875 / 911
37 牙 side 渡
9
しおりを挟む
俺は陸の手を離して、早速スマホを構えて撮影開始。
近くまで歩いたらまた撮るけど、全体像もあった方がえぇやろう。
さっきの秘密の場所は、ふたりの秘密のままにしときたいし撮らへんかったけどな。
ここは誰でも歩いて来れるとこやし、撮っても問題無いもんな。
俺は、川を出来るだけ見んようにしてビシバシ大きな木を撮影した。
でも、いろんなアングルがあった方がえぇやろうし川と木のショットを避けては通れへんし。
苦肉の策で、適当に手をそっちに向けて連射。
これでなんとか撮れてへんかな。
流れてる川があかんだけで、静止画やったら怖ないし再生して確認・・・うわぁ、全然うまく撮れてへん。
川面アップとか、木と空とか、こんなんあかんわ。
ガッカリしてたら、陸が「俺が撮ってやろうか?」って言ってくれた。
優しいなぁ。
お言葉に甘えて、上手いこと川と木が収まるように撮影をお願いしたわ。
陸は撮り終わると、スマホを返しながら不思議そうに尋ねてきた。
「村を案内してたときも景色を撮ってたが、こんな景色ばっか撮ってどーすんだ?
親に見せるなら、お前も入った方がいいんじゃねぇの?」
「あ・・・おかんとおとんに見せる分まで考えて無かったわっ」
ほんまやんっ
おかんとおとんに見せるなら、俺が元気で楽しんでんの撮っといた方が良かったわ!
それに、村を回ってる時やったら、住んでる人に俺と陸のツーショットもお願い出来たのにっ
惜しいことしたっ
陸、明日も村を一緒に歩いてくれるやろか。
案内済んだし、一人で行けるやろって言われへんかなぁ。
あかん、一つのことに集中してしまうと、他のことまで気が回らへん。
特に、これはめっちゃ大事なことやし。
「は?
それじゃ、なんのために撮ってんだよ?」
「資料にするためやで」
俺の『作戦』を遂行するための重要な資料。
俺の話だけでイメージ膨らまして貰うのには限界があるしな。
写真で実際の現場を伝えんと、頼んでも難しいって断られるかもしれへん。
「資料?」
「詳しくは、上手く行きそうやってわかってから教えるな。
近くでも撮影したいし、はよ行こっ
あの木の下で、俺と陸が雨宿りしてたんやろ?
お礼もせなあかんな」
益々不思議がってる陸の手を掴んで歩き出す。
この『作戦』、上手く行く自信はあるんやけど相手次第やしな。
ここにいる間は連絡したらあかんし、急なお願いになってしまうから断られてしまう可能性もあるねんなぁ。
断られたら、俺が頑張ってみようかな。
近くまで歩いたらまた撮るけど、全体像もあった方がえぇやろう。
さっきの秘密の場所は、ふたりの秘密のままにしときたいし撮らへんかったけどな。
ここは誰でも歩いて来れるとこやし、撮っても問題無いもんな。
俺は、川を出来るだけ見んようにしてビシバシ大きな木を撮影した。
でも、いろんなアングルがあった方がえぇやろうし川と木のショットを避けては通れへんし。
苦肉の策で、適当に手をそっちに向けて連射。
これでなんとか撮れてへんかな。
流れてる川があかんだけで、静止画やったら怖ないし再生して確認・・・うわぁ、全然うまく撮れてへん。
川面アップとか、木と空とか、こんなんあかんわ。
ガッカリしてたら、陸が「俺が撮ってやろうか?」って言ってくれた。
優しいなぁ。
お言葉に甘えて、上手いこと川と木が収まるように撮影をお願いしたわ。
陸は撮り終わると、スマホを返しながら不思議そうに尋ねてきた。
「村を案内してたときも景色を撮ってたが、こんな景色ばっか撮ってどーすんだ?
親に見せるなら、お前も入った方がいいんじゃねぇの?」
「あ・・・おかんとおとんに見せる分まで考えて無かったわっ」
ほんまやんっ
おかんとおとんに見せるなら、俺が元気で楽しんでんの撮っといた方が良かったわ!
それに、村を回ってる時やったら、住んでる人に俺と陸のツーショットもお願い出来たのにっ
惜しいことしたっ
陸、明日も村を一緒に歩いてくれるやろか。
案内済んだし、一人で行けるやろって言われへんかなぁ。
あかん、一つのことに集中してしまうと、他のことまで気が回らへん。
特に、これはめっちゃ大事なことやし。
「は?
それじゃ、なんのために撮ってんだよ?」
「資料にするためやで」
俺の『作戦』を遂行するための重要な資料。
俺の話だけでイメージ膨らまして貰うのには限界があるしな。
写真で実際の現場を伝えんと、頼んでも難しいって断られるかもしれへん。
「資料?」
「詳しくは、上手く行きそうやってわかってから教えるな。
近くでも撮影したいし、はよ行こっ
あの木の下で、俺と陸が雨宿りしてたんやろ?
お礼もせなあかんな」
益々不思議がってる陸の手を掴んで歩き出す。
この『作戦』、上手く行く自信はあるんやけど相手次第やしな。
ここにいる間は連絡したらあかんし、急なお願いになってしまうから断られてしまう可能性もあるねんなぁ。
断られたら、俺が頑張ってみようかな。
0
お気に入りに追加
1,440
あなたにおすすめの小説
目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
言い逃げしたら5年後捕まった件について。
なるせ
BL
「ずっと、好きだよ。」
…長年ずっと一緒にいた幼馴染に告白をした。
もちろん、アイツがオレをそういう目で見てないのは百も承知だし、返事なんて求めてない。
ただ、これからはもう一緒にいないから…想いを伝えるぐらい、許してくれ。
そう思って告白したのが高校三年生の最後の登校日。……あれから5年経ったんだけど…
なんでアイツに馬乗りにされてるわけ!?
ーーーーー
美形×平凡っていいですよね、、、、
国王の嫁って意外と面倒ですね。
榎本 ぬこ
BL
一国の王であり、最愛のリヴィウスと結婚したΩのレイ。
愛しい人のためなら例え側妃の方から疎まれようと頑張ると決めていたのですが、そろそろ我慢の限界です。
他に自分だけを愛してくれる人を見つけようと思います。
当たり前の幸せ
ヒイロ
BL
結婚4年目で別れを決意する。長い間愛があると思っていた結婚だったが嫌われてるとは気付かずいたから。すれ違いからのハッピーエンド。オメガバース。よくある話。
初投稿なので色々矛盾などご容赦を。
ゆっくり更新します。
すみません名前変えました。
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる