902 / 911
38 記憶 side 陸
12
しおりを挟む
渡の顔がこちらを向く。
目にすれば、抱かれることへのハードルが上がんのは間違いねぇ。
文字で読んでの覚悟なんざ、実物の前じゃなんの助けにもなんねぇだろう。
どんな反応をされても仕方がねぇと腹を括る。
昂ぶって後先考えずに出した俺のミスだ。
これまで、渡が何もかもを受け入れてくれていたのが恵まれ過ぎてたんだ。
相手に拒まれんのは、散々予想してきたじゃねぇか。
渡の視線が、俺の顔から下がり股間へ流れる。
瞬時に渡の目は見開かれ・・・釘付け、ガン見、固定。
「わぁ」とうっかりすれば歓声に聞こえそうな明るい声をあげ、顔面蒼白予想を裏切る興味津々な顔で視線を全く逸らさない。
おい、なんでそうなる?!
「俺、直ぐにイッてしもたから続けてくれただけでも嬉しかったのに、えっ、えっ、さ、触らしてくれんの?」
「・・・あ"?」
渡はこの状況を自分なりに、俺にとってはどう繋げりゃそうなんのかわかんねぇ方向で解釈したようだ。
触らしてくれるって・・・そりゃ、俺は全然問題がねぇが。
竦んだ気持ちと比例して多少縮んだとはいえ、本当に平気なのかよ?
僅かな期待に、グググと掌の上で力を取り戻していく。
渡は、その様子に萎縮もせずに目を輝かせ、濡れた下着から手を離し、いそいそとしか形容のしようがねぇ様子で両膝で躙りよってきた。
渡の行動が読めねぇのは初めてじゃねぇが、その明るい態度にこっちは思わず下がりそうになった。
渡は、チラチラこちらを伺いながら手を伸ばしてくると、俺が黙って見ていることに照れ笑い。
寸前で指一本立たせ、ツンッと亀頭の中央をつついてからの感想が。
「わぁっ、触ってしもたっ」
あー、喜んでるように聞こえんのは、俺の耳がおかしいのか?
いや、渡のテンションがおかしいんだ。
「陸のん、めっちゃ格好ええ。
俺のとえらい違いやわ」
「お前なぁ、わかってんのか?
コレがお前の中に入るんだぞ?」
「生命の神秘やなぁ」
のほほんと回答してんじゃねぇよ。
「指二本できつかったんだぞ。
本当にコレを発情期前に入れる気でいんのかよ」
この二本がだぞと、横に並べてわかりやすく示して見せると、返ってきたのは恐ろしいほど前向きな笑顔だった。
「もちろんやでっ
俺、指一本でもキチキチやったのに、陸は一回目で二本入れる練習してくれて入ったやん?
フフッ、最初は確かに痛かってんけど、途中から頭真っ白になるくらい気持ち良かってん。
あと、二、三回練習したら大丈夫ちゃうかなぁ。
俺、頑張るなっ」
俺も怖がらせたかったわけじゃねぇから、そう言ってくれんのは正直有難ぇ。
しっかし、本当にこんなんで大丈夫なの、か?
渡本人が大丈夫って言ってるから良いんだとか、そんなんで本当に?
良いように進み過ぎて、後にとんでもねぇ落とし穴が待ち構えてそうだ。
消極的な俺と違い、一方の渡は積極的だ。
「ほんまにおっきいなぁ」とそろりと両手で俺の手から掬い上げた。
突然のことに息が詰まり、触れられた場所からゾワリと熱が下腹目掛け這い上がってくる。
目にすれば、抱かれることへのハードルが上がんのは間違いねぇ。
文字で読んでの覚悟なんざ、実物の前じゃなんの助けにもなんねぇだろう。
どんな反応をされても仕方がねぇと腹を括る。
昂ぶって後先考えずに出した俺のミスだ。
これまで、渡が何もかもを受け入れてくれていたのが恵まれ過ぎてたんだ。
相手に拒まれんのは、散々予想してきたじゃねぇか。
渡の視線が、俺の顔から下がり股間へ流れる。
瞬時に渡の目は見開かれ・・・釘付け、ガン見、固定。
「わぁ」とうっかりすれば歓声に聞こえそうな明るい声をあげ、顔面蒼白予想を裏切る興味津々な顔で視線を全く逸らさない。
おい、なんでそうなる?!
「俺、直ぐにイッてしもたから続けてくれただけでも嬉しかったのに、えっ、えっ、さ、触らしてくれんの?」
「・・・あ"?」
渡はこの状況を自分なりに、俺にとってはどう繋げりゃそうなんのかわかんねぇ方向で解釈したようだ。
触らしてくれるって・・・そりゃ、俺は全然問題がねぇが。
竦んだ気持ちと比例して多少縮んだとはいえ、本当に平気なのかよ?
僅かな期待に、グググと掌の上で力を取り戻していく。
渡は、その様子に萎縮もせずに目を輝かせ、濡れた下着から手を離し、いそいそとしか形容のしようがねぇ様子で両膝で躙りよってきた。
渡の行動が読めねぇのは初めてじゃねぇが、その明るい態度にこっちは思わず下がりそうになった。
渡は、チラチラこちらを伺いながら手を伸ばしてくると、俺が黙って見ていることに照れ笑い。
寸前で指一本立たせ、ツンッと亀頭の中央をつついてからの感想が。
「わぁっ、触ってしもたっ」
あー、喜んでるように聞こえんのは、俺の耳がおかしいのか?
いや、渡のテンションがおかしいんだ。
「陸のん、めっちゃ格好ええ。
俺のとえらい違いやわ」
「お前なぁ、わかってんのか?
コレがお前の中に入るんだぞ?」
「生命の神秘やなぁ」
のほほんと回答してんじゃねぇよ。
「指二本できつかったんだぞ。
本当にコレを発情期前に入れる気でいんのかよ」
この二本がだぞと、横に並べてわかりやすく示して見せると、返ってきたのは恐ろしいほど前向きな笑顔だった。
「もちろんやでっ
俺、指一本でもキチキチやったのに、陸は一回目で二本入れる練習してくれて入ったやん?
フフッ、最初は確かに痛かってんけど、途中から頭真っ白になるくらい気持ち良かってん。
あと、二、三回練習したら大丈夫ちゃうかなぁ。
俺、頑張るなっ」
俺も怖がらせたかったわけじゃねぇから、そう言ってくれんのは正直有難ぇ。
しっかし、本当にこんなんで大丈夫なの、か?
渡本人が大丈夫って言ってるから良いんだとか、そんなんで本当に?
良いように進み過ぎて、後にとんでもねぇ落とし穴が待ち構えてそうだ。
消極的な俺と違い、一方の渡は積極的だ。
「ほんまにおっきいなぁ」とそろりと両手で俺の手から掬い上げた。
突然のことに息が詰まり、触れられた場所からゾワリと熱が下腹目掛け這い上がってくる。
0
お気に入りに追加
1,441
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染から離れたい。
June
BL
隣に立つのは運命の番なんだ。
βの谷口優希にはαである幼馴染の伊賀崎朔がいる。だが、ある日の出来事をきっかけに、幼馴染以上に大切な存在だったのだと気づいてしまう。
番外編 伊賀崎朔視点もあります。
(12月:改正版)
読んでくださった読者の皆様、たくさんの❤️ありがとうございます😭
1/27 1000❤️ありがとうございます😭

