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36 牙 side 陸
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シャワーの放出を止めると、渡は顔に滴る湯水を拭い、口では「びっくりするやん」と渋りながら前髪を上げてクスクス楽しげに笑っている。
自分が浴びたわけでもねぇのにジワリと視界が歪むから、グッと歯を食いしばって耐えた。
あーっ、クソッ
ここで渡と過ごせてんのは夢じゃねぇよな。
この世にたった一人の、俺が作り変えた俺だけのΩ。
何度だって番になりたいと願い、その度に自分勝手すぎると諦めてきた。
なのに、コイツはここにいる。
俺と番になるために、ここにいる。
感慨に耽っていると、渡は笑みを浮かべたまま突然手を広げて抱きついてきた。
その勢いに、触れたあちこちで小さな水音が弾ける。
驚いたが、抱き返してその濡れた背に腕を回し何も生えてない肌の滑らかさを確認しながら指を這わせた。
肌に触るのは初めてじゃねぇが、身体を交わらせる相手として触れ合う感触はまるで別物だな。
濡れた肌と柔らかな肉の感触にギリギリ牙が伸びていく。
匂いは感じなくても、伝わってくる熱や肌触りから種火が生まれるには十分であっという間に燃え広がり興奮に息が上がる。
相手が渡だと、リハーサルなんざ役に立たねぇな。
これ以上煽られると、意識なんか簡単に飛びそうだと苦笑い。
少し距離を置かねぇとと、身を離そうとしたんだが。
「俺もな、陸のこと、大好きやで。
えーっと・・・アハハッ、あかんなぁ。
俺、陸みたいに格好良ぇ言葉が出てこんわぁ。
兎に角ッ、俺は陸と番になりたいので、食べてください」
ハキハキと明るい声が浴室に響く。
息を呑んだ俺に気付き、渡は顔を上げてニヒヒと笑った。
「あ、不味くても返品不可やしな?」
・・・・あぁ!
背中を撫でた手で腰を掴み、この場で反転させ衝動のまま突っ込みたくなる激情が狂ったように暴れる。
無茶はしたくねぇ。
したくねぇのに、こ・い・つ・はっっ
やり過ごすには、強烈で持て余す情炎。
最悪な事態は回避しなければと焦るが、もぉ何もせずには無理だっ
力任せに胸にかき抱き、抵抗を封じてガブリと牙を渡のうなじに突き立てていた。
「痛ぁっ」
悲鳴も身を捩ろうと藻掻く動作も、濡れた髪も肌もその上を伝う雫さえ愛しくて美味そうで喰らいたい。
グンッと硬度と体積を一瞬で増した熱塊を容赦無く渡の身体に押し付け、口に広がる血の味と甘い肉の感触にクラクラと目眩。
極上の味わいに理性は軽く吹っ飛び、コイツは他の誰にも譲らねぇと番にするための行為に没頭することだけが残っていた。
そこに、怖がらせたくねぇとか優しくしてぇなんて余裕は無い。
背中に回していた手を下ろし柔らかな臀部を両手で掴むと、揉む間も惜しくその隙間を割ってねじこむ場所を探る。
気持ちが逸り、息も思考も乱れて上手く行かねえ。
「り、陸ッ
タ、タンマァッッ」
胸に圧迫され藻掻いていた渡は、頭をなんとか上げプハッと息継ぎ。
突然始まった核心めがけて突き進む行為に、涙目で訴えてきたが。
開いた口に唇を合わせ、拒まれる前に舌を差し込むと歯列をなぞり口内を蹂躙。
逃げる舌を容赦無く吸い上げ絡めとると、先程見つけた上顎の弱い場所を擦り唾液を貪る。
返品不可?
するわけねぇだろう。
跡形も無く、俺の中に収まってしまえ。
自分が浴びたわけでもねぇのにジワリと視界が歪むから、グッと歯を食いしばって耐えた。
あーっ、クソッ
ここで渡と過ごせてんのは夢じゃねぇよな。
この世にたった一人の、俺が作り変えた俺だけのΩ。
何度だって番になりたいと願い、その度に自分勝手すぎると諦めてきた。
なのに、コイツはここにいる。
俺と番になるために、ここにいる。
感慨に耽っていると、渡は笑みを浮かべたまま突然手を広げて抱きついてきた。
その勢いに、触れたあちこちで小さな水音が弾ける。
驚いたが、抱き返してその濡れた背に腕を回し何も生えてない肌の滑らかさを確認しながら指を這わせた。
肌に触るのは初めてじゃねぇが、身体を交わらせる相手として触れ合う感触はまるで別物だな。
濡れた肌と柔らかな肉の感触にギリギリ牙が伸びていく。
匂いは感じなくても、伝わってくる熱や肌触りから種火が生まれるには十分であっという間に燃え広がり興奮に息が上がる。
相手が渡だと、リハーサルなんざ役に立たねぇな。
これ以上煽られると、意識なんか簡単に飛びそうだと苦笑い。
少し距離を置かねぇとと、身を離そうとしたんだが。
「俺もな、陸のこと、大好きやで。
えーっと・・・アハハッ、あかんなぁ。
俺、陸みたいに格好良ぇ言葉が出てこんわぁ。
兎に角ッ、俺は陸と番になりたいので、食べてください」
ハキハキと明るい声が浴室に響く。
息を呑んだ俺に気付き、渡は顔を上げてニヒヒと笑った。
「あ、不味くても返品不可やしな?」
・・・・あぁ!
背中を撫でた手で腰を掴み、この場で反転させ衝動のまま突っ込みたくなる激情が狂ったように暴れる。
無茶はしたくねぇ。
したくねぇのに、こ・い・つ・はっっ
やり過ごすには、強烈で持て余す情炎。
最悪な事態は回避しなければと焦るが、もぉ何もせずには無理だっ
力任せに胸にかき抱き、抵抗を封じてガブリと牙を渡のうなじに突き立てていた。
「痛ぁっ」
悲鳴も身を捩ろうと藻掻く動作も、濡れた髪も肌もその上を伝う雫さえ愛しくて美味そうで喰らいたい。
グンッと硬度と体積を一瞬で増した熱塊を容赦無く渡の身体に押し付け、口に広がる血の味と甘い肉の感触にクラクラと目眩。
極上の味わいに理性は軽く吹っ飛び、コイツは他の誰にも譲らねぇと番にするための行為に没頭することだけが残っていた。
そこに、怖がらせたくねぇとか優しくしてぇなんて余裕は無い。
背中に回していた手を下ろし柔らかな臀部を両手で掴むと、揉む間も惜しくその隙間を割ってねじこむ場所を探る。
気持ちが逸り、息も思考も乱れて上手く行かねえ。
「り、陸ッ
タ、タンマァッッ」
胸に圧迫され藻掻いていた渡は、頭をなんとか上げプハッと息継ぎ。
突然始まった核心めがけて突き進む行為に、涙目で訴えてきたが。
開いた口に唇を合わせ、拒まれる前に舌を差し込むと歯列をなぞり口内を蹂躙。
逃げる舌を容赦無く吸い上げ絡めとると、先程見つけた上顎の弱い場所を擦り唾液を貪る。
返品不可?
するわけねぇだろう。
跡形も無く、俺の中に収まってしまえ。
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