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弥勒過去編(瑛二&白銀)
一葉 3 (完)
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「・・・白銀、結局お前に頼ってばっかでごめんな」
「僕は、瑛二に頼られるのが嬉しいよ」
毎日二~三時間おきの授乳や沐浴、泣き出したときの対応、ベビー用品の買出し諸々。
瑛二が考えていた以上に、育児はやることも多くて。
出産した当日から、体力も有り余っている僕が書籍を頼りに一葉の面倒を見ている。
鬼の花嫁になるくらいだから、この身体は他より出産や育児に強いんだろうか。
利一に出生届を提出させたり。(これが二つ目の計画。先に胎児認知して、母親は神宮寺家が管理している偽戸籍で出生届を出させた上で、DNA鑑定後に実子と認めさせたらしい)
乳幼児健診に連れて行ってもらったり。
特に乳幼児健診に高校生の父親が連れて行くなんて、かなり勇気が居ると思う。
それを、堂々と連れて行ってちゃんと話を聞き取ってくれてるんだ。
僕にとっては十分頼りになるんだけどな。
僕も化けていこうかといったけど、その間くらい休むように言ってくれたし。
「産むまでは、全然感慨も無かったからどうなるか、僕は不安だったんだよ。
でも、産まれて見たら、思ったより瑛二にそっくりで、可愛くみえる。
鬼の僕でも、ちゃんと育てられそうでホッとしたよ」
すやすや眠る一葉は、小さくて柔らかくて儚くて。
加減を間違えればすぐに殺してしまいそう。
常に気を配れる対象だと認識できて良かった。
「俺は、瑛一に似て見えるけどな?」
「そうかな・・・?」
任意と定期含めた乳幼児健診も、1ヶ月、3~4ヶ月と受けたけど異常は無い。
出生したことになっている病院も、カルテを作るのにいろいろ利一が手をまわしてくれたみたいで助かった。
誰かわからない女性に産ませた子どもでも、初子には代わりがないからね。
一葉は、このまま人間として成長するのだろうか。
額には、角が出る予兆も見られない。
「あ、それより、今日は僕が瑛二の角無し鬼になってちょうど一年だよ。
せっかくの夏休みも、瑛二は勉強と仕事と修行、それに一葉と僕で毎日終わってるし・・・
せめて、何か食べたい物があったら夕食頑張るから言ってね」
「だったら、白銀も今夜して欲しいことちゃんと考えとけよ?
今日も明日も、そのために仕事も修行もいれてねーんだから」
日増しに精悍さを増している瑛二にそんなこと言われたら・・・
ゾクゾクと身体が震えて、頬が火照る。
「ご、御飯作る前にそんなこと言わないでよっ
ほかのこと、考えられなくなるの知ってるくせにっ」
「大きな声出すなよ、また泣き出すぞ?」
ギュッと後ろから抱きしめられる。
その腕の位置も。
腰から胸へ徐々に上がってきてる。
瑛二の成長を、誰よりも近くで。
角無し鬼になったからこそ。
魂に寄り添い、ずっと見続けることが出来る。
彰姫が言っていた、僕が辿りつきたかった先は。
そう、ここで間違いなかったんだと思う。
「僕は、瑛二に頼られるのが嬉しいよ」
毎日二~三時間おきの授乳や沐浴、泣き出したときの対応、ベビー用品の買出し諸々。
瑛二が考えていた以上に、育児はやることも多くて。
出産した当日から、体力も有り余っている僕が書籍を頼りに一葉の面倒を見ている。
鬼の花嫁になるくらいだから、この身体は他より出産や育児に強いんだろうか。
利一に出生届を提出させたり。(これが二つ目の計画。先に胎児認知して、母親は神宮寺家が管理している偽戸籍で出生届を出させた上で、DNA鑑定後に実子と認めさせたらしい)
乳幼児健診に連れて行ってもらったり。
特に乳幼児健診に高校生の父親が連れて行くなんて、かなり勇気が居ると思う。
それを、堂々と連れて行ってちゃんと話を聞き取ってくれてるんだ。
僕にとっては十分頼りになるんだけどな。
僕も化けていこうかといったけど、その間くらい休むように言ってくれたし。
「産むまでは、全然感慨も無かったからどうなるか、僕は不安だったんだよ。
でも、産まれて見たら、思ったより瑛二にそっくりで、可愛くみえる。
鬼の僕でも、ちゃんと育てられそうでホッとしたよ」
すやすや眠る一葉は、小さくて柔らかくて儚くて。
加減を間違えればすぐに殺してしまいそう。
常に気を配れる対象だと認識できて良かった。
「俺は、瑛一に似て見えるけどな?」
「そうかな・・・?」
任意と定期含めた乳幼児健診も、1ヶ月、3~4ヶ月と受けたけど異常は無い。
出生したことになっている病院も、カルテを作るのにいろいろ利一が手をまわしてくれたみたいで助かった。
誰かわからない女性に産ませた子どもでも、初子には代わりがないからね。
一葉は、このまま人間として成長するのだろうか。
額には、角が出る予兆も見られない。
「あ、それより、今日は僕が瑛二の角無し鬼になってちょうど一年だよ。
せっかくの夏休みも、瑛二は勉強と仕事と修行、それに一葉と僕で毎日終わってるし・・・
せめて、何か食べたい物があったら夕食頑張るから言ってね」
「だったら、白銀も今夜して欲しいことちゃんと考えとけよ?
今日も明日も、そのために仕事も修行もいれてねーんだから」
日増しに精悍さを増している瑛二にそんなこと言われたら・・・
ゾクゾクと身体が震えて、頬が火照る。
「ご、御飯作る前にそんなこと言わないでよっ
ほかのこと、考えられなくなるの知ってるくせにっ」
「大きな声出すなよ、また泣き出すぞ?」
ギュッと後ろから抱きしめられる。
その腕の位置も。
腰から胸へ徐々に上がってきてる。
瑛二の成長を、誰よりも近くで。
角無し鬼になったからこそ。
魂に寄り添い、ずっと見続けることが出来る。
彰姫が言っていた、僕が辿りつきたかった先は。
そう、ここで間違いなかったんだと思う。
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