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修行編(瑠璃丸&京一郎) 4
惚気 2
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「京一郎君は、僕が人間だったときのこととかも知ってるの?」
「いえ、あまり存じてないです。
現当主になるまで、御山にお師匠様と籠もってましたから」
「そう。
もし知っていたら、もっと驚かせてただろうね。
瑛二は、あえて瑛一と比べたりせずに僕を受け入れてくれたけど・・・
こんなに自分に、今でも戸惑ってるから。
鬼はね、自分が本当に求めることに忠実になってしまうみたいなんだよ。
今の僕は、瑛二だけが大切で、他のものへの想いは無いに等しいから。
おかしなこと言い出すかもしれないけど、そのあたりは諦めて」
そういう、ものなんだ。
瑛二さんが、白銀さんの全部を占めている。
神宮寺家で、何を言われても気にせずにいられる強さは。
そこから来てるんだろうか。
それこそ、病んでしまうくらいに容赦なく侮蔑されているのを私も知っている。
「ついつい、瑛二のことになると語らずに入られなくなって脱線しちゃったね。
僕に聞きたいことって、何?」
雅の正面で姿勢を正し。
白銀さんは、改めて話を切り出してくれた。
「その、セックスの仕方なんですけど・・・」
白銀さんが首を傾げる。
「保健体育的な??」
「いや、あの、鬼のでっかいモノを入れるために、その、受け入れ方とか・・・色気の出し方とか」
モゴモゴと、雅の声が小さくなる。
隣で聞いている私も恥ずかしくなる。
緑と青のオッドアイに映されて。
その澄んだ瞳の前で、言葉にすることへの躊躇いが押し寄せてくる。
デレていない白銀さんは、そんなこととは無縁にしか見えない。
清らかで美しくて、禁欲的な雰囲気がある。
「それは・・・僕は参考にならないよ。
指で慣らす必要もないくらい、僕の身体は瑛二を受け入れるために存在しているから」
外見に反し、大真面目な顔で。
白銀さんの唇からは、思いも寄らない回答が溢れてくる。
僕も雅も、聞いているほうが赤くなる。
「人間と鬼の違いかも。
人間だったら、確かに大変だよね。
僕も、こうなるまで考えたことも無かったし」
「そ、そうなんだ・・・じゃ、じゃあ、色気を出すコツとかありますかっ」
それは、ぜひとも聞きたいっ
私も思わず身を乗り出す。
白銀さんは、迫る二人の瞳ににっこりと笑い。
「瑛二に抱かれたいって思うことかな」
答えにならない答えをくれた。
「いえ、あまり存じてないです。
現当主になるまで、御山にお師匠様と籠もってましたから」
「そう。
もし知っていたら、もっと驚かせてただろうね。
瑛二は、あえて瑛一と比べたりせずに僕を受け入れてくれたけど・・・
こんなに自分に、今でも戸惑ってるから。
鬼はね、自分が本当に求めることに忠実になってしまうみたいなんだよ。
今の僕は、瑛二だけが大切で、他のものへの想いは無いに等しいから。
おかしなこと言い出すかもしれないけど、そのあたりは諦めて」
そういう、ものなんだ。
瑛二さんが、白銀さんの全部を占めている。
神宮寺家で、何を言われても気にせずにいられる強さは。
そこから来てるんだろうか。
それこそ、病んでしまうくらいに容赦なく侮蔑されているのを私も知っている。
「ついつい、瑛二のことになると語らずに入られなくなって脱線しちゃったね。
僕に聞きたいことって、何?」
雅の正面で姿勢を正し。
白銀さんは、改めて話を切り出してくれた。
「その、セックスの仕方なんですけど・・・」
白銀さんが首を傾げる。
「保健体育的な??」
「いや、あの、鬼のでっかいモノを入れるために、その、受け入れ方とか・・・色気の出し方とか」
モゴモゴと、雅の声が小さくなる。
隣で聞いている私も恥ずかしくなる。
緑と青のオッドアイに映されて。
その澄んだ瞳の前で、言葉にすることへの躊躇いが押し寄せてくる。
デレていない白銀さんは、そんなこととは無縁にしか見えない。
清らかで美しくて、禁欲的な雰囲気がある。
「それは・・・僕は参考にならないよ。
指で慣らす必要もないくらい、僕の身体は瑛二を受け入れるために存在しているから」
外見に反し、大真面目な顔で。
白銀さんの唇からは、思いも寄らない回答が溢れてくる。
僕も雅も、聞いているほうが赤くなる。
「人間と鬼の違いかも。
人間だったら、確かに大変だよね。
僕も、こうなるまで考えたことも無かったし」
「そ、そうなんだ・・・じゃ、じゃあ、色気を出すコツとかありますかっ」
それは、ぜひとも聞きたいっ
私も思わず身を乗り出す。
白銀さんは、迫る二人の瞳ににっこりと笑い。
「瑛二に抱かれたいって思うことかな」
答えにならない答えをくれた。
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