僕の番
結城れい
BL
白石湊(しらいし みなと)は、大学生のΩだ。αの番がいて同棲までしている。最近湊は、番である森颯真(もり そうま)の衣服を集めることがやめられない。気づかれないように少しずつ集めていくが――
※他サイトにも掲載


【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます
夏ノ宮萄玄
BL
オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。
――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。
懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。
義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。


欠陥αは運命を追う
豆ちよこ
BL
「宗次さんから番の匂いがします」
従兄弟の番からそう言われたアルファの宝条宗次は、全く心当たりの無いその言葉に微かな期待を抱く。忘れ去られた記憶の中に、自分の求める運命の人がいるかもしれないーー。
けれどその匂いは日に日に薄れていく。早く探し出さないと二度と会えなくなってしまう。匂いが消える時…それは、番の命が尽きる時。
※自己解釈・自己設定有り
※R指定はほぼ無し
※アルファ(攻め)視点


偽物の運命〜αの幼馴染はβの俺を愛しすぎている〜
白兪
BL
楠涼夜はカッコよくて、優しくて、明るくて、みんなの人気者だ。
しかし、1つだけ欠点がある。
彼は何故か俺、中町幹斗のことを運命の番だと思い込んでいる。
俺は平々凡々なベータであり、決して運命なんて言葉は似合わない存在であるのに。
彼に何度言い聞かせても全く信じてもらえず、ずっと俺を運命の番のように扱ってくる。
どうしたら誤解は解けるんだ…?
シリアス回も終盤はありそうですが、基本的にいちゃついてるだけのハッピーな作品になりそうです。
書き慣れてはいませんが、ヤンデレ要素を頑張って取り入れたいと思っているので、温かい目で見守ってくださると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる