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36 牙 side 陸
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「り、陸、どうしたん?
俺、なんかしてしもた?」
俺の目に涙が浮かんでいることに気づいた渡は、オロオロしながら顔を覗こうとする。
俺は、目尻に溜まった涙を指で払い、なんでもねぇよと・・・うそぶくには、な。
オレンジジュースが残っているグラスをローテーブルに置いてから、心配してくれている渡に向き直り、ゆるゆる吐き出した息に静かに本音をのせた。
「ここに、一緒に来てくれて、ありがとうな」
「えぇ?!
そんなん、当たり前やんかぁ。
もぉー、急に何ごとやろうってビビってしもたぁ。
陸はいっぱい難しく考え過ぎやない?
そない真剣な顔で言われたら、俺が陸にめっちゃ凄いことしてあげてるみたいやんかっ
もぉ、照れるやんっっ」
俺の重たい空気を吹き飛ばすように、渡はあっけらかんと笑う。
ここは、俺がお前を変異種Ωにした地だってぇのに・・・番になるために一緒に来てくれているんだぜ?
こんなことが起きるなんて・・・凄すぎる、俺達一族にとっちゃ有り得ねぇことをしているなんて考え、これっぽっちもねぇんだろうな。
なんで、そんなに・・・
照れ隠しに背中か肩でも叩こうとしたんだろう。
俺に向かって伸びてきた右腕を堪らず捕らえ、そのまま引き寄せ唇を奪う。
身体は硬直しても、渡の驚いて見開かれた目には拒絶の色が欠片もなかった。
遠慮は、いらねぇんだよな?
手を腰に回し互いの胸を寄せると、躊躇いなく開いていた唇と歯の隙間に舌を捩じ込み、上顎の段差、歯列の裏面を一本一本確かめるように丁寧にじっくり舐め回す。
渡が鼻から息を吸おうしたタイミングで、後頭部を掌で支え、緩んだ口の中へ更に深く潜れる角度へ誘導。
覆い被さりながら舌を絡ませ、オレンジジュースの混じった唾液を吸い出し嚥下した。
あぁ、やべぇ。
コレが渡の味・・・喉元をトロリと落ちていく、まるで甘露みてぇだな。
もっと、もっと喰いてぇ。
ジュッジュッと続く生々しいその音に、渡が俺の腕の中でブルブルと体を震わせる。
けれど、逃げようとはせず、おずおずと俺の服を掴んで身を寄せてくる・・・あぁ、このまま、まるごと全部喰って自分のものにしてぇ。
頭を支えていた手を僅かに滑らせ、その滑らかな傷一つねぇ項を指でたどる。
ここに俺の印を刻み、渡が誰のものかを示してぇ。
俺に応えようとしてんのか。
渡の舌が、懸命に俺のに絡もうと動き、俺の口内におずおず入ってくる。
それを牙でやんわり甘噛みしてから受け入れ、もっと来いと強く吸い付いて絡み合わせた。
渡が俺に対して構えないよう、触れ合うだけの軽いキスしかして来なかったタガは完全に外れていた。
俺、なんかしてしもた?」
俺の目に涙が浮かんでいることに気づいた渡は、オロオロしながら顔を覗こうとする。
俺は、目尻に溜まった涙を指で払い、なんでもねぇよと・・・うそぶくには、な。
オレンジジュースが残っているグラスをローテーブルに置いてから、心配してくれている渡に向き直り、ゆるゆる吐き出した息に静かに本音をのせた。
「ここに、一緒に来てくれて、ありがとうな」
「えぇ?!
そんなん、当たり前やんかぁ。
もぉー、急に何ごとやろうってビビってしもたぁ。
陸はいっぱい難しく考え過ぎやない?
そない真剣な顔で言われたら、俺が陸にめっちゃ凄いことしてあげてるみたいやんかっ
もぉ、照れるやんっっ」
俺の重たい空気を吹き飛ばすように、渡はあっけらかんと笑う。
ここは、俺がお前を変異種Ωにした地だってぇのに・・・番になるために一緒に来てくれているんだぜ?
こんなことが起きるなんて・・・凄すぎる、俺達一族にとっちゃ有り得ねぇことをしているなんて考え、これっぽっちもねぇんだろうな。
なんで、そんなに・・・
照れ隠しに背中か肩でも叩こうとしたんだろう。
俺に向かって伸びてきた右腕を堪らず捕らえ、そのまま引き寄せ唇を奪う。
身体は硬直しても、渡の驚いて見開かれた目には拒絶の色が欠片もなかった。
遠慮は、いらねぇんだよな?
手を腰に回し互いの胸を寄せると、躊躇いなく開いていた唇と歯の隙間に舌を捩じ込み、上顎の段差、歯列の裏面を一本一本確かめるように丁寧にじっくり舐め回す。
渡が鼻から息を吸おうしたタイミングで、後頭部を掌で支え、緩んだ口の中へ更に深く潜れる角度へ誘導。
覆い被さりながら舌を絡ませ、オレンジジュースの混じった唾液を吸い出し嚥下した。
あぁ、やべぇ。
コレが渡の味・・・喉元をトロリと落ちていく、まるで甘露みてぇだな。
もっと、もっと喰いてぇ。
ジュッジュッと続く生々しいその音に、渡が俺の腕の中でブルブルと体を震わせる。
けれど、逃げようとはせず、おずおずと俺の服を掴んで身を寄せてくる・・・あぁ、このまま、まるごと全部喰って自分のものにしてぇ。
頭を支えていた手を僅かに滑らせ、その滑らかな傷一つねぇ項を指でたどる。
ここに俺の印を刻み、渡が誰のものかを示してぇ。
俺に応えようとしてんのか。
渡の舌が、懸命に俺のに絡もうと動き、俺の口内におずおず入ってくる。
それを牙でやんわり甘噛みしてから受け入れ、もっと来いと強く吸い付いて絡み合わせた。
渡が俺に対して構えないよう、触れ合うだけの軽いキスしかして来なかったタガは完全に外れていた。
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