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31 学園祭 side 渡
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もう、そこからは、めっちゃ恥ずかしかった!
改めて凄いメンバーやなって確認したとこやのにな。
その中で歌うハメになるんやで?!
どんな罰ゲームなんっ
カラオケに行って、音痴って言われたことはないけどな。
だからって、このメンバーに混じって、こんな大勢の前で歌えるかって言うたら別やん?!
戻りたくない俺とかなちゃんを、海ちゃんと空ちゃんが楽しそうに迎えに来てな。
あんまりイヤヤッて抵抗してたら、「「センパーイ、高い高いでステージにあげちゃいますよ?」」って。
二人してステージの下に追い込まれて、海ちゃんと空ちゃんから声をシンクロして迫られてん・・・
おもーい柵を幾つも同時に運んでんの見てたしな。
海ちゃんと空ちゃんなら、それがほんまに出来るって分かってるしな。
トボトボ階段上がってステージに戻ってんけど、並ぶのも恥ずかしいから笹部君の後ろに引っ込んだわ。
「なにやってんだよ?」
「は、恥ずかしいねんもん・・・」
「さっきまで居たのにかよ?」
マイクオフの状態で、笹部君には嗤われたんやけどな。
「頼めるなら、ちょっと肩貸して欲しいんだけどな」って、疲れた声で言われたら断れへんやん?
一歩前に出たら、笹部君が肩に体重を乗せてきてん。
マスクの下の息はちょっと乱れてる。
出番が終わって時間はあったけど、疲れが取れてへんみたい。
身体が服越しに合わさってるとこから、笹部君の熱を拾ってしもてドキドキしてしまうけどそんなことしてる場合やないでっ
笹部君、一時間前は生徒会室で寝てたんやもん。
これが終わったら、笹部君は休んでてえぇように俺から頼んでみよう。
「もっと体重掛けても大丈夫やで?」
「マジか」
笹部君の重みが増して、俺は足に力を入れた。
身長差もあるし、笹部君も体重はかけにくいと思うねん。
でも、俺のこと頼ってくれてんのが嬉しいし、こんなに格好良ぇとこ見せてくれた笹部君に恩返しやないけどなんかしたいやん?
ステージの前方では、菊川君とかなちゃんが何を歌うか生徒に聞いてる。
簡単で、誰でも歌えてってなると難しいみたい。
「あんな、笹部君?」
「ん?」
「・・・めっちゃ格好良かった」
あれ、もっとこう、感動が伝わるように言いたかったのにな。
こんな近いとこで、そんな優しい目で見られたらボソボソとしか照れて言えへんかった。
顔が赤くなったん、バレバレやんっ
笹部君に「顔が赤いぜ」って嗤われる覚悟してんけどな。
笹部君は、嬉しそうにマスクで隠れてへん目を細めてくれてん。
うわぁ、あんなに格好良かった笹部君がこんなに近くで笑ってくれてるなんて。
ほんまに幸せやなぁって浸ってたらな。
なかなか決まらへんかった曲も決まったみたい。
誰かがクリスマスソングが良いって言ってな。
最後は季節外れやけど、アカペラで役員が歌って、二番からは生徒も先生も一緒にクリスマスソングを熱唱してん。
俺な、歌いながらな。
わぁ、もうそんな時期なんやなぁって。
今年のクリスマス、俺の誕生日は、笹部君と一緒にケーキ食べたいなぁって。
そんなことばっかり考えてしもてて。
ホマレンの終了宣言の拍手が遅れてしもた。
改めて凄いメンバーやなって確認したとこやのにな。
その中で歌うハメになるんやで?!
どんな罰ゲームなんっ
カラオケに行って、音痴って言われたことはないけどな。
だからって、このメンバーに混じって、こんな大勢の前で歌えるかって言うたら別やん?!
戻りたくない俺とかなちゃんを、海ちゃんと空ちゃんが楽しそうに迎えに来てな。
あんまりイヤヤッて抵抗してたら、「「センパーイ、高い高いでステージにあげちゃいますよ?」」って。
二人してステージの下に追い込まれて、海ちゃんと空ちゃんから声をシンクロして迫られてん・・・
おもーい柵を幾つも同時に運んでんの見てたしな。
海ちゃんと空ちゃんなら、それがほんまに出来るって分かってるしな。
トボトボ階段上がってステージに戻ってんけど、並ぶのも恥ずかしいから笹部君の後ろに引っ込んだわ。
「なにやってんだよ?」
「は、恥ずかしいねんもん・・・」
「さっきまで居たのにかよ?」
マイクオフの状態で、笹部君には嗤われたんやけどな。
「頼めるなら、ちょっと肩貸して欲しいんだけどな」って、疲れた声で言われたら断れへんやん?
一歩前に出たら、笹部君が肩に体重を乗せてきてん。
マスクの下の息はちょっと乱れてる。
出番が終わって時間はあったけど、疲れが取れてへんみたい。
身体が服越しに合わさってるとこから、笹部君の熱を拾ってしもてドキドキしてしまうけどそんなことしてる場合やないでっ
笹部君、一時間前は生徒会室で寝てたんやもん。
これが終わったら、笹部君は休んでてえぇように俺から頼んでみよう。
「もっと体重掛けても大丈夫やで?」
「マジか」
笹部君の重みが増して、俺は足に力を入れた。
身長差もあるし、笹部君も体重はかけにくいと思うねん。
でも、俺のこと頼ってくれてんのが嬉しいし、こんなに格好良ぇとこ見せてくれた笹部君に恩返しやないけどなんかしたいやん?
ステージの前方では、菊川君とかなちゃんが何を歌うか生徒に聞いてる。
簡単で、誰でも歌えてってなると難しいみたい。
「あんな、笹部君?」
「ん?」
「・・・めっちゃ格好良かった」
あれ、もっとこう、感動が伝わるように言いたかったのにな。
こんな近いとこで、そんな優しい目で見られたらボソボソとしか照れて言えへんかった。
顔が赤くなったん、バレバレやんっ
笹部君に「顔が赤いぜ」って嗤われる覚悟してんけどな。
笹部君は、嬉しそうにマスクで隠れてへん目を細めてくれてん。
うわぁ、あんなに格好良かった笹部君がこんなに近くで笑ってくれてるなんて。
ほんまに幸せやなぁって浸ってたらな。
なかなか決まらへんかった曲も決まったみたい。
誰かがクリスマスソングが良いって言ってな。
最後は季節外れやけど、アカペラで役員が歌って、二番からは生徒も先生も一緒にクリスマスソングを熱唱してん。
俺な、歌いながらな。
わぁ、もうそんな時期なんやなぁって。
今年のクリスマス、俺の誕生日は、笹部君と一緒にケーキ食べたいなぁって。
そんなことばっかり考えてしもてて。
ホマレンの終了宣言の拍手が遅れてしもた。
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