼比べの模擬に出ることは禁止事項。
高等部の各クラスから、一人は必ず選出されるこのイベント。
クラスだけじゃなく、家も背負って出場するため白熱する。
私が出なくて済むのは、本当にありがたい。
ここ数年、徐々に違う道を模索する人間も増えてきている。
現当主はすぐに失脚するだろうと、息を潜め、表だった反抗はせず様子を見ていた人間も。
その考えを変えてきている。
わずかな期間とはいえ、現当主と間近に接してみて。
その失脚を待つより、方向転換したほうが得策だと私でも分かる。
ぬるま湯に漬かっていた前当主派では、歯が立たない。
雅という奥の手までいるし、ね。
ほとんどの荷物を、瑠璃丸に持ってもらいながら。
新棟と旧棟に分かれている学園寮のうち。
新棟へつながる渡り廊下を進み、天窓から光の射す階段を上がる。
「京ちゃん、お休みの間に帰るんとちゃうの?」
調査のための帰省を気にしてくれてるんだろうな。
隣を進む瑠璃丸に、苦笑して応える。
階段を昇るたび、私のスリッパと瑠璃丸の素足の音が辺りに響く。
「もう少し、覚悟が決まってから帰るよ。
担任からは、各教科の進み具合やGW中の宿題について連絡来てたし。
それも終わらせないと」
階段を最上階まで上がり、突き当りまで廊下を進む。
鍵で扉を開け、久しぶりに部屋に入った。
空気が重く感じる。
だいぶ、こもっているな。
まずは換気と、冷蔵庫の整理もしないと・・・
登校までに衣替えもする必要があるな。
荷物を降ろし、窓を開ける。
隣のグラウンドを見渡させる三階の角部屋。
簡易キッチンの換気扇も回すと、一層風の通りが良くなる。
この新棟は、6年前に半壊した一棟を現当主に代わってから立て直したもの。
学園祭の鬼比べの模擬で、瑛二さんがやらかしたと聞いていた。
本人に会うまでは、その噂を鵜呑みにしていたけど。
多分、白銀さん・・・だよね。
瑛二さんは、被害を鑑みずに壊すような人には思えない。
好戦的に見えるけど、後先考えなく力を振るえてしまえるのは白銀さんの方。
まぁ、そのおかげで。
それ以降、属性持ちの角無し鬼は、鬼比べの模擬に出ることは禁止事項。
高等部の各クラスから、一人は必ず選出されるこのイベント。
クラスだけじゃなく、家も背負って出場するため白熱する。
私が出なくて済むのは、本当にありがたい。
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