鬼ごっこ~あのこがほしい~

三日月

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修行編(瑠璃丸&京一郎) 4

惚気 1

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「瑛二は、本当にカッコいいんだよっ」

キラキラと目を輝かせている白銀さん。
もう、そのフレーズ何回目でしょうか・・・
急須から、すっかり薫りが薄れてしまったほうじ茶を注ぎながら私は心の中で突っ込みを入れた。





「だったら・・・白銀さんから話を聞きたいっ」

怪我したらまた診てやるからと、なだめながらも。
雅の必死なお願いに。

瑛二さんは、確かにあの時。
絶っっ対に参考にならないと。
何度も何度も・・・言ってくれた意味を。
開始5分で実感しました。

翌日の夕方、瑛二さんは白銀さんを置いて帰ってくれたけど・・・
これ、瑛二さんを褒め称える会ですか?
雅もお世話になっているからか、瑛二さんへの敬意が止まらない。
一時間経過しても、話はそこから前にも後にも進まない。

「そうだよなっ
見た目とのギャップがあって、初めはびっくりしまくった。
俺が全然解けない問題集も、分かるまで説明してくれるし」
「瑛二、子どもにも分かるまで説明してるんだよ。
一緒になって考えて、答えは言わずに解き方のアドバイスをしてね。
自分で解く力を育ててるんだよ。
レポートを書いているときもね。
横顔見てるだけでドキドキするくらいカッコいいんだ」
「普段、ニヤニヤ哂ってるのとのギャップもあるよな」
「そうなんだよっ
哂ってる顔も、意地悪くてカッコいいんだけどね」

デレデレな白銀さん。
アレ、こんな方でしたっけ??

「どうしたんだよ、京一郎??」

私が戸惑っていることに、ようやく気がついてくれたらしい。
雅はココアで一息つきながら、首をかしげている。

「えーっと・・・雅は知らないから全然受け入れてるけど、ね。
私が知ってる白銀さんは、いつも凛としてて。
どちらかというと無口で、瑛二さんの後ろに控えてるイメージが強かったから」

こんな、キラキラ輝く惚気っぷりを予想してなかったんだよ!
瑛二さん、どんだけ愛されすぎてるんですかっ

「瑛二が、自分以外にこういう顔は見せるなって。
今日は相談にのってる間はイイって言われたから。
瑛二のことを他の人間に話すのって、思っていたより楽しいし止まらないね」

白銀さんは、頬を染めて照れ笑い。
興奮しすぎて乱れた髪を、手櫛で丁寧に整え。
その指の動きや、隙間から見えるうなじにドキリとしてしまう。
何気ないしぐさに、艶がある。

なんだろう。
近くで見てるだけなのに、白銀さんの色気に当てられる・・・
